雅の日記~お気楽生活をめざして

雅の日記~お気楽生活をめざして

2010年02月11日
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カテゴリ: お酒を愉しむ
日本酒のお師匠のお店に顔を出しに行った。
本当は前日かなり酒を呑んだため、今日は休肝日にするつもりだったが、なぜだか「行ったほうがいい」と思ったのだ。
昼よりも少しぬるい空気の中、ぱらぱらと小雨が降っていた夜道を、傘を持たずに歩いた。

お店に到着するなり、師匠が言った。
「昨日、久しぶりに○○の店に行ったんだけれど、『1月31日で閉店しました』って張り紙があって、○○が俺に連絡も寄越さずに閉めたんだなと思ったら、すごくショックだったよ。あの店のビジネスモデルはいい線行っていると思ったし、続けて欲しいと思ったんだけどな」

某店
閉めたお店(↑)は、グルメ雑誌『dancyu(ダンチュウ)』でも取り上げられていた店で、店にはお酒しか置いておらず(しかも1合500円と安い)、持ち込み料を1人500円払えば、好きな食べ物を持ち込んでよいというところだった。近所には焼き鳥屋や中華料理屋、テイクアウトができる屋台などがあり、客自身が買い出しに行ってもいいし、出前をとることも出来た。
地域の商店街とのコラボレーションで成り立つ、新しいタイプの店だったのである。
普段はジャズがゆったりと流れ、時には落語家が破格の安さで高座を打つこともあった。
何だかんだ言って、ここ半年は私もこの店はご無沙汰していた。

「ああいう店が潰れるってことは、酒の文化が廃れていることの証だし、支えてくださるお客様ががくんと財布の紐を締めたってこと。景気が相当厳しいことがわかる。俺の店も、お前みたいなのがこなかったら、もう閉めるよ」

師匠は、少し淋しそうに言った。

店は生き物だ。常に一定割合で顔を出すことを心がけている常連がいないと、食材も酒の回転も落ちるし、回転がだぶつけば、店も資金繰りに窮する。そうすれば店で働く人の士気も下がり、笑顔が堅くなる。雰囲気が悪くなれば、客足は遠のく。こうして負のスパイラルに陥る。

呑んだくれのたわごとだと思ってくれて構わないけれど、自分が口に入れるものを、安心できる素材を選び、美味しく料理し、それに合う酒をいい状態で供してくれる。そういう店をこまめに利用していかないと、結局は自分が居心地良く過ごす空間を失ってしまう。
だから私は、たくさんは呑めないなと思う日でも、そういう店に足を運び続けるのだ。

<お酒メモ>
水曜日
純米大吟醸酒 山桜桃 無濾過生々 1合
上喜元 純米吟醸 1合














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最終更新日  2010年02月11日 02時48分40秒
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