乱読・積んどく・お買い得!?

乱読・積んどく・お買い得!?

PR

×

Keyword Search

▼キーワード検索

Calendar

Comments

chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2009.05.05
XML
カテゴリ: 教育・子育て

 まさに『発達障害の子どもたち』について、
 正面から正々堂々と、しかも、誠心誠意ぶつかっていっている。
 その様は、清々しさすら覚える。

 そこで述べられている理論には、これまで私が目にしたことのないものもあり、
 それらが、どれほど一般的に認められているものなのか、私には分からないが、
 著者が、これまで現場で直面した様々なケースを交えての記述だけに、
 大いに納得させられるものであった。

   ***

  しかしながら、今日の日本で、小学校に実際に出かけて低学年の教室を覗くと、
  三〇~四〇人のクラスの中で、授業中にうろうろと立ち歩いたり、
  前後の生徒にちょっかいを出したりを繰り返す「多動児」が、
  四~五人ぐらいは存在するのが普通である。
  いま日本の学校は地域を問わず多動児であふれている!
  嘘だと思う方は、ぜひ、地元の学校の見学をお勧めする。
  そうすれば学校で教師がどれだけ大変な仕事をしているのかもすぐに理解できるであろう。
  (p.129)

これを、家庭の教育力(しつけ)が低下してきているからと見るべきなのか、
それとも、障害児の出現率が、近年上昇してきているからだと見るべきなのか。
私自身は、いずれか一方のみに原因であるというわけではなさそうに思えるし、
社会的環境要因の変化(核家族化、女性の社会進出等)も、大きく影響していると思う。

  われわれが一歳半検診に初めて取り組んでいた一九七〇年代後半から八〇年代には、
  きちんと検診が行われた場合、五~七パーセントの児童が要指導としてチェックされていた。
  それが現在では、子育て支援という視点からていねいにチェックを行えば、
  幼児検診において要指導児、あるいは要指導家族の割合はじつに三割(!)に達するのである。
  (p.176)

これは、なかなか大きな数字である。
軽度発達障害を伴う者は6~7%であると記憶していた私にとって、3割という数字は、衝撃的。
もちろん、要指導児・要指導家族の割合は、軽度発達障害児の割合より、多くて当然ではあるが、
それにしても大きな数字である。

  集団に入れることだけで、子どもたちに大きな成長が期待できるためには条件がある。
  その子どもが、周囲の子どもたちの行動を参考にして、
  自分の行動を修正しようという気持ちがあることが必要なのだ。
  特に広汎性発達障害のように周囲の子どもの行動を無視してわが道を行く場合や、
  周囲の子どもたちの真似もまだ不十分という重度の発達の遅れの状況で、
  ただ子ども集団に放り込んでも、形を変えた「放置」に過ぎない。
  子ども同士の相互作用はまだまだ困難で、大人との関わりこそが必要な子どもに対しては、
  当然ではあるが、大人がきちんと関わることこそが必要である。(p.180)

わが子がそのような状況にあると分かった時、
親として、それを素直に受け入れることは、なかなか難しいことであるとは思う。
しかし、「誰のための教育か」「この子の将来のために、何が一番必要なのか」ということを、
もう一度冷静になって考え直し、自分の面子のためでなく、子のために行動する必要がある。

  学校から、今のクラスの体制では対応が困難といわれた場合に、
  その意見を無視することは、子どもの将来の幸福につながらないと思う。
  ここで学校側に非常に批判的な攻撃をしたり、
  教師の言葉を一つ一つ被害的に受け取る保護者もときどき見るが、
  そもそも学校という組織は子どもの幸福のために存在していることや、
  教師が一生懸命仕事をしていることまで、マスコミに乗って疑いをもつのはお勧めできない。
  日本の学校は、とてもよくやっている。むしろやり過ぎている。
  子育て支援という要素がますます重要になった今日、
  学校への根拠のないバッシングほど無責任なものはないと筆者は思う。(中略)
  日本の生徒は高校の中途退学のみならず、
  不登校、非行、殺人どれをとっても欧米のいわゆる先進国の数分の一か十数分の一である。
  これも日本の学校と教師がそのシステムの問題にもかかわらず、
  子どもたちをきちんと守ってきたことの表れであろう。(p.205)

もちろん、筆者は、学校における問題点にも触れている。
その第一は、教員の専門性の欠如である。
通常学校の特別支援学級の担当者はもちろん、
特別支援学校に勤務する教員でさえ、専門的教育を受けたことのある者が少ない現実。

この点に関しては、現役教員のための、校内外における研修実施はもちろん、
教員養成課程在籍中の学生に対する、適切な指導・対応が必要不可欠である。
そして、そこで身に付けた力こそが、軽度発達障害児への対応力としてだけでなく、
通常学級における生徒指導力にも、必ずや生かされるものなのである。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2009.05.05 14:59:51
コメント(0) | コメントを書く
[教育・子育て] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: