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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2013.01.13
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カテゴリ: 文芸

映画 が公開されていたことは知っていましたが、
 「映画館に足を運んででも見てみたい」という程の気持の高まりには至らず、
 また、本著についても、今年になるまで、手にする機会がありませんでした。

 しかし、実際に読み始めると、これが予想を遙かに超えるレベルの作品。
 私の中では、 『死神の精度』 と比べても、遜色ない程の出来映え。
『思い出のとき修理します 』 と同様、5つのエピソードから構成されていますが、
 どのお話しにも隙が無く、とても完成度が高い。

しかし、何と言っても衝撃的だったのは、最後の「使者の心得」。
これは、それまでの4話に登場した人々や出来事を、歩美側からの視点で描いたものですが、
もう、その時点で「やられた!」という感じ。
この手法が、 湊さんの作品群 等にも見られる、一般的なものであるにもかかわらずです。

この「やられた!」感は、構成や手法云々というレベルの問題から来るものではありません。
それは、作品に描かれた内容自体の、圧倒的な密度の濃さに因るものです。
歩美の両親の死因についても、注意深く読み進めていけば、気付くことが出来たはずなのに、
そんな所にまでネタフリがあるとは思い至らず読み進めていた、私の構えにも甘さがありました。

そう、この作品は、そういうレベルの作品だと心得て、
しっかりと読み進めるべき作品です。
新年早々、良い一冊に巡り会うことが出来ました。
今後、辻村深月さんには、大いに注目していきたいと思います。





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Last updated  2013.01.13 13:47:00
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