乱読・積んどく・お買い得!?

乱読・積んどく・お買い得!?

PR

×

Keyword Search

▼キーワード検索

Calendar

Comments

chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2015.02.21
XML
カテゴリ: 文芸

 久し振りに、伊坂作品を満喫した感じ。
 『 死神の精度 』の続編だが、
 前作が連作短編だったのに対し、本作は一話長編。

 サイコパスに幼い娘を殺された作家夫婦の復讐劇に、
 死神・千葉と香川が絡む展開。
 千葉の一言一言が、人間にとって的外れで、ユーモアがあり、
 千葉の一挙手一投足が、人間にとって驚異で、魅了される。

   ***

  恐ろしい事件や遠い国での干魃、
  縁のない土地での公害や同じ町内での殺人事件も、
  自分に影響がない、と分かった段階から、余裕は生まれる。
  裏を返せば、自分にも影響があるかどうか、
  そのことこそが人間の一番の関心事だ。(p.232)

そう、どんな事件も、自分に影響がなければ、
「しょせん他人事」なのだ。

  「ミルグラムの実験というのがあるんですけれど」
  「ああ」美樹がうなずいた。
  彼女が知っていてもおかしくはない。
  実験結果にインパクトがあるからか、
  さまざまな本で、ことあるたびに引き合いに出される。
  「人は、偉い人に指示を出されると、従っちゃうという」
  「大雑把にいえば、そうだね」(p.266)

「人は、マスコミで報道されると、本当だと思っちゃう」
「みんな、マスコミって偉いと思ってるの?」という感じか。

  「人間は、動物の中で唯一、死を知る存在である」山野辺が言った。
  「それもまさか」美樹が茶化す言い方をする。
  「パスカルの言葉」(p.325)

なるほど。
人間には時間の概念があるが、動物は「今の自分」にしか興味がない。
そして、人間だけが、いつか自分が死ぬことを知っている。
それ故、死について考え、死を恐れるのは、人間だけ。

  「そうだ。怖くない。大丈夫だ。おれが先に行って見てきてやるから」
  僕は何と答えたら良いのか分からず、
  「ああ、うん」ともう一度、ぼんやりとした相槌を打ち、
  「助かるよ」とだけ言った。(p.405)

そして、この言葉を残し、父が逝った後の、山野辺が母に言った言葉。

  「怖いけれどさ、ただ、いつか自分にも死ぬときが来るけど、
   それはそれほど特別なことではない、と思えたというか、
   恐ろしいことではないというか、自然なことに思えた」(p.405)

これが、このお話の中核。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2015.02.21 10:33:40
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: