みかんの花咲く丘

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2016.11.03

秋の味覚＜柿＞

(4)

カテゴリ：日々のこと

先日、叔父が、庭で採れた柿を持ってきてくれた。
その前日、「硬いのと軟らかいのと、どっちの柿が好き？」と聞かれ、
「軟らかい柿」と即答したけれど、
正確には、「硬いのから軟らかく熟す直前の柿が好き」と言うと、
熟し切った柿と、食べ頃の柿と、ちょっと硬めの柿を、
それぞれ持ってきてくれた
この柿は、ちょっと硬めの柿が食べ頃になったときの様子。

子供の頃食べた柿のように、種が何個かあったけど、甘くて美味しい柿だった。

私が小学校1年生まで暮らしていた家にも、柿の木があった。
祖母に「むいて、むいて」とせがんだものだ。
毎日むかされる祖母は、ある日、私専用の小さな包丁を買ってくれた。
へたは、祖母が取ってくれて、皮のむき方を教えてくれた。
私は嬉しくて、上手にむけるまで、何個も何個もむいた。
そんな私と祖母を、母は怪訝そうな不安そうな顔で見ていたのを覚えている。
母にしてみれば、「子供に包丁持たせて･･･」という気持ちがあったのだろう。
だけど、そのおかげで、私は、
小学校に上がる前から、上手に皮がむけるようになった
子供の手の大きさに柿は、ちょうど良い大きさだった

皮をむいて、半分に切るとき、種にあたって切れないのを、
種を避けて切る方法を教えてくれたのも祖母だ。
頭の十文字に沿って切ると種に当たらない。
もし、種に当たったら、違う筋に包丁を入れるとスッと切れる。
最近の柿は、種なしがあるようだが、昔の柿は、種が何個もあった。

渋柿の木もあった。
それは、皮をむいて干し柿にしてくれた。
子供心に、干すと何故、あんなにきれいだった柿色が、焦げ茶色になり、
小さくなるのに、渋が抜けて甘くなるのか不思議だった。

そうやって、柿を食べすぎたせいか、
大好きだけど、買ってまで食べようとは思わない
それは、みかんも同じ。
戴いたら、喜んで食べるけど･･･

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