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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2017.06.18
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カテゴリ: 経済・ビジネス
​ NEC、富士通、日立製作所、東芝、沖電気工業は、
 NTTを家長とする「電電ファミリー」のメンバー。
 これらの企業は、ドコモの指示を待つことに終始。
 自らスマホを開発したり、世界規模の販売網を構築したりはしなかった。

 もう一つのファミリーは電力10社を家長とする「電力ファミリー」。
 東芝、日立、三菱重工などの重電メーカーが設備を作り、
 その下に古河電気工業、住友電気工業、フジクラの「電線御三家」と、
 大崎電気工業、東光電気、富士電機、三菱電機の「電力計四天王」が連なる。

戦後、巨万の富を分け合ってきたこの二つのファミリーの瓦解の発端は、
日米構造協議の過程で始まった通信自由化と電力自由化。
そこへリーマン・ショックと東電福島原発事故が追い打ちをかけたため、
現在、日本の電機メーカーは、全滅へのカウントダウンが進んでいる。

  あまり知られていないが、東芝には防衛装備部門があり、
  地対空ミサイルを開発・製造している。
  一方、原子炉は発電装置であると同時に、
  核兵器の原料となるプルトニウムの製造装置でもある。
  両方の技術を持つ東芝は「核ミサイルを作れる会社」だ。(中略)
  東芝はこのほか防衛省にレーダーシステムも納入しており、
  毎年、同省から500億円前後の受注を得ている。
  レーダー、空対空ミサイル、赤外線シーカーなどを手がける
  三菱電機は約1000億円、
  NECは無線通信装置などで約800億円、
  富士通は通信電子機器で約400億円を防衛省から受注している
  (いずれも2013年度実績)(p.76)

このような事情から、国としてもこれらの企業を潰すわけにはいかない。
しかし、東芝は減損を穴埋めするため、メディカル事業はキャノンに、
白物家電は中国の美的集団に売却し、半導体部門をも切り離す。
もし原発が国有化されるなら、総合電機の東芝は事実上消滅してしまう。

副業は切り捨てたが、世界に通用する製品やサービスのないNECに未来はあるのか?
ソニーは、リカーリングビジネスで、脱エレクトロニクスを成し遂げられるのか?
パナソニックは、B to B(企業を顧客とするビジネス)企業へと転身できるのか?
日立は、火力・原子力事業を切り離し、白物家電を売却後、どこに活路を見出すのか?
富士通テン、ニフティ、パソコン事業を手放した富士通は、これからどうなるのか?

  フィンランドの通信機器大手ノキア。
  同社は2014年、かつて世界一だった携帯端末事業を
  米マイクロソフトに売却した。
  従来型携帯電話からスマートフォンへのシフトに乗り遅れ、
  一時は破綻も懸念される状態で、完全な「負け組」と見なされた。
  だが、2016年、ノキアは通信インフラ大手の仏米合弁の
  アルカテル・ルーセントを約2兆円で買収し、
  同市場で世界ナンバーワンに浮上した。(中略)
  かつて電線からテレビまで作るコングロマリットだったノキアは
  1990年代の初頭、最大の輸出先であるソビエト連邦の崩壊で、
  倒産の危機を迎えた。
  この時、ノキアは持てる経営資源のすべてを携帯電話に集めて生き残った。
  ノキアは経営の力で2度甦ったと言える。
  オランダの電機大手フィリップスも、1990年代に経営危機を迎え、
  2000年代初頭には半導体やテレビから撤退した。(中略)
  だがフィリップスは死んではいなかった。
  デジタル機器の事業を売却して得た資金で医療機器メーカーを次々に買収し、
  今や「医療のフィリップス」に生まれ変わり、
  電機メーカーだった頃よりもはるかに高い利益率を叩きだしている。(p.102)

純利益国内1位の電機メーカーとなった三菱電機は、機械メーカーへと転身していた。
シャープを傘下に収めた鴻海は、EVに進出すべくテスラやアップルと手を組む?

   ***

本著の中でも特に興味深かったのは、2011年に当時のシャープ・町田会長が、
台北にある鴻海の技術開発拠点を視察した際のエピソード(p.17)と、
2010年当時、米国大型スーパーのパンや牛乳を売っているのと同じフロアで、
60インチの中国製大型液晶テレビが10万円前後で並んでいたエピソード(p.118)。

日本企業のガラパゴスさが、嫌と言うほど伝わって来るエピソードであり、
グローバル化が叫ばれながら、視線は内向きのままだということを露呈している。
まぁ、それでも海外にはノキアやフィリップスのような成功例もあるのだから、
日本の電機メーカーも、何社かはきっと生き残ってくれることだろう。

でも、それは総合電機企業としてではないと思われる。
多くのメーカーは、既に白物家電部門を切り離している。
この波は、家電量販店にも間もなく及んでいくに違いない。
こちらの方の生き残りは、さらに厳しいものとなるのだろう。





