シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2006年12月29日
XML
カテゴリ: 神秘体験空間
 地球の中心には植物の自我だけが存在するのではなく、まだその他に別の霊的存在がいるという。けれども、その存在たち皆にそのような個的な場所があるのかという問いは無意味で、それらの自我たちは混じり合い、非常に仲良く暮らしているという。このように個々の植物を観察すると、植物に物質体としての特性が認められるが、個々の存在としての意識が植物にあるとはいえないという。

 植物は意識を持っていて、その意識は地球の意識と結びつき、地球の意識の一部であるという。我々人間が喜びと悲しみを張り巡らし、互いに浸透させあう意識をもっているように、植物の個々のアストラル体が地球のアストラル体に浸透し、植物の自我は地球の中心点を貫いているという。生きている植物は、動物の有機体組織の中で牛乳が占めるのと同じ位置を、この地球の有機体組織の中で占めているという。

 植物が地球から芽吹き、緑に萌え、花咲く時も、牝牛が乳を与える時も、同種類のアストラル的な力が基礎になっているという。植物の花を摘み取っても、地球にとって何ら不快な感情はなく、地球はアストラル体を有し、アストラル体で感じとるという。植物を摘み取ると、植物は子牛が乳を吸う時に牝牛が感じるのと同じ感じを持ち、一種の快さを感じるという。

 地面から生えているものを引き離しても、個々の植物ではない、地球は快さを感じるという。それに対し、植物の根を引き抜くと、地球(自我)にとって丁度動物の肉をもぎとるのと同じようなもので、地球は一種の痛みを感じるという。

 集合自我についての抽象的な概念の中ではなく、空虚な抽象概念を感情と感受性へと変化させるように沈潜すると、人間は自然の出来事と共に生きることを学ぶという。このような自然観察は活き活きとした感受であるという。秋に野に行き、鎌で穀物を収穫する人を見る時、鎌が茎を通り、茎を切り取るのにぴったりと合わせて、畑の上に霊的な何かが風のように、快い感情が吹き渡っていくような予感を得るという。

 霊視者が地球のアストラル体の糧に見るものは、このように描写されたことの霊的な根本的原因であるという。このことを見抜いている人にとって、穀物の収穫はどうでもよい出来事ではなく、丁度、人間の場合、何かある体験の際に、全く決まった種類のアストラル的形成物が立ちのぼってくるのが感じられ、見えるのと同じように、秋には畑の上を地球の快い感情のこのようなアストラル的表現が掠めていくのが見られるという。鍬が地面に畝を立て、植物の根に手を加える時には、事情は異なり、鍬での畝起こしは地球に苦痛を与え、この時、苦痛の感情が立ちのぼってくるのが見えるという。

 状況によっては、牧場へ行って役に立たないからといって、あらゆる花々を摘み取ってしまうよりは、植物を根ごと地面から引き抜き、移植する方が良いのではないかという批判的意見は、道徳的な観点から考察すれば、正論にみえるが、この場合は全く異なった解釈が提示され、次の例を考えればわかるという。

 確かに、状況によっては、白髪になり始めた人にとって、美的感覚から、生え始めた白髪を抜く方が良いと思えるが、やはり毛を引き抜くのは当人にとって苦痛であるわけで、花を摘むことは地球にとって心地よく、植物を根から掘り起こすと地球にとって苦痛であるという。つまり、毛を切ることと毛根から引き抜くことが異なるように、花を摘むことと根を掘り起こすことは全く別ものだという。

 本来、生は苦痛を通して世に現れ、生まれてくる子供は、出産する母親に苦痛を生じさせるという。このことは、環境の中で認識するだけでなく、自然の中に感情移入させるような術を学ぶための一例であるという。

 生とは実際、苦痛であり、苦悩なのであるという。

 このことは鉱物界にもあてはまり、鉱物も自我をもち、鉱物の自我は高次の所にあり、神秘学が、アルーパ・デーヴァ(デヴァチャン)神界と呼んでいる、デーヴァ(デヴァチャン)神界の高位の部分にあるという。鉱物の集合自我は、物質界における人間の自我、低位デーヴァ(デヴァチャン)神界における植物の集合自我、アストラル界における動物の集合自我と同様、自身として完結した存在だという。

 物質界においては、鉱物の物質体のみが存在するが、他の領域に鉱物にもアストラル体もエーテル体もあるという。霊視者は生きた連関を視ていて、採石場に行って、鉱夫たちの砕石を見ると、霊視者には丁度生体の肉に食い込む時のような感じが生じるのがわかるという。そして、鉱夫たちが働いている間中、アストラル的な流れが岩石界を貫いているという。

