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2016.03.07
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カテゴリ: 文芸
『十二国史』 も既刊の文庫版は全て読んでしまったので、
 次は何を読もうか少々迷っていたのだけれど、
 やっぱり、 映画化 されたばかりのこの作品にしました。
 小野さんって、こっちのジャンルの人っていうイメージもあるし。

 さて、このタイトル「ざんえ」と読みます。
 TVで盛んに映画のCMスポットが流れてたから、読める人が増えたと思いますが、
 そうでなければ、なかなかの難読漢字ですよね。
 「穢」は「穢れ(けがれ)」という意味。

  死はある種の穢れを生むのかもしれない。
  特に強い無念を残し、怨みを伴う死は「穢れ」となる。
  だが、それは本来、無制限に残るものではないし、
  無制限に感染するものでもない。
  穢れに触れる我々も、呪術的な防衛は行う。
  死者を供養し、土地を浄める。
  だが、あまりにも強いためにそれでもなお残る何かがあるとしたら。
  「浄められずに残る何か-」
  時間の流れや呪術的な清めでも浄化しきれなかった残余の穢れ。(p.230)

この作品は、その「残穢」をめぐるお話ですが、
主人公の女性作家が、怪異の真実を追い求め、冷静に淡々と語り続ける展開になっています。
そこには、恐怖を煽る表現や、ドキドキハラハラのシーンは、ほぼ皆無。
あくまでも冷静沈着に、事象を客観的に観察し続けている。

  問題は様々な怪異が、意味ありげに連鎖していることにあるが、
  その内実はどれも異常な音がする、黒い人影を見た、気味の悪い声が聞こえる、など、
  怪談でお馴染みの現象だとも言える。
  身も蓋もない言い方をするなら、ありがちな怪異について調べていたら、
  ありがちな怪異がさらにいくつも出てきた、という現象でもある。
  ありがちだからガジェットが重なる。
  重なるから連鎖しているように見える。
  そう解釈することだって可能だ。
  特にいま、これほどまでに広範囲に拡大すると、
  かえっていくらでも関連する材料を拾い上げることができる。(p.310)

ちょっと異質なホラー作品。
小野さんの筆力を感じることが出来る第26回山本周五郎賞受賞作。
読みやすくて、知性が感じられる。
でも私は、やっぱり『十二国史』のほうが好きです。





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Last updated  2016.03.20 17:58:22
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