■M1 と M10 はこのアルバムの、いや彼らの全てのキャリアの代表曲である。「Kのトランク」とは鈴木慶一の頭の中に詰まっているもの全てであり、「スカーレットの誓い」とはこのバンドの連帯と決意表明の歌である。いずれの歌詞にも”I Can't Live Without Rose” が、”薔薇がなくちゃ生きていけない”が重要なフレーズとして繰り返されている。
■聴いていて思うのは「Sergent Peppers'」との共通点である。前に挙げた2曲はさしずめそのテーマ曲であり、”Birthday”は”Within You Without You”に、”温和な労働者”は”Good Morning Good Morning”に、”薔薇と廃物”は”Fixing A Hole”に聞こえないこともない。Beatles のアーティスティックな部分を代表するのがこのアルバムならライダーズにとってもこれはまさにそういう一枚であると思う。