Under the Baobab Tree

Under the Baobab Tree

2005.01.22
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カテゴリ: Uganda
昨日、ウガンダ東部のMbaleというところから、カンパラに戻りました。今回のワークショップは、3日間で、40名が参加しました。テーマは、ウガンダの農業と湿地の生態系に配慮した利用方法というものでしたが、今まで「水があるからそこを耕した」という農家の人々も、湿地の機能や湿地の無秩序な開発は、結果的に自らの生活にも負の影響を与えるということを少し気づいたようで、「目からうろこ」状態でみんな帰路に着きました。

さて、「甘くないバナナ」の話を書いたところ、ウガンダの食生活についての質問をいただきました。そこで、ウガンダの農業と食生活について書きたいと思います。

私が現在従事しているのは、灌漑のプロジェクトですが、ウガンダは、アフリカの小国とはいえ、雨に恵まれて、緑に覆われた美しい国です。かつて、イギリスの首相ウィンストン・チャーチルが「アフリカの真珠(Pearl of Africa)」と呼び、イギリス人は暗く寒く長い自国の冬を避けて、ウガンダにやってきたとも言います(現在のイギリス人は、南仏やスペイン、ギリシャが格安パック旅行で人気があるところでしょうか。ちょっと足を伸ばしてドバイやバンコクというのもありますね。)。気温は、年間を通じて最高でも30度を超えることはめったになく、だいたい日中でも25度から27度くらい、朝は、一枚はおるものがなければ、寒いくらいです。ちなみに、標高が1400メートルくらいですから、涼しいのも当然かもしれません。年間を通じて雨はたくさん降りますが、最近は、通常は雨が降る時期に降らないことが多く、農家の皆さんは、作付け時期を決めるのに苦労しています。感覚としては、「そろそろ例年だと降りそうだ。しかも、ぱらぱら降ってきてるし、植えてみるか。」という感じです。そして、この読みが当たって、たくさん雨が降ればよし、降らなければ、作物は全滅状態です。私の友人は、ウガンダの気象庁のようなところでSeneor Meteorologistをしていますが、彼女いわく、「ラジオで、しかも主要な言語でちゃんと天気予報を流してるよ」とのことでしたが、雨によって影響を受けやすい農家は害してラジオなんか持ってません...あっても電池が買えません。

ウガンダの主食は、前にも書きましたが国の南半分はマトケと呼ばれる甘みのないバナナを中心にメイズの粉を練ったもの(ポショあるいはカウンガとも呼ばれます。ケニアでは、ウガリですね。)です、北のほうはミレットやメイズを粉にして練ったものです。これ以外には、バナナやメイズが十分でないときには、キャッサバ(甘みの少ないサツマイモみたいな食感です。)、ヤム芋、サツマイモも食べます。基本的には、食糧は都市部でない限り、自家消費用の主食はほとんどが自分の畑で作ります。これに、鶏や牛、山羊、ティラピア(魚)、豆、落花生のソースをつけて食べるわけですが、副菜はほとんどありません。時々、ナカティ、スクマウィーク、キャベツのいためたものがつきますが、田舎の一般的な家庭ではお祭りでもなければ、ほとんど、主食と落花生のソースか豆のシチューです。肉を食べるのは、特別な日だけです。そして、そんな日の食事に欠かせないのが、米です。ウガンダ人もお米が大好きです。

他に野菜といえば、シチューの材料として、少量のトマトとたまねぎを使用する以外は、野菜という野菜は日常は大量に摂取することはありません。果物は、ジャックフルーツ(生食です。インドネシアあたりは、ココナッツミルクで煮てご飯のおかずですが。)、マンゴー、グアバなどが田舎であれば、その辺になっているので、そのへんに生っていれば、とってきて食べるという感じです。アボカドも日本で見かけるものの2倍から3倍はあるような大きくておいしいのがたくさん取れますよ。地域によっては、オレンジが取れるところもありますが、オレンジなのに緑色です。パイナップルも栽培されていて、おいしいです。値段も安いので、皮をむいて丸ごとかじっている人も見かけます。パッションフルーツは、ジュース用に。カンパラのスーパーでみかけるリンゴなどは、輸入品です。

卵も貴重品です。田舎では、鶏を放し飼いにしていますが、大体は、雛をかえして鶏を増やすほうに重点が置かれています。最近は、都会ではブロイラーも増えていますが、ウガンダ人はこの地鶏の方を好んでいます。私は、日本では鶏肉のにおいが苦手でほとんど食べませんが、こちらの鶏はいつもおいしくいただいています。そして、ブロイラーが増えてきたせいか、最近カンパラの街中でゆで卵売りを見かけるようになりました。

田舎の食事は、朝は、夕べの残り物を食べて、10時半ごろにミルクなしの紅茶かメイズの粉をお粥状に溶かしたポリッジを飲みます。お昼は1時から2時ごろ、夕べの残りを食べます。そして、夕飯は8時から9時ごろ、マトケかポショと落花生か豆のソースで食べます。というわけで、バランスはとれていません。

これは、栽培されている作物が主食に偏っていること、野菜を栽培するための種子や技術もほとんど普及されていないためです。(カンパラの周辺の一部の農家は、大根やレタス、ニンジン、コリアンダー、リーク(ねぎみたいなもの)などを栽培しているところもあります。これは、契約農家として栽培しているものと思われます。)

どうして、新種の野菜が普及しないのか。それは、この国の農業普及制度と栄養教育の不足にあるかもしれません。この国の農業普及制度は、これから民営化されようとしています。農家は、技術指導の費用を一部負担して、地域ごと(郡単位)に選んだ特定作物に関して、民間団体・企業に指導を依頼することになります。しかし、このやりかたでは、個々人のニーズ、あるいは少量生産をしたい人々は取り残されることになり、大規模に野菜を作らない限り、技術普及は受けられないことになってしまいます。そして、従来の公共の農業普及制度は、他の途上国と同様、資金難で、農家を個別訪問するためのガソリン代がない、普及員自体の人数が少なく、一人あたりの担当農家数が多すぎる、普及員の知識・指導能力も適切でないなどの問題から、ある一部の「小金持ち農家」以外は、普及員の恩恵を受けることはほとんどありません。また、農家の方も食べるのに精一杯で、他の野菜などの新種の作物栽培に手をだす余裕がないという状況もあります。

一方で、栄養教育については、あまり詳しくはわかりませんが、ある程度の知識は持ち合わせていても、ビタミンの不足が自らの体にどういう影響を及ぼすのかというところまで理解できていない人が多いような気がします。(今度、調べてみます。)しかし、最近田舎町でも、ビタミン剤だけを売る店が登場しているのは、不思議です。商売になるのか、人事ながら心配になります。あとは、食事の準備をするのはもちろん女性が多いわけですが、栄養的にこんなものを食卓にと思っていても、その女性がどういう作物を栽培したいかという決定権を持っていない場合が多いような気がします。もし栄養的にこういう野菜を作りたいと思っても、なかなか実行に移せないということもあるでしょう。(でも、一部の「小金持ち農家」は違います。)

というわけで、多くの農村部の一般的な家庭では栄養バランスが偏っていることがおわかりいただけたかとおもいますが。では、その弊害はどんなところに現れているか?というと、それは、「老いの速さ」にみられるかもしれません。この国の人々は、私たちに比べて「老い」が早い気がします。私と同年代(30代半ばですが。)でも、10歳くらいあるいはそれ以上ふけて見えます。1年くらい前にあった人が、今は、「え~あんなにかっこよかったのに、こんなにおじさんになっちゃった~。」ということもままあります。平均寿命は、公表されているのは45歳くらいですが、大体は皆さん60~70歳、なかにはそれ以上まで生きられます。(平均寿命を下げているのは、HIV/ AIDSによる、中年の死亡率が高いためと思われます。)しかし、一方で、誕生日が正確にはわからない人も結構いるので、実際の年とは数年のずれがあるかもしれない可能性も否定できないですが。そして、特に小児の間で、重度の栄養不良が見受けられます。(詳しく病気の名前は忘れました。)

では、そういう私は、ウガンダの食生活を楽しんでいるのでしょうか?以前、ウガンダの村の寄宿小学校にしばらく生活していましたが、そのときは、毎日ポショと豆ばかりでした。正直うんざりしてしまいました。その後、隣村の村長さん宅に居候をしましたが、そこでは、ソースと主食には変わりありませんでしたが、一応毎日なんとなくバリエーションがあったので、なんとか持ちこたえました。現在は、昼以外は、ウガンダ料理を食べることはなくなってしまいました。というのは、カンパラにいる間は自炊ですし、Mbaleに行っても、日本人の他のプロジェクト関係者の方がいろいろと食事の面倒を見てくださるためです。なので、バランスは取れているはずですが...少なくともインドネシアにいるときよりは、野菜の摂取量は多いと思う...しかし、ビタミン剤は欠かさず飲んでいます。(これじゃ、ウガンダ人とおんなじか...)





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Last updated  2005.01.22 15:21:59
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