漫画家・写真家玉地俊雄 紫煙のゆらぎ

漫画家・写真家玉地俊雄 紫煙のゆらぎ

2008.05.22
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     この辺はこの LIKE.A.BALIJIN の中核をなす処である。慎重に御覧くだされ。






               紫煙のゆらぎ・白眉のレゴン 1









グスティ・アユ・スリ・ビダニに出会えたのはシイヴァのたくらみだった。



「天女下凡」

「あら。妹のほうが先に来ちゃった」とジェロ・ウランダリ。
驚きと美質は、化粧と着付けが終わるころになると、
恐怖となって僕を覆いつくし始めていた。


立ち止まれ  走り去ってはならない  おまえは なんと美しいのだ


ハセミ45FTのピントグラスの彼方には、
初見ゆえの少し緊張したビダニが、
にこりともせずレンズ目線を外してちょつとぶーたれていた。
僕は出来る限り気持ちのゆらぎを悟られまいと、無理やりクシャオニイサンしたり、
覚えたての

「チャンテイック・かっわゆ~い」

を幾度も幾度も、恥ずかしさなんぞほかしたおして空シャツタアーを押し続けていた。
Tamaji キヤラクタァーに彼女も少し和んできてからフィルムを装填し始めた。

遅れてユリアティも到着していたのだが気が付かなかった。

通電後数分は銘球300Bも極端に音が悪いが、
10分ほどすると信じられない程綺麗な音楽を聴かせてくれる。

暖まって来た僕はガムランのオッサンの主人に注文を付け始めた。

「すまん。もっぺんこのフレーズに戻ってゆっくりと叩いて」
「もっぺん頼む」
「次ここんとこまで叩いていっぺん止めて」
「もっぺんおねがい」

オッサンの主人はウサン臭そうに、しかし変人玉ちゃんの術中にはまっていく。

ビダニも少し打ち解け始めているように見えてきた。

それはTamaji のキャラクタァーだから。

とみんなが言ってくれる。

快心の1ショツトがあってビタニを開放した。

ユリアティの恐怖は、ビダニをもっともっと飛び越して、
なかなかシャツタァーを押せなかった。

なんやかんや撮影してみたが、ビダニの快心の1ショットだけがこの日の収穫だった。
この写心は京間の畳ほどの白黒で作られている。

毎週金曜日、プリアタンのシンボル巨木ガジュマルの北に建つ、
プリアグンの道路沿いに、
巨大看板トゥナイトショウ・ティルタ・サリとして今もずっと飾られている。

名誉な事だ。

みんなで記念集合写真を撮り、
こき使ったオッサンの主人と、ジェロ・ウランダリとの三男の記念写真を撮って
打ち上げたこの日を境に、僕は奈落の天上へとの途を進む事になる。

後日、オッサンの主人は、大酒のみの癇癪もちの怒りんぼで、超気分やの北の王宮の王様。
アナッ・アグン・バグース・マンダラエラワン氏と判明して、恐怖となり友人となる。



「マンダラケイコさんあんた王妃やったんか」

彼女はまんまるいお月様がにこにこしてるような笑顔でうなずいていた。

ジェロハディ・クンチャナ・ウランダリ・ケイコマンダラ。
外からやって来た、満月のようにきゃっわゆい、マンダラ王家のケイコ。

名古屋の旧家名門深窓の御令嬢が、バリくんだりまで来て王妃に耐えていた。

偶然などこの世界には無い。
偶然とは必然である。
必然とは畢竟、運命であり神の啓示であると理解した。







無神論者                        

                                  玉地 俊雄


   華は真っ赤に開いた瞬間からしおれて枯れて次の花を残す運命である。

ビダニ!
あなたは、僕の手のひらに乗っかった、ファンタァージエンの最期のたったひとつの砂粒だ。

プリアタンのバレルンで毎週金曜日運がよければビタニとオカダラムの舞踏を
観賞する事が出来る。

HP      http://www.peliatan.com/balerung/jp/index.html

you tube ***** balitamaji ( 日本語版 ) *** sakamotoakane ( English )
http://plaza.rakuten.co.jp/balitama/






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最終更新日  2008.10.29 11:29:16


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