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東京都内の知的障害者のうち約3000人が、
都や都内区市町村の財政支出がある
14県の「都外施設」で生活していることが、
都などへの取材で分かった。
都は1997年、
障害者虐待事件をきっかけに都外施設の新規建設をやめ、
自宅近くで暮らせるようにする方針を打ち出したが、
この20年間で入所者は減っていない。
相模原障害者施設殺傷事件でも浮かんだ
障害者の地域移行が進まない実態の一端が見える。
都外施設の整備は、都内の地価の高さや住民の反対運動を背景に、
60年代後半から始まった。
地元の社会福祉法人が都の補助金で建設し、都民が優先して入所。
国の居住地特例制度に基づき、
介護費の自治体負担分などはもともと住んでいた区市町村が出している。
こうした施設は東日本の14県に41施設あり、
定員3212人の約9割が都民だ。
97年、都外施設の一つの福島県の「白河育成園」で、
職員による暴行や薬物の大量投与などの虐待が発覚した。
遠隔地では監査が行き届かない問題が指摘され、
都は再発防止策として、
地域で生活する少人数のグループホーム(GH)などを増設し、
施設入所型の処遇から
地域生活型ケアへの転換を目指す方針を決定。
都の有識者会議も翌年、
入所施設整備は都内とする提言をまとめた。
だが、既存41施設は
「入所希望者がいる」との理由で維持された。
都は今も施設改修の補助金を出し、
高齢化した入所者が死亡するたび、
都内から新たに障害者が送られている。
都施設サービス支援課によると、
都内外の施設から自宅や自宅近くのGHなどに移った障害者は、
2014年度からの2年間で入所者全体の3%の260人だけという。
入所者の多くが重度の知的障害を持ち、
自力で暮らすのが難しい
▽両親らが高齢化して介護できない
▽都内のGHは家賃が高い
--といった点がネックになっている。
同課は
「重症心身障害者や
」家族の緊急相談などに応じる拠点を各地に整備するなど、
近年ようやく国の支援の仕組みが整ってきたものの、
障害者の地域移行は本人の高齢化に伴い難しくなっている」
と話す。
「金銭トラブルや都会の誘惑に巻き込まれずに
静かな環境で暮らせるという点で、
都外施設にも意義がある」
と指摘する区の担当者もいる。
一方、知的障害者の家族らで作る
「全国手をつなぐ育成会連合会」統括の田中正博さんは
「都内の暮らしを支える仕組みがなかったから、
家族は都外施設しか選択肢がない状況に追い込まれた。
地域での支え方を行政や住民が本気で考える必要がある」
と訴える。
都は今年度、
入所者の地域移行を促進する補助金の対象を、
都内だけでなく都外のGHにも広げた。
「住み慣れた場所への定住」が狙いだが、
この場合も出身地からは離れたままだ。
都外施設で暮らす障害者が減らないのは、
遠くても受け入れてくれる施設の存在が
家族の頼みの綱になっている現実があるからだ。
全国で初の知的障害者の都外施設として
1968年に開園した栃木県足利市の「緑ケ丘育成園」は、
入所者140人全員が都民。
うち40人は40年以上暮らしている。
平均年齢は、今は57歳。
園によると、年4、5人が亡くなり、
空きが出るとすぐに都民で埋まる。
高齢化した両親が介護できなくなって預けるケースが多いという。
地域のGHに移った人はほとんどいない。
家族から離れての生活に、施設や家族にも葛藤はある。
「家に帰りたい」
と訴える入所者に、
職員は年3回の帰省まで待つよう言い含めたりする。
柏瀬悦宣(かしわせ・えつひろ)常務理事は
「高齢の両親は限界になって施設を頼る。
介護する側に自由を与えてあげたい」
と話す。
知的障害の兄を6年前に他界するまで
40年間預けていたという台東区の男性は
「施設がなければ、家に閉じ込めていたかもしれない。
人間らしい暮らしができたと思う」
と、施設へ感謝する。
施設までは車で約2時間で
「ほどよい距離だった」と振り返る。
【毎日新聞 https://mainichi.jp/articles/20170720/k00/00m/040/177000c 】

加齢とともにニーズが高まってくる施設支援。
高齢化社会へ向けての対策も必須ですね。 🌠
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