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愛知県刈谷市  依… New! トンカツ1188さん

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2018.07.19
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カテゴリ: 自閉症関連
​​




「受刑者の20%は知的障害者」 

日本では刑務所が福祉施設化というリアル




​万人に開かれた「最後のセーフティーネット」はムショ​

 中度の知的障害を持つ男性が、

車のダッシュボードに置かれていた30円を盗んだ。

裁判の結果、懲役3年の実刑判決が下った。


この司法判断を、あなたはどう評価されるだろうか――?



男性は小学校低学年ぐらいの精神年齢。

ある時、たまたま通りかかった車の窓が開いていた。


見るとダッシュボードには10円玉が3枚。

つい取ってしまうと、車の持ち主が目撃していた。

 持ち主は「何やってんだ!」と怒鳴る。


だが知的障害を持つ男性は微笑を浮かべ、逃げようとはしない。


逆に恐怖を感じた車の持ち主は、警察に通報した。


逮捕されると、似た事件を起こしている“累犯者”だと判明。

「常習累犯窃盗罪」という罪名がつき、

再犯なので執行猶予なしの実刑判決。

そして男性は、刑務所に入った。


 この事例は、ジャーナリスト・山本譲司氏(55)の新刊

『刑務所にしか居場所のない人たち 学校では教えてくれない、障害と犯罪の話』
(大月書店)

