“These Boots Are Made for Walkin'”by Nancy Sinatra 1966
ナンシー・シナトラが日本のヒットパレードに再び登場したときの歌が、この『にくい貴方 (These Boots Are Made for Walkin')』だった。 この時僕は「ナンシー・シナトラがイメチェンして、久々に全米ナンバーワンヒットを出したぞ」と、勝手に思っていたのだが、それが大きな誤解だった。 実際には、彼女にとって、この曲が全米初のナンバーワンヒットだったのだ。日本であれほど流行った名曲『レモンのキッス』も『いちごの片想い』も、ナンバーワンどころか、ヒットパレードに登場すらしなかったという不思議が、僕にはいまだに理解できないのだ。 そういや、イメチェンなんてのは死語かな?…とにかく、この『にくい貴方』で再登場した時の彼女のイメチェンには、僕らは素直について行けた。というのも、それなりに年齢を重ねて、ナンシー姉さんもずいぶん大人になったもんだと、納得のイメチェンだったからね。僕らもすでに高校生になっていたし。
さらにはこの邦題、『にくい貴方』! "These Boots Are Made for Walkin'" という原題はさすがに僕らには言いにくいけど、『このブーツは歩くために出来ている』の内容で適当な邦題を考えるのは、実に大変だったろう。 「にくい」は意訳しすぎかとも思うけど、元々この人のヒット曲は、『レモンのキッス』にしろ『いちごの片想い』にしろ、原曲の内容を無視した邦題だったのだから、『にくい貴方』でもかまわないな。…と思ったかどうか知らないけど、ナンシー姉さんの「フルーツ娘」から「ミニスカ・ブーツ嬢」への路線変更に合わせた良くできた邦題だとも言えるのではないか。 (文中訳:穴沢)