『未熟なボクら ―もう一つのNARUTO-ナルト物語― 』
※小説・注意事項については こちら
をご覧ください。
※予告は こちら
から。
※初めから読んでくださる方は こちら
から。
第32話「夜の里を跳ぶ」
シカマルは血相を変える。ネジも、額から汗を流す。
「……」
シカマルは立ち上がったが、そのまま青い顔をして固まっていた。いや、かすかに肩が震えている。
「シカマル……」
ネジは、シカマルの肩に静かに手を置く。
「落ち着け……」
「ネジ……オレは、落ち着いてる……」
乾いた、シカマルの声。少しだけうわずっているのが、ネジにも分かった。
「……しっかりしろ。お前は小隊長だろう」
言葉とは裏腹に、ネジの口調は優しい。
「……初めから……オレがちゃんとやってりゃ……」
シカマルはギリとくちびるをかむと、静かにネジに目を向ける。
「悪ぃけど……オレは行くとこあっから、明日までには帰っから、それまで夢之助見ててくれ。シノはヒナタ連れてキバんところへ……途中でリーとテンテンの家に寄って、ここに来てもらってネジのサポートにあたってもらうようにしてくれ」
「待てシカマル!」
指示を出すなり外へ飛び出そうとしたシカマルの腕を、ネジはあわててつかむ。
「どこへ行くというのだ! 第一小隊長のお前が任務を離れてどうする!」
「副隊長はネジ、アンタだ。オレは、奈良家秘伝の薬剤調合マニュアルを隠し場所から取ってきて病院へ行く」
「シカマル……」
ネジは、シカマルの息苦しそうな表情に気付く。
「オレが初めからちゃんと小隊長やってりゃあ、こんなことにはならなかったんだ……」
シカマルは今度こそ、玄関から飛び出し一気に屋根の上に飛び移った。全速力で跳びながら、シカマルは押し殺した声でつぶやく。
「キバ……死ぬな……頼むから……!」
こみあげる熱いものを必死でこらえ、シカマルは夜の里を跳ぶ。
ナルト『次回は……オレはサクラちゃんとさぁ……』
人気blogランキング
よかったらケータイからお好きなときにご覧になってください^^
ケータイにこのブログのURLを送信!
ハロウィンイラスト るろうに剣心 October 29, 2012
700000HIT御礼 ナルト絵 July 3, 2010
500000HIT御礼フリーイラスト配布終了 March 4, 2009
PR
Freepage List