 鉱物のアストラル体は、デーヴァ(デヴァチャン)神界の低位部分に見出され、鉱物の自我はデーヴァ(デヴァチャン)神界の高位部分に見出されるという。岩石の自我は苦痛と喜びを感じ、岩石を叩き落とすと、鉱物の集合自我は喜び、満足を感じるという。ちょっと信じられない感覚に聞こえるが、実際そうであるという。類推から考える人は、岩石を打ち砕くといえば、丁度生き物を傷つける時のように、岩石は痛いと感じるだろうと思うかもしれないが、岩石を砕けば砕くほど、鉱物の自我は満足を覚えるという。

 では、「一体、鉱物の自我はどのようなときに苦痛を感ずるのか」と問うなら、鉱物の自我にとっての苦痛は、例えば、食塩を溶かしたコップ一杯の水を想定し、コップの中の水を冷やしていって塩が固い結晶となって分離されてくると、鉱物的な実質が再び固体化してくるが、このような場合、鉱物の自我は苦痛を感じるという。

 鉱物の自我は、固体の分離の際に苦痛を感じるという。同様に、砕いた岩石を全部合わせてまた一個の岩石に戻す場合も、やはり苦痛が生じるという。鉱物の集合自我においては、鉱物が溶解する時はいつも喜びの感覚が生じ、逆に固体化する時には苦痛の感覚が生じるという。温めた水に塩を溶かすと満足感が生まれ、水を冷却して塩の結晶を析出させると、痛みの感覚が生まれるという。

 このことを、大きな宇宙的関連の中でイメージするなら、地球の形成、鉱物の形成がこのようなプロセスと如何様に関連しているかがわかるという。地球の形成を遥かな昔までに遡り辿っていくと、地球の温度は益々上がり熱が高まっていき、そしてレムリア時代において、岩石が溶解している状態、現在は完全に固く結晶化してしまった鉱物が、丁度今日の溶鉱炉の中で鉄が液体化されているように流れ出している状態に行き着くという。

 鉱物は皆このようなプロセス、つまり水を冷却するとコップの中に溶けていた塩が沈殿するようなプロセスを経てきたという。このように、地球上では全てが固体化し、集結してきたという。このような固体化は、液体状の地球の中へ集結した固い結晶が次第に沈殿化していく形で進行したという。このような固体化によって、地球は今日の肉体を持つ人類の棲家となり得たという。

 この固体化は、ある特定の時期に頂点に達し、今日、この頂点の時期は過ぎているという。今日既に部分的には多かれ少なかれ溶解プロセスが生じているという。地球がその目的に達した時、そして人間がもはや地球から何も引き出すことができないほどに浄化され霊化された時には、地球自体もまた霊化されているという。その時には地球の鉱物的な含有物はすべて精妙にエーテル的になり、地球は物質化する前のアストラル的状態に移行するという。物理的な溶解過程はそこに到るための過渡的状態であるという。

 この地球が、今日の進化段階で順次進化するための固い舞台基盤となるべき準備時期を考察してみると、絶え間ない地球の受難プロセスが存在したという。固体化を進めることで、地球は苦しみ、「苦痛に呻吟する」という。人間の生存は、地球の苦痛を通して獲得されたという。いわゆるアトランティス時代の初期まで、この地球の苦痛が増していくのが認められるという。

 人間が次第に自らの浄化を行うようになった時から、地球も再び苦痛と受難から解放されるという。このプロセスは、まだそれほど進んでいないという。人間の足下にある固い地盤の大部分は、今日も猶、苦しんでいるという。霊視を地盤へ向けてみるなら、固体は地球存在の呻吟(苦悩)であることがわかるという。

 このような事実を神秘学的な由来から探求し、宗教文献の中に再び見出す人には、宗教文献が霊的世界の深みからいかに書き上げられたかが開示されるという。その時、これらの宗教的古文献を尊重する感情が猶一層高まり、経験を通じて、外界の事物に目を向け、いかなる真実の基盤がパウロの言葉、つまり「全ての自然は、苦痛のなかに呻吟(苦悩)する養子を得ることを待ち焦がれている」の根底にあるかを、経験的に認識することができるという。

 このパウロの言葉を翻訳すると、「地球生成の全ては、後に地球上の存在たち(人類)にとって『養子を得る』つまり霊化が遂行されるための、苦痛の下での生成、苦痛の下での固体への凝集である」という意味になるという。

 人類が霊化を成し遂げるために、地球は、母体として苦痛を味わい、その基盤である固体を生み出したというのである。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2006年12月29日 12時54分56秒
コメント(0) | コメントを書く
[神秘体験空間] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: