『未熟なボクら ―もう一つのNARUTO-ナルト物語― 』
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第44話「計算外」
「……くっ、この勢いで体ひねるのはそーとーきついぜ……」
サスケの体の筋は痛みで悲鳴をあげる。シカマルの左腕の皮膚は裂け、大量の血が噴き出した。だが、他へのダメージはなかった。どうやらサスケは敵を貫く寸前で、無理矢理体をひねり右へ方向転換させたらしい。
「悪ぃなサスケ。オレの計算外」
シカマルは少しすまなそうに、ニッと笑った。
「フン……。オレにかまう暇があったらてめぇの止血でもしやがれ」
そうしてサスケは、チャクラを大量に消費したふらふらの体で立ち上がり、ナルトに目を向ける。そして、螺旋丸を食らった医療忍者にも。
「ナルト。お前もチャクラの加減上手くなったんじゃねーの?」
シカマルの言葉にサスケはハッとする。ナルトはニシシと笑う。全然平気だと言わんばかりの笑顔で。それでも医療忍者は確実に失神している。千鳥を食らった赤服忍は胸を貫かれたものの、まだ意識があり苦しみもがいている。確かに急所はわざと外した。それでもサスケは、両のこぶしをぎゅっとにぎり、歯をギリと食いしばった。
「シカマルっ!」
医療忍者を捕縛したチョウジがかけよると、シカマルはふらりとチョウジの腕に倒れた。チョウジはシカマルを抱えたまま、マフラーをシカマルの左腕にきつく巻き付ける。だがマフラーはすぐに血でぐしょぐしょに染まる。シカマルは出血多量のせいで薄れる意識を必死で保ちながら、現在の状況を把握する。
「リー、いの、ヒナタ、サクラはもう……戦闘不可能だ。ネジと……テンテンも、きついか……。サスケも、今のでチャクラ使い切っちまったし……情けねーけどオレも、血が足りねぇ……」
息を切らせながら、シカマルはチョウジに告げる。
「……いや、ヒナタは……あいつ何度も立ち上がりやがって……どこにそんな力が……。……シノは、やるな……。ヒナタたちの敵も……倒しやがった……。アイツ……そこまで強かったっけ……。そうか……シノは……ヒナタも……キバと同じ八班だ……」
シカマルは目の下にクマを作り、苦しげに呼吸しながら続ける。
「残りは二人……。まともに戦えるのは、ナルトとチョウジ……お前だけだ……。シノとヒナタは……これ以上戦わせたら危険だ……。アイツらの命にかかわる……。螺旋丸が当たりゃあ倒せるだろーが……隙を作れるヤツがいねぇ……。ここはなんとか、逃げねーと――」
「お前はまたギブアップか」
ふいに空から降ってきた声に、チョウジはバッと上を見上げた。シカマルも、かすむ目で声の方向に目を向ける。
「……お前……!」
ナルト『次回は……ここで登場するのはアイツらしかいねぇよな!!』
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ハロウィンイラスト るろうに剣心 October 29, 2012
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