シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2006年12月07日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 前回は、霊視と霊聴で得られる神秘学の記号と象徴をまとめた。その続きからはじめる。

 太陽であっても、宇宙においては動いているのである。だから権威化してはならないのである。権威化した宗教団体は、もはや自らが悪魔の教えを標榜するものと覚悟する必要があるだろう。波動が静止し固定化したら、物質となり、忽ち、それは滅びうる存在となり、死を迎えざるをえないのである。権威化は物質化といってもよい悪魔の成せる業であろう。

 天体の音楽は、各惑星の速度の関係より構成されるという。

 物理上の振動数の共鳴による音楽的調和が成立するとき、その調和は、例えばある弦の振動数は速く、他のある弦の振動数は遅く、異なって振動する様々な弦に基づいていて、一本一本の弦が振動する速度に従って、高い音や低い音が響き、このような様々な音の共鳴が音楽として鳴り、調和を生じさせているという。

 つまり、このように物理的な弦の振動から、音楽的イメージ(波動のイメージ)を得るのと全く同じように、デヴァチャン神界の霊聴の段階にまで上昇した人は、天体の運動を天球の音楽として聴き取るという。

 霊視の場合は、光の波動の数学的な認識といえるが、霊聴の場合は、惑星の軌道速度の波動の数学的な認識といえるだろう。つまり、霊視器官は、光の振動数を認識する器官で、霊聴器官は、惑星軌道の振動数を認識する器官であるといえる。

 更に、諸惑星のそれぞれ異なる運動速度の比例関係により、宇宙空間全体に響きわたる天球のハーモニーの基調音が生じるという。この真実がピタゴラスの学院では、まさしく天球の音楽として語られ、それは霊的な耳で聞くことができるという。

 以上の考察から、更にまた別の現象も暗示でき、例えば、薄い真鍮板に微細な粉末をできるだけ均等にまき散らし、ヴァイオリンの弓でこの板をこすると、音が聞こえるばかりでなく、粉末の粒子が一定の線上にきちんと並び、音に応じてあらゆる図形が形成されるという。音が作用して物質、素材が配置されるという。これが有名なクラドニの音響図形であるという。

 このクラドニ図形で、人間の発する声(言葉)の母音を表現すると、例えば、「ア」の音は、円のフラクタル図形ができ、「ウ」の音は、正方形のフラクタル図形ができ、「ム」の音は、正三角形のフラクタル図形ができるという。恐らく、「ア」音は、均等に広がる自由な相互作用を、「ウ」音は、2体(点)相互作用を、「ム」音は、3体(点)相互作用を生じさせる共鳴現象だと思われる。

 霊的な音が宇宙空間を貫いて響いたとき、音は互いに比例関係にある諸惑星を天球のハーモニーへと組織したという。宇宙空間に広がって見える存在を、この創造する神性の音が配列させたという。このような音が、宇宙空間の内部へと響きわたったことにより、物質が、1つの系へと、太陽系、惑星系へと形成されたという。

 なので「天球の音楽」という表現も、人間の才気溢れる比喩などではなく、現にある事実であるという。

 神秘学によると、遥かに遠い過去、地球は火で溶融したような状態で、今日の石や金属は、かつてはこの火で溶けた状態の地球に溶けこんで、いまでは、凡そ、そのような熱の中では、人間もその他の存在も生存できたはずはないと思われるだろうが、当時の人間の肉体は当時の諸条件に適合したものであり、当時の肉体は、今日の溶鉱炉よりも高い温度でも生存できたものであったという。

 この地球の火の時代に続いて、アトランティス時代と呼ぶ水の時代がやってきたという。アトランティス大陸は、今日のヨーロッパとアメリカの間の大西洋の中心に広がり、人類の先祖が住んでいたという。無論、彼らは今日の人間とは全く異なった状態にあり、彼らの視力は全く異なっていて、ある意味で霊視を行っていたという。アトランティス人の進化においては、この視力に様々な段階があり、アトランティス末期の最終段階は、遥かに高次の段階の一種の余韻のようなものであったという。

 例えば、アトランティス人はいまのような外的な(物質的)対象を、アトランティス末期になってようやく見ることができるようになったという。それ以前、アトランティスには豊富な水を含んだ大量の霧が充満していたので、対象物は空間的に、ハッキリとした輪郭で分けられていなかったという。

 このようなアトランティス進化の初期においては、知覚の仕方が全く異なり、古代アトランティス人がある物や存在に近づくとき、最初に見たのはある人物や対象の輪郭や骨格ではなく、外界とは何の関係もない、ある内的な魂の状態を再現するような色彩像が、彼らの内に浮かび上がったという。色彩像は、こちらに向かってくる存在が彼にとって有益なのか危険なのかを語るもので、例えば、こちらにやってくる者が他に対して抱いているのが復讐の感情であったなら、それに応じた色彩像が彼に示され、彼はそこから走り去り、野生の獣が近づいたら、彼は同様に識別し、そこから逃れることができたという。

 アトランティス人は、自分の周囲の魂の状態をこの霊視の最終段階で知覚していたが、その状態から今日の視力が徐々に発達してきたという。それは、非常に霧のかかった日のことを考えてみればわかることで、対象はそういうとき、ぼやけていて、こんな日には、街灯も点のように浮かび上がっているだけにしか感じ取れないもので、それから段々と輪郭が判別できるようになってきたという。こうして徐々にアトランティス人は見ることを学んだという。人間が以前に見ていたものは、一種のアストラル的な色彩で、最初のうち、この色彩はまだ自由に漂っているように見え、それからいわば事物の上に置かれるように感知するようになったという(このような輪郭に捉われない色彩の表現は現代でも幼児の描く絵画に現れている)。

 勿論、この別種の知覚は、当時の人間が今日とは全く違った様相をしていたことに結びついていて、例えば、アトランティス時代の末期には、人間の身体の額は遥かに後退していて、その上方にエーテル体が大きな球のように迫り出し、額の後ろ側の点、両眼の間を少し後退した辺りで、現在のように物質体とエーテル体はまだ一致せずにいたという。

 それから物質体とエーテル体が収縮し、物質体とエーテル体の両者の点が一致したのは、人間進化において、重要な瞬間であり、今日では肉体の頭部はエーテル体の頭部にほぼピッタリと収まっているという。馬の場合は、いまだ一致していないという。

 人間の場合、この頭部の変化のように、四肢も変化し、徐々に現在の肉体の形姿が形成されてきたという。アトランティス時代末期当時は、人間はある種の霊視力で自分の周囲の魂的状態を知覚し、周囲には、厚い霧の大気、水蒸気をたっぷり含んでずっしりと重い空気があり、太陽や星々、周囲のあらゆる対象物は、当時この豊富な水蒸気を含んだ空気の中ではよく見えなかったという。

 虹は当時はまだなく、虹はまだ生じていなかったという。全ては厚く重い大量の霧に覆われていて、それ故に、伝説として、太古の世界が、霧の国として語られているという。徐々に、空気の中に厚く拡がっていた水が凝縮していき、聖書にある「かくて大洪水の水が地上に降り注いだ」という表現のように、厚い大量の霧が水へと凝縮し、降水、雨となって落下したという。水が空気から分離されたことにより、空気は透明になり、それに伴って、今日のような視力が形成されてきたという。人間は、自分の周囲の対象を見ることができるようになって初めて、自分自身を見ることができたという。

 神秘学によると、人間の物質体は深い意味を持つ多くの規則性を示し、そのうちの1つは、高さ、幅、長さが、3:5:30の割合となる箱を拵える話で、この箱と同じ割合が人間の肉体にも見出せるという。換言すれば、これによって人間の肉体の規則的な構成の割合が示され、人間がアトランティスの洪水から出てきたその当時、人間の肉体は3:5:30という割合に従って形成されていたことを物語っているという。

 このことは、聖書の記述で、「そこで神はノアに命じて、長さは三百エレ、幅は五十エレ、高さは三十エレの箱(舟)を作らせた」の意味であり、人体の調和の寸法比は、このノアの箱船の寸法比とぴったり適合しているという。

 神秘学の記号や形象は、事物の本質そのものから取り出されたもので、従って、それらを通じていかにして霊界の関係をのぞき込むことができるかを示すものであるという。





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Last updated  2006年12月11日 22時44分21秒
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