漫画家・写真家玉地俊雄 紫煙のゆらぎ

漫画家・写真家玉地俊雄 紫煙のゆらぎ

2008.05.24
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カテゴリ: 紫煙のゆらぎ





                     椰子の実






              紫煙のゆらぎ・マカン 3 椰子の実







椰子の実はオールマイティである。

ナタで切って汁を飲む。
飲みきれず、ペットボトルに保存して冷蔵庫に入れた椰子の実ジュースは、
めっちゃんこっちゃんに美味しい。

こんなに美味しい生ジユースは現地の現場のフレッシュでなければ味わう事が出来ない。

「人間は食べる葦である」


かの有名な哲学者タマヂィ氏の有名な言葉である。
まさにその通りだと僕も同意する。

こんなに美味しくて癖の無い、砂糖だらけの日本のジュースごときとは、
比べようも無いほど美味しい生ジュースなら、2リッタァーぐらい一気飲みしても良い。


この生ジュースからはむっちや美味しい椰子酒が出来る。

糖度の強いウマイこの酒は、醗酵を続け、生きているのでたちまち飲んであげねばならない。ペットボトル等で蓋をしようものなら、たちまちのうちに容器が太り始める。
たちまち飲んであげねばならない。

村で密造?される出来立てのアラックという酒も同じだ。

お土産用の、装飾だらけの薦被りの様な、ゲテゲテと飾り立てられたアラックを、
アラックだと信じ込んで上司に土産としてうやうやしく渡せば、
真実を知る上司が居って運悪く彼に渡せば、沖の鳥島勤務に飛ばされるかも知れないゾ。



りぃ~とるえれふぁんとりぃ~とるえれふあんと 
そぉゆぁろ~んぐのーぉず しゅぅあまいまざぁー のーずろんぐとぅ~


たっのしいなったらおっもろいな
あちょんわちゃんわちょんわちやんわちょんわ


現地の現場にて食すべし。
偽物など持ち帰り自慢してはならぬ。
本質を侮辱する行為であるぞ!

「誰であるかっ? 僕のアラックぅにぃあるこほぉるうを
 入れたのはぁ~誰ぇ僕は何処~ぉ?

翌朝目覚める。

昨夜の放歌高吟は楽しかった。良い時間と良い酒であった。


さてさて、椰子の実はこれでは終わりませんよ。

ナタで、カラ椰子割りにまっぷたつにして、白い内壁をスプーンでほじくって食べる。
これはココナッツパウタァーとなる。

荒皮と白い内壁の間を守る堅い内皮は、お椀状の容器なり、みやげ物として加工される。
荒皮は燃料として、かまどで燃やされ、酸素とくっついてCO2となる。

更に、この椰子汁は煮詰めに煮詰められ椰子糖になり、甘味料やみやげ物となり、そして、
紫煙のゆらぎの本体であるサンポロナ・マイルド・メンソールのフィルターに滲みこんで、
僕を龍之介「煙草と悪魔」へといざなう。

偉大なり椰子の実。


「現地の現場にて食すは美食の真実である」


美食の哲人、東大路玉山人の言葉である。







ウブドの達人 漫画家                      

                                    玉地俊雄





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最終更新日  2008.10.03 13:24:44


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