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2013年05月14日
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カテゴリ: 漫画・アニメ





レンタルコミックにて文庫版全11巻読了(コミックス18巻)。


未知のウィルスに感染し、超能力を持った双子の女子高生の闘争を描いたSFサスペンス。


篠原千絵の作品を読むのは 『天は赤い河のほとり』 ( 2012.5.19.の日記 )以来、2作目。

連載開始年で言うと、8年ほど古い作品になるが、既に作画力は安定している。


作者が竹宮恵子のファンだそうだが、そう言われて見ると、ペンタッチが似てる。ゴマカシのないはっきりした線で、デッサン力もあるので、アクションも動きが分かりやすく、違和感なく読める。

読めるのだが…。

う~~~ん、どうも、この人の絵柄、あんまり好きになれない…。


大抵の漫画は、初見では好きになれなくても、慣れれば気にならなくなる方なのだが…。


一言で言うと、ちょっと古臭い (1970年代の少女漫画っぽい)のだが、私は古い絵自体は、それなり味があって嫌いではない。

萩尾望都は、70年代の絵 (『ポーの一族』 等) が、一番好きな位だし、 『カムイ伝』 (白土三平) も 『サイボーグ009』(石ノ森章太郎) も、初期の絵の方が好きだし、最初は苦手だと思った 『ベルサイユのばら』 (池田理代子) の絵も、ストーリーにハマってからは、あの古臭い絵だからこそいいと思う。


そう考えると、どうしても篠原千絵の絵が余り好きになれないのは、やはり、ストーリーやキャラクター自体に余り魅力を感じ取れないからだと思う。


『天は赤い河のほとり』 が、ヒロインの人となりが全く不明なうちにタイムスリップしてしまったのと同様に、この作品についても、作者が描きたいのはサスペンス部分だというのは分かるが、そもそもの人物関係 (双子の性格の違いや、三角関係の一角を担う男が、なぜ、ヒロインの方に惚れたのか…など) の描写をすっ飛ばして、早々に本題 (双子の対立) に突入しているので、なんだか、イマイチ、ヒロインの側の気持ちに立てない。

残虐なシーンが多いのも悪いとは言わないが、似たようなパターン (信用しては裏切られ、善良な人が簡単に殺される)が余りに多すぎて後味悪く、散々、無関係な人を巻き込んでおいて、主人公らが一貫して、脳天気に愛だの恋だの言ってるのが、不愉快にすら思えてくる。


この苛立ち…、あれだよ、米ドラマ 『 24 』 シリーズ観てる時の感覚に似ているな。

「テロとの闘い」 を免罪符に、散々、善良な市民を犠牲にしといて、自分の妻やバカ娘だけは同僚の時間を無駄にしても救い出す、ジャック・バウアー…みたいな。


それにしても、他人には 「見分けがつかない」 ほど似ている双子が同じ異性を好きになって、その異性が何の逡巡もなく一方だけに恋慕の情を表したとなったら、そりゃあ、双子のもう一方が凹むのも無理ないだろうなあ…。



<関連日記>
2012.5.19. 功罪相半ばの歴史漫画 ・・・ 篠原千絵 『 天は赤い河のほとり 』








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最終更新日  2016年10月11日 22時11分52秒
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