読破！『暗黒館の殺人』

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2008.04.08

テーマ：お勧めの本(7251)

カテゴリ： BOOK

文庫版全4冊の長編本格推理小説 綾辻行人著の『暗黒館の殺人』 をようやく読み終えた。

読み始めたのはいつだったか・・・
過去日記によると 『 2007年11月26日の日記』 に初めてこの小説のことを書いている。

読破するのになんと4ヶ月以上かかっている！！！
・・・と、びっくりすることもないか。
これほどの長編をこんなに早く読んじゃったというのは、かなり面白かったということになる。
ここ何年もコンスタンスに読書を続けられている日というのがものすごく少ない。
短編や詩、エッセイとか写真の本などを出かけている時にパラパラ読むというくらいになっていた。
だから驚くべきことなのだ。
これを機にまた読書にもハマってみたい願望はものすごくある・・・のだが、お休み前のひと時を読書タイムにする習慣ができるのが関の山かもね。
積本は相変わらず。
今、ハリーポッターを予約しているし、先日P・コーンウェルの検死官シリーズの最新作も買った。前作もまだ読み終わってないのに（汗）

それなのにである。
今回、暗黒館の殺人を読み終えたことで館シリーズを最初から読み返したい衝動に駆られている。
この本で今までベールに包まれていたことが明らかになった。
それを踏まえつつシリーズを最初から読みたい気にさせられてしまったのだ。
綾辻ホリック再燃・・・（汗）

タイトルにあるように、この館は暗黒に包まれている・・・というより、館そのものが暗黒なのだ。
過去最大にして、過去の作品を思い出させるようなものがてんこ盛りのこの館。
おなじみの人物も登場し、その暗黒のなかで繰り広げられるゴシックホラー的な香り。
漆黒よりも深い赤と黒の色彩のマジック。
その世界に魅了されてしまった。
さらに綾辻行人ならではの巧みな文体が読者を惑わす。
またもやしてやられた！！！感と、その後さらにおぉ！！！と驚く顛末。
暗黒や暗闇というとマイナスなイメージを持ってしまうのが普通だが、闇があるから光が生きる。闇の部分を持つから光に向かおうとする。そういうことを忘れてはならない。
・・・というようなことは常に思っているし、同じようなことを巻末の特別寄稿に寄せている綾辻ファンもおられる♪

この作品は、著者自ら 『なんと凄まじくも僕好みの傑作であることか』
と言わしめただけあるものになっている。
綾辻中毒再燃となった橙子にとっては、その言葉が作者から出たことが最高に嬉しく、その作品を読めたことを幸せに思う。

暗黒館のあとに出版された『びっくり館の殺人』は未読だし、『どんどん橋、落ちた』も積本の中の一冊だ。
その上、新たな館シリーズの作品にもお目にかかれるらしいし♪

また、この本の巻末にある著作リストの中にゲームソフトとして
『黒ノ十三』（監修）
『ナイトメア・プロジェクト YAKATA』（原作・原案・脚本・監修）
とある。
これは・・・やはりプレイしてみたい！！！

優れた作品の読後、作家にそれ以上のものを期待してしまうのは仕方のないことであるが、ミステリーは一度読み終えたら同じように二度は楽しめないという観点を今回は別の視点でもう一度しっかりと読み返したいと思わせてくれたこの作家に賞賛の拍手を！！！