2011年11月25日
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カテゴリ: 小説すばる2011年
小説すばる

サラの柔らかな香車  橋本長道(はしもとちょうどう)

突然現れた天使のような少女。
彼女が指し示したのは、奇跡の一手だった。
”才能”を巡る、新たな将棋の物語がここに!

(小説すばる12月号より転載)

第24回小説すばる新人賞受賞作です。

作者の橋本長道さんは元奨励会1級ですから、
将棋の話は迫力があります。

サラという子は将棋の天才なのですが、
相当変わっているというか、ぶっとんでいるというか、
要するに天才肌なのです。
でも他人とは大きく違う、と言う点で非常に魅力的な
キャラに描かれています。

話があちこちに飛んで、
リズムが崩れるというのが、ちょっと気になりますが、
それを補って有り余るサラという人物の魅力。
サラの小学校時代のエピソードがぞくぞくするほど楽しいです。

奨励会に入るほどの人物が凡才とは思えませんが、
天才と比較してしまうと、凡才に思えてしまうのでしょうか?
映画「アマデウス」でも描かれていた、天才との戦い。
すごすぎて、超凡人の私にはうかがい知れない世界ですが。

小説すばるには前半しか載っていないのですが、
余りにもおもしろいので、買って残りを読みたいです。

後半のあらすじを見ると、他の登場人物にもいろいろ背景があるようで、
かなりおもしろそうです。

夢中になって読んでしまいました。
新人賞も納得の作品でした。


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最終更新日  2011年11月25日 23時07分48秒
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