恋空 koizora | Happy * days 〜キルトと歩む日々〜

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2006.11.15

恋空　koizora

テーマ：最近、読んだ本を教えて！(24018)

カテゴリ： BOOK

みぃちゃんが勧めてくれていた 「恋空」 を読み終えた。

ある女の子が、高校入学から20歳までに体験した出来事を基に描いている。
今人気の携帯サイトに載せられていたものが書籍化されたもので、上下巻。

主人公の美嘉は様々な試練を乗り越えながら、いろんな事を学んで行く。
そして、どんなときも彼女なりに精一杯、悩みながら、
考えながら生きる姿が描かれている。
周りの人に助けられながらも、自分をちゃんと見つめながら生きている。
幼さ故の危うさや、もどかしさが目に付く部分も多いけれど、
それは彼女、彼らがちゃんと等身大で描かれているためだ。
私たち大人と呼ばれている者達も、そういう道を歩んできたのだ。

小説のあとがきに、彼女がどうしてこの小説を書き始めたのかが綴られていた。
時間が経つほどに辛い事だけを封印し、いい想い出だけを残したまま
自分の人生を美化していきそうだった。
ずるさや醜さ、表面上だけではなく全てを知って欲しかったから、
今書いたのだというようなことが書かれていた。

彼女の心の成長がとても嬉しかった。
自分の醜さを曝け出すことは容易な事じゃないけれど、
ちゃんと自分を見つめられて、人への感謝の気持ちを持てた。
人を愛することが出来た。
その全てを、自分の中だけで完結させず、人々に伝えたいと思った。
それらのことが感じ取れた。

内容的には、小学生が読むようなものじゃないのでは？
と序盤では思ったけれど、私が読み終えるのを待っていたみぃちゃんと、
この本を読んで感じられた事を話し合っていけたらと思っている。

人生には、いろんな事があるけれど、辛くても、苦しくても生きていれば
きっといいこともたくさんある。
自分が頑張ることで、周りの人たちもきっと理解してくれる。

この本は、たくさんの中高生に読まれているらしいが、
今は感じることが出来ないことも、きっと大人になったら理解できる事が多いと思う。
たくさんの試練を乗り越えた後でなければ、作者も語れなかった部分はあると思う。
悩んで、苦しんで、光を見つけられたからこそ書けたのだと思えた。

子供達も、今はわからなくても、この先大人になってもう一度読み返したとき
きっと今より心に響くものがたくさんあるのではないかと思えた。

人生について語り合うきっかけを与えてくれたこの本に出会えたことに感謝したいと思う。