乱読・積んどく・お買い得!?

乱読・積んどく・お買い得!?

PR

×

Keyword Search

▼キーワード検索

Calendar

Comments

chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2009.07.05
XML

 ブルーバックスらしくない。
 と言うのも、時事新報桜宮支社・別宮記者による、
 厚労省官僚・白鳥圭輔室長独占インタビューに多くの紙幅を割いているから。

 もちろん、白鳥さんも別宮さんも
 海堂さんの 『チーム・バチスタ』 シリーズに登場する架空の人物である。
 であるからして、もちろんインタビューもフィクション。
 ブルーバックスにフィクション……何かイメージが……。

しかしながら、扱われている内容は、もちろん真っ当なもの。
海堂さんが、かねてから強く推奨し、
『ジェネラル・ルージュの凱旋(上)』 でも、大いに威力を発揮した
「エーアイ」を使って、脱「死因不明社会」を目指そうというもの。

  「Ai」とは、2000年に提唱された医学検査概念で、
  一言で言えば「死体に対する画像診断」である。
  そして死体の画像診断料を国家予算に組み込めば
  「死因不明社会」という致死的慢性疾患は改善される。
  Aiは画像診断装置を用いて、死亡時の医学情報を検索する手法である。
  しかしCTやMRIで死体を画像診断し、死因を確定して完結する、
  という単純なものではない。
  Aiは、検索、解剖という伝統的な医学検査と画像診断を融合した、
  まったく新しい検査概念だ。
  Aiを導入することで、臨床医学、病理学、診断学、疫学など、
  様々な領域にまたがる質の高い膨大な医学情報がもたらされる。
  こうした情報を活かすことで、医学の進歩が一気に加速するだろう。(p.151)

以上の事柄を、白鳥さんと別宮さんの掛け合い漫才的インタビュー場面を交えることで、
読者が興味を失わないよう気を配りつつ、
専門的で難しいと思われる部分を、できる限り分かりやすく噛み砕いて説明していく手法は、
さすがに海堂さん、いや、海堂さんにしかできない芸当である。

  ***

本著に登場する数字には、はっきり言って、驚くしかないものが多い。
例えば、現在の日本における、死者の解剖率は、わずかに2%
死者の98%は、体表観察による「検案」だけで死亡診断書が書かれている。
ところが、原因不明の「異常死」は、全死亡者の15%に達しているのだ。

体表から見て、死因が確定できれば、それは「異常死」ではない。
つまり、死因が確定できない「異常死」でありながら、解剖されずほったらかし、
そして、いいかげんな死亡診断書・死体検案書が書かれている……お金がないから……。
これが死因不明社会の実体である。

しかしながら、事態は多少なりとも良い方向に向かっているらしい。

  2007年1月、本書の執筆依頼を受けた時は、ここで終わる予定だった。
  だが予定は変わり、以下の一文を書き加えることとなった。
  2007年8月、これまでは未来予想図の中にしかないと思われた「Ai」センターが、
千葉大学医学部 に設立された。
  これは、「死亡時医学検索」の確立に向けての歴史的第一歩であり、
  同時に日本医療における革命でもある。(p.261)





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2009.07.05 12:37:08
コメント(0) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: