2014年07月18日
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カテゴリ: 英語本


ウィチャリー家の女  ロス・マクドナルド

<内容紹介>
女の名はフィービ・ウィチャリー。二十一歳。
彼女は霧深いサンフランシスコの波止場から姿を消し、杳として行方が知れなかった。
彼女の父から娘の調査を依頼されたアーチャーのこころには、
何故かフィービの美しく暗い翳が重くのしかかっていた……。
アメリカ家庭の悲劇を描くハードボイルド派巨匠の最高傑作!


1961年の作品です。キンドルで読みました。
ロス・マクドナルドさんは「さむけ」が猛烈に面白かったので、
これも読んでみました。いや~、非常に面白かったです~。

「さむけ」と同様に、失踪人探しを頼まれる私立探偵のリュウ・アーチャー。
どうもフィービーの失踪には、母親が手がかりを持っているようなのですが、
依頼人の父親・ホーマー・ウィーチャリーは「母親には関わるな」、
「マスコミには絶対に漏らすな」と高圧的な態度で命令します。

大金持ちのホーマー・ウィーチャリー。
しかし、妻・キャサリン(フィービーの母親)とは合わず、離婚しています。
フィービーは母親ともあまりうまくいっていませんでした。

依頼人の命令なんぞ何のその、アーチャーは母親の行方を追うのですが・・・。

フィービーの行方を求めて、あちこちに行くアーチャー。
次第に隠された秘密が明らかになってきます。

本の7割を超した頃・フィービーの車が発見されてから、俄然面白くなってきます。
このへんからはもうページをめくる手が止まりません。
(キンドルなのでページをめくるという表現は微妙ですが)

犯人が判明してから、なんと二転三転!
なんて面白いんだ~。

そして最後の最後に真犯人が!
これは「さむけ」ほどではないにせよ、かなり衝撃的な犯人です。
これは思いも付きませんでした・・・・。

ジャンルとしてはハードボイルドなのでしょうけど、
ミステリーとして一級品です。
人物造形が見事で、物語に深みがあります。

「東西ミステリーベスト100」に載っていなければ
絶対に知らなかったでしょう。文藝春秋さんありがとうございます。

<英語の話>
英語はそれほど難しくなく、読みやすいです。
同じハードボイルドでも、「長いお別れ」は言い回しが難しく、
非常に読みにくかったですが、これはサクサク読めました。







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最終更新日  2014年07月18日 21時16分12秒
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