東京フリー・メソジスト教団付協力牧師 甲斐慎一郎 説教要約

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2021.03.06
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「信仰の効用(2)信仰を形造る三要素」   2021年3月7日​
インターネットのテレビ局CGNTV(⇒みことばに聞く⇒関東⇒
東京B)
の番組に当教会の牧師が出演しました。
2014年5月23日放映「​ イエスを仰ぎ見なさい(2) ​」
​「信仰の効用(2)信仰を形造る三要素」​
                          甲斐慎一郎
               出エジプト記、3章6節
  世の中には様々な問題や課題が絶えませんが、その中で人間関係
の問題ほど複雑で厄介なものはないでしょう。この根本的な原因は
罪ですが、たとえ罪が赦され、きよめられたとしても、性格の相違
についての正しい認識が欠けているなら、人間関係の問題は決して
解決しないでしょう。信仰と性格の関係について考える時、忘れて
はならない大切なことは、信仰というのは、どのようなもので形造
られているかということです。
 そこで信仰を形造る三要素について学んでみましょう。
​一、信仰の三つの型について ​
  「アブラハムは、相続財産として受け取るべき地に出て行けとの
召しを受けたとき、これに従い、どこに行くのかを知らないで、出
て行きました」(ヘブル11章8節)とあるように、 神の言葉を信
じて敢えて行動を起こした(すなわち敢行した)人です。
​  信仰の積極面は敢行です。 しかしアブラハムは忍耐深さに欠けて​
いたので、女奴隷ハガルによって子どもを儲けるなど、多くの失敗
をしています。「敢行」に表れる信仰、これがアブラハム型の信仰
です。   
 アブラハムの子イサクは、父とは全く反対で、どんなに大切なも
のでも、それを得るのに焦ったり、争ったりすることなく、どこま
でも柔和にふるまい、謙譲な態度を取り、神が与えてくださるまで
困難を耐え忍んで待ち望んだ人です(創世記26章14~22節)。
​  信仰の消極面は忍耐です。 しかしイサクは信仰の積極面である敢​
行は不得手であったために、優柔不断で、その子ヤコブに欺かれて
います。「 ​忍耐」に表れる信仰、これがイサク型の信仰です。​
  イサクの子ヤコブは、これまた異なり、飽くなき探求心によって、
どこまでも神の祝福を求め続けた熱心な人です。しかし彼は、その
名前(押しのける者)のように、父イサクと兄エサウを欺いてまで
熱心に神の祝福を求めたために、自分の息子たちやおじラバンにだ
まされています。 「熱望」に表れる信仰、これがヤコブ型の信仰で
す。
​  二、信仰と性格について  ​
真の信仰は、神の言葉を信じて踏み出す敢行と、神の言葉を待ち
望む忍耐と、神の祝福を熱心に求める熱望の三つを含んでいます 。 
  しかし人はみな、先天的な性格や性質が異なっており、また育っ
た環境による後天的な性格や性質も違っています。ですから人は、
信仰を持つなら、罪から救われますが、持ち前の性格や性質は変わ
り難い面があるために、その人の性格や性質からにじみ出る信仰に
なり易いのです。すなわち、 その性格によって、ある人は敢行の面
の強い信仰、他の人は忍耐の面の強い信仰、別の人は熱望の面の強
い信仰になるのです。
​  三、信仰の成長について  ​
  私たち、信仰に成長するために次のような二つのことが必要です。
​ 1.他の信仰の型の人を受け入れること​
  人は、それぞれ性格や性質、また信仰の型が異なるので、自分の
信仰の型に他の人を合わせようとしたり、異なる信仰の型の人を非
難したり、排斥したりしてはなりません。
アブラハム型の人はイサクやヤコブの信仰に、イサク型の人はア
ブラハムやヤコブの信仰に、ヤコブ型の人はアブラハムやイサクの
信仰に、それぞれ必ず学ぶところがあるはずであり、また学ばなけ
ればなりません。 私たちは、信仰に成長するために他の信仰の型の
人を受け入れることが必要です。なぜなら神は、「アブラハムの神、
イサクの神、ヤコブの神」だからです(出エジプト3章6節)。
​ 2.自分に不得手なものを求めること​
私たちは、信仰に成長するために信仰の三つの面である敢行と忍
耐と熱望が片寄ることなく、均衡が取れるように自分に不得手なも
のを神に祈り求めることが必要です。
そしてこの信仰の三つの面に均衡が取れていた信仰者は、ヤコブ
の11番目の子である四代目のヨセフではないでしょうか。
甲斐慎一郎の著書→​ 説教集
久米小百合氏司会「本の旅」→「​ 聖書の中心的な教え ​」
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Last updated  2021.03.08 10:35:05
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