で描かれている。


 筆者の山本氏は早稲田大学を卒業後、菅直人衆議員議員(71)の秘書を務める。


1989年に都議会議員となり、

さらに96年の衆議院総選挙では東京21区(日野市、立川市など)から立候補して当選、

2000年には再選を果たす。




​福祉の現場からノンフィクションを発表​

 だが、政策秘書給与の流用が発覚。

同年9月に東京地検特捜部が詐欺容疑で逮捕。衆議院議員を辞職するが、

01年2月に懲役1年6か月の実刑判決が下る。


すると山本氏は控訴を取り下げ、

栃木県黒羽刑務所で服役することを選ぶ。


 文字通り「エリートの転落」だが、話はこれで終わらない。

出所した山本氏は、03年にポプラ社から『獄窓記』(現・新潮文庫)を出版。


自分の体験を静謐に綴った著作は、本人の意図を超え、

社会的な文脈で読み解かれて高い評価を受ける。


 その理由の1つが「刑務所における高齢者、障害者問題」という、

隠れていた大問題を提示したことにある。


 山本氏は福祉の世界で働きながら、ジャーナリストとしても活躍。


『獄窓記』で注目を集めたテーマは、

06年に上梓した『 累犯障害者 』(現・新潮文庫)に結実する。


こうした経緯の中に前掲の新刊が位置づけられるわけだ。


 では、その冒頭で描かれた、

山本氏が刑務所で経験したエピソードも紹介させてもらおう。


《「あのお金は、お母さんが神様にあずけたんだ。

それを返してもらっただけ。だから、僕は悪くないよ!」


 刑務所で出会ったAさんは、いつもこう言っていた。

彼は20代後半の男性。


二度の窃盗罪で、2年6か月の懲役刑に服していた。

窃盗罪で懲役刑なんて聞くと、

けっこうな大金を盗んだんだろうって思うかもしれないね。

 でも、彼が盗んだのは合計300円。

神社で賽銭どろぼうをしてしまったんだ》



​賽銭どろぼうの意外な「犯行動機」​

 山本氏によると、A氏は軽度の知的障害者だったという。


両親は離婚し、母親と2人暮らしだった。


初詣に行くと、母親は賽銭箱に1000円を入れ、

「神様にお金を預けているんだよ。

困ったときに、きっと助けてくれるからね」

と言っていた。


 だが母が病死してしまう。

親戚もいないため、A氏は自活を迫られる。

しかし障害のため仕事は続かず、

否応なしにホームレス生活を強いられる。


 苦しい日々に、A氏は母親の言葉を思い出す。

「神様に預けておいたお金で助けてもらおう」

と母親と初詣で訪れていた神社に向かい、賽銭箱をひっくり返す。


盗んだのは200円。

目撃者が警察に通報して逮捕される。


 初犯のため、執行猶予付きの判決が下る。


裁判官はA氏に反省と再生を求めたが、

彼は「外に出られたのなら、悪いことではなかった」と判断。


再び賽銭箱から100円を盗んで逮捕。


今度は執行猶予中の再犯として実刑判決が下る。

2年半にわたって服役することになり、

そこで山本氏と出会ったというわけだ。


エピソードを結ぶ山本氏の描写は極めて印象的だ。


《Aさんのような軽度の知的障害者は、

人から言われれば、身の回りのことはできるから、一見、障害がないように見える。


だけど、善悪の区別がどこまでついているかはわからない。


 二度目の裁判で、彼は裁判長に向かってきっぱりと言ったよ。


「まだ700円、神様に貸している」


 その言いぶんは聞きいれてもらえなかった》



​現実を知って目を輝かせた大学生​

 本文には相当数の漢字にルビがついているが、引用では省略した。

文体から感じた方も多いだろうが、

小学生や中学生を読者として意識したスタイルだと言える。

山本氏に刊行の経緯を訊いた。


「今、月の半分は『社会復帰促進センター』という半官半民の刑務所で、

障害者や高齢者の受刑者に対して、

所内処遇や社会復帰支援のお手伝いをしています。


また2006年にはメンバーとして、

厚生労働省の『罪を犯した障害者の地域生活支援に関する研究』

という研究班を立ち上げ、

調査や提言を行いました。ありがたいことに、

『獄窓記』や『累犯障害者』の影響もあり、

ようやく厚生労働省もこの問題に目を向け始めてくれました。


そして現在、罪を犯した障害者を取り巻く環境は、

隔世の感がするほど改善されてきています。


でもやはり、福祉の当事者の意識は、まだまだ変わっていません。

実のところ、この新刊を書くにあたっては、

ある福祉系の大学に講師として招かれ、

2コマの講義を受け持ったことがひとつのきっかけとなっています」


 そもそも「刑務所は社会の縮図」とも言われる。

さらに山本氏は、

衆議院議員の時から福祉政策を専門としていたにもかかわらず、

刑務所で現実を直視して猛省したという大きな体験がある。


当然ながら講義では、

刑務所における障害者の問題を丁寧に説明していったのだが、

1時間目が終わって休み時間になると、教授が耳元で囁いた。


「『すいません、学生には福祉に対して夢も希望もあります。

刑務所にいる障害者の話なんか、もうやめてもらえれば……』

と批判的な言葉を向けてこられたんですね。


専門家として長い間、福祉に関わってきた人として、

後ろめたさもあったんじゃないでしょうか。


ならばと2時間目は、予定を変更して、売春組織やAV業界、

暴力団などにおける知的障害者の状況を詳細に説明したんです。


そうすると、みるみるうちに学生の目が真剣になっていくんですね。

私の講義に食いついてくれたんです」


​逆に刑務所より対応が遅れている福祉​

 山本氏が出所して16年が経ち、

刑務所での障害者に対する処遇改善は進みつつあるという。


だが逆に、福祉の現場では対応が遅れている。

言いにくそうな教授の発言からも、そうした状況が垣間見える。


「率直に言って、

重度の障害者に対する福祉が

“美しい仕事”として評価される一方、

累犯障害者に対しては見て見ぬ振りをしてきた、

という福祉の現実を否定できません。

私の著作が

『犯罪の被害に遭う障害者ならまだしも、

犯罪を犯す障害者のことは書いてほしくない』

と福祉関係者に抗議されたこともあります。

しかし私は、福祉からも見放され、

30円や200円を盗んで刑務所に入る知的障害者こそが、

最大の被害者だと考えています。

刑務所が福祉の代替施設として機能しているのは間違っています。

刑務官の皆さんは、福祉施設で研修を受け、

障害者のケアなどを学び、刑務所に戻って活かしたりしています。

感動的な姿だとは思いますが、やはりおかしい状況でしょう。

こうした現実を小学生や中学生といった若い人たちに知ってもらいたいと、

版元にはこちらから

『専門書的なものではなく、子供でも読める本にしたい』

と提案させていただいたんです。


理由は簡単。やはり福祉や刑務所だけではなく、

この問題に対する社会全体の意識が変わらなければ、

本当の意味での問題解決にはならないと考えたからです」

 朝日新聞の書評に取り上げられたことなどもあり、

売れ行きも好調だという。


意図した10代に限らず、大学生や社会人など、

広範な読者を獲得しているようだ。


 この本では、データ部分でもリアルな現実を提示する。

我々の思い込みは完全にひっくり返される。


一部を紹介させていただく。



障害者のために実刑判決を下す裁判官

《刑務所に入るときは、みんなかならず知能検査を受ける。

一般的にいって、知能指数が69以下だと、知的障害があるとみなされる
(世界保健機関の基準)。


 2016年に新しく刑務所に入った受刑者約2万500人のうち、

約4200人は知能指数が69以下だった。


つまり受刑者10人のうち、

2人くらいは知的障害のある可能性が高いということだ。

 ついでに最終学歴はというと、中学校卒業がいちばん多くて40%くらい。

次が高校卒業で30%くらい。

大学卒業は5%しかいない。

むしろ、義務教育さえまともに受けていない人たちのほうが、

だんぜん多いんだ》


《2016年、新しく刑務所に入ってきた受刑者約2万500人のうち、

殺人犯は218人だった。

刑務所の中でも、殺人犯と会うことはめったにない。


 君たちと同じ、少年の犯罪も激減しているよ。

未成年者による犯罪の検挙者数は、2016年が3万1516人。

これは10年前の4分の1くらいの数なんだ。

だから、全国の少年鑑別所は、ガラガラな状態のところばかりだよ》

《犯罪全体の認知件数は、

2002年には日本全体で約258万件もあった。

それが2017年には約91万件と、

この15年間で3分の1以下に減ったんだからね。

 一方で、あまり減っていないのが知的障害のある人の犯罪だ。


ほとんどが窃盗や無銭飲食、無賃乗車とかの軽い罪。

スーパーで売り物のアジフライを一口かじっただけで、実刑判決を受けた人もいる。


 僕が思うに、もしかしたら裁判官は、

「彼らのため」と思って実刑判決を出している面もあるのかもしれない。

執行猶予がついて社会の中に戻ると、

きっとまたいじめられたり、ホームレス状態になったりする。


だから、緊急避難の意味合いで、実刑にするのかもしれない。

でも、そんな理由で刑務所に入れられているというのは、

おかしな社会なんじゃないだろうか》




​「知って、見ること」の重要性​

 山本氏も、累犯障害者が

「社会の中で虐待されるより、刑務所の中が暮らしやすい」

と本音を吐露する姿を間近で目撃している。


「彼らは満期が近づくと、『シャバに戻るのが怖い』と自傷行為を始めたりするんです。

見かねた私が『社会は怖いと言うけど、社会には自由がありますよ』と励ますと、

『刑務所に自由はないけど、不自由もない』

と返されたことがあります。


刑務所の工場で部品がなくなると、

疑われた受刑者は人前で裸にされ、お尻の穴まで検査されます。


法的に人権が制約されている場所だと言えますが、

では、社会の中での彼らはどうだったんでしょうか。


彼らは刑務所に入る前、路上生活をしていたことが多いんです。

コンビニのゴミ箱を漁っていると、からかわれて裸にされ、

お尻にライターで火を付けられるようなこともあったんだそうです。

人権など全くないですね。

ならば、ぎりぎりのところで、

まだ刑務所のほうが自分の尊厳を守ってくれる

という逆説が成立してしまうんです」


 不条理と言っていい状況だが、

それに対処するためには刑法を改正する必要があると、山本氏は訴えている。


法務省も高い関心を持っているという。


「彼らに懲役刑はそぐわないということははっきりしています。

懲役の意味は『監獄に拘置して所定の作業を科す刑罰』

(※編集部註:『大辞林』(三省堂)より)ですが、

障害者と高齢者が大半を占める刑務所に、工場の役割は担えません。


刑罰を受けることは必要だと思いますが、作業一辺倒ではなく、

もっと社会適応訓練とか、職業訓練とか、社会復帰に向けたプログラムを実施すべきです。


福祉も変わる必要があります。


