2013年02月15日
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カテゴリ: 伊坂幸太郎
モダンタイムス

「魔王」の五十年後を書いた続編。
魔王とセットで読むべき作品です。文庫で上下二巻の大作です。
「ゴールデンスランバー」系の作品です。

【内容情報】(「BOOK」データベースより)
恐妻家のシステムエンジニア・渡辺拓海が請け負った仕事は、
ある出会い系サイトの仕様変更だった。けれどもそのプログラムには
不明な点が多く、発注元すら分からない。そんな中、
プロジェクトメンバーの上司や同僚のもとを次々に不幸が襲う。
彼らは皆、ある複数のキーワードを同時に検索していたのだった。


圧倒的なテーマと暴力とユーモア。
いろいろなものがぎっしりと詰まっていて、
何を書いたらいいやら、分かりませんね。
私のこの文章も支離滅裂で、酷いものです。
本当に面白かった。ページターナーでした。

「魔王」の最後は全く納得のいかないもので、
最大の不満は、物語が途中で終わっていることでした。

この本はそれの解答が載っています。
でも、すべての解答が載っているわけでなく、
分からないことも沢山あります。

というより、分からないことに対して、主人公が向かっていく、と言う話でした。
具体的に「敵」のような人物が出てきますが、その後ろに「誰か」が
いるようです。「誰か」は分かりません。
国かもしれないし、何かの集団かも知れません。

分からないけれど、立ち向かっていく。
「考える」ことこそ重要、と言う話でした。
それは前作の「魔王」でも安藤兄が散々言っていましたよね。

何やら異様な雰囲気が全編を貫きます。
渡辺拓海の奥さんが最初から異様な雰囲気で圧倒します。

上巻はゆるりと話が進みますが、下巻は怒濤の展開です。
暴力が全編を支配しますが、ユーモアたっぷりで
登場人物はとぼけた人が多いです。余裕があります。
おかげで殺伐とした雰囲気を免れています。

それにしても渡辺拓海の奥さんが最高のキャラクターです。
一体何者なのでしょう?
強すぎるし、嫉妬心も異常です。

拷問のシーンも直接は書かれていませんが、
読んでいるだけで、痛そうです。

最後の静かな場面がなんとも印象的でした。
伊坂幸太郎さんの代表作のひとつと言って良いでしょうね。

渡辺拓海 主人公
渡辺佳代子 拓海の妻

岡本猛 髭の男
大石倉之助 渡辺拓海の後輩
五反田正臣 渡辺拓海の先輩
桜井ゆかり 渡辺拓海の同僚
加藤課長 渡辺拓海の上司

永嶋丈 国会議員
井坂好太郎 小説家・渡辺拓海の友人

安藤潤也 安藤商会
安藤詩織 安藤潤也の妻
愛原キラリ 管理人


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最終更新日  2013年02月15日 22時34分41秒
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