売り場に学ぼう by 太田伸之

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Nobuyuki Ota

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2024.03.08
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初日上海での講演を終えると上海西方の蘇州市のホテルに移動、そこで最大手ニットメーカー「恒源祥」の新年祝賀会に参加しました。翌日は終日セミナーで私が、その翌日は今回も同行した齋藤孝浩さんが担当、丸2日間の長い研修でした。


研修会場のHENGLI HOTELロビー





私の講演タイトルは「マーチャンダイジングの基本」。顧客分類、商品分類、定数定量管理など長年日本の学校や社内MDスクールで教えてきた「誰に、何を、いくつ売るのか仮説を立てる」をお話しました。上の写真は、常日頃国内の研修で最初の講義で話している「マーチャンダイジングの語源であるマーチャンダイズ(=商品)を掌握するのが最も重要」と投影画像のMERCHANDISINGを指差しながら説明するシーンです。

昨年12月杭州セミナーでお世話になった同時通訳の張さんが今回もサポートしてくれ、丁寧に翻訳してくれたようなので助かりました。張さんには国内のMDスクールで受講生に配布しているテキスト全編を事前に送ってあり、私が何を言おうとしているのか十分把握していました。海外セミナーはなんと言っても通訳さんの出来次第、日本語も上手な通訳さんでありがたいです。



最後に「意図のある発注方法」と「全員が共有する販売計画」を説明して約6時間の講義は終了。するとリチャード・チン社長から受講者に提案がありました。1テーブルごとに全員で討論して質問を1つに絞り、私が評価する良い質問をした3つのグループには全員にご褒美を提供する、と。

15分ほどの短い時間ですがテーブルごとに真剣に議論、各テーブルから1つずつ質問があがりました。

顧客年齢が年々高くなるのに対してブランド側はどう対処すべきか。思い切って一気に若返りを目指すべきなのか、それとも現状を維持しながらゆっくり軌道修正すべきなのか。私が奨励するメリハリある発注をしたら売れ残りが出るリスクはないのか。フランチャイズ店(ブランド直営店よりフランチャイズ契約で販売してもらっている店舗の方が多い)の販売員人材に関する問題など、みなさん具体的な質問でした。






私が良い質問だなと感心した3つのグループを社長に伝えましたが、果たしてどんなご褒美なのかちょっと気になります。日本視察研修という案も出ていましたから、実現したら素敵です。

最後の最後にサプライヤーなのでしょう、家庭用洗濯機で洗えるカシミヤの特許を持つニット工場の若い社長さんから「自分たちが作ったカシミヤセーターを着てほしい」とプレゼントの申し出を受けました。齋藤さんはブラック、私はチャコールグレー、共にクルーネックをお願いしましたからもうすぐ日本に届くと思います。

本社所在地は上海ですが蘇州は創業者が生まれた場所、目の前には景勝地でも有名な太湖がある高級ホテルで新年会も含めて3日間の合宿とはかなりの出費でしょう。そこに日本人講師を2人も招聘して研修するんですから素晴らしい試みです。3年後は記念すべき創業100年、ぜひまた来てみたいです。





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Last updated  2024.03.08 01:25:37
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