障害者施設の職員が入所者からセクハラの被害を受けることは日常茶飯事です。


女性は胸を触られます。私も股間を握られたことがあります。

しかし職員は、笑って注意しません。

これこそ福祉が障害者を社会に戻そうとはしていない証左でしょう。

『こんなことをしたらダメです』

という社会のルールをしっかりと説明する場にしなければなりません」


 新刊では成功例として、ある障害者が人並み外れた記憶力を活用し、

大手企業で郵便の分類に活躍する姿が描かれている。


成功体験があれば人は代わる。


人が代われば社会も変わると山本氏は訴える。


「本を読んで現実を知ってほしいということが一番ですが、

さらに自分たちが『見て見ぬ振りをしてきた』

ことも再認識してもらえればと願っています。


障害者は私たちの周囲で暮らしています。

遠く離れた場所に隠れているわけではないんです。


公園で独りぼっちの人や、ゴミ屋敷の住民、

時たま奇声をあげる人などに出会うことがあるでしょう。


そんな時、まずはしっかりと見てください。

そして知っていくにつれ、自分たちと全く変わらないと気づくはずです。

嫌なことがあれば悲しいし、良いことがあれば嬉しい。

そんな人としての思いは、

障害者であろうと健常者であろうと同じなんです」


 山本氏は新刊の最終部分を、次のようなメッセージで結んだ。


​《日本という国は、もう爆発的に人口が増えることはない。

経済活動の中心は人なのだから、

それをどんどん排除していけば先行きが暗いよね。


罪を犯した障害者を社会に受け入れることは、

この国にとっての成長戦略だと思う。


障害のある本人だけじゃなく、みんなにとってのプラスになる》


【ディリー新潮】







普通の人でも、刑務所が住みやすいと

罪を重ねますね。


ただ、罪を罪だと知らずに

重ねているとしたら、

それはきちんと福祉の力で教えてゆかないとですね。 🌠















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Last updated  2018.08.18 15:31:27
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Re:「受刑者の20%は知的障害者」 日本では刑務所が福祉施設化というリアル。(07/19)  
ばあこ5577  さん



先程は
ご訪問 ('-'*)アリガト♪

朝晩は
大分涼しくなってきましたが
やはり
昼間は残暑が厳しいですね。

(2018.08.18 16:34:54)

Re:「受刑者の20%は知的障害者」 日本では刑務所が福祉施設化というリアル。(07/19)  
歩世亜  さん
今晩は。

これまた難しい判断になりますね。


(2018.08.18 17:28:47)

Re:「受刑者の20%は知的障害者」 日本では刑務所が福祉施設化というリアル。(07/19)  
こんばんわ。
いつも応援、コメントありがとうございます。
今日も素敵な一日をお過ごし下さい。
きょうは平年より2度低い30度の真夏日でした。

(2018.08.18 17:35:37)

Re:「受刑者の20%は知的障害者」 日本では刑務所が福祉施設化というリアル。(07/19)  
dokidoki1234  さん
ぅわ・・

日記のタイトルから
読ませてもらうのをかなりためらいましたが、

読んでみて、
言葉がないです。 

家族、として読むとまた違った感想を持ちますね・・ (2018.08.18 19:05:34)

Re:「受刑者の20%は知的障害者」 日本では刑務所が福祉施設化というリアル。(07/19)  
こんばんは
 刑務所が矯正施設ではなく福祉施設となっているここが問題なんですよね。これからの大きな問題です。 (2018.08.18 19:22:27)

Re:「受刑者の20%は知的障害者」 日本では刑務所が福祉施設化というリアル。(07/19)  
こんばんは

受刑者の20%は 知的障害者

ショックを受けました

裁判官も 彼らの生命を 守るために

実刑を 嫌な世の中ですね

最後まで読んで 示唆 多いですね (2018.08.18 23:22:41)

おはようございます。  
今日も平穏な一日でありますように
(2018.08.19 04:49:16)

Re:「受刑者の20%は知的障害者」 日本では刑務所が福祉施設化というリアル。(07/19)  
新小岩髪一重店長 さん
有意義な読み物と思いました。
刑務所にいる人の2割が障害者なんて・・
殺人犯は圧倒的に少ないのも驚きました。 (2018.08.19 07:08:46)

Re:「受刑者の20%は知的障害者」 日本では刑務所が福祉施設化というリアル。(07/19)  
kimi_ebi  さん
おはようございます♪今日も人生に感謝です☆彡 (2018.08.19 07:23:32)

Re:「受刑者の20%は知的障害者」 日本では刑務所が福祉施設化というリアル。(07/19)  
確か10年ほど前に読みました。。この本。

障害者にとって福祉は最重要事項の1つですが、この累犯者たちのほとんどが

家族に恵まれなかったという事。 知的障碍者は自分の力で福祉を利用すること

が出来ないので、やはり家族がまず必要で、その家族の愛が重要だと思います。。 (2018.08.19 13:41:11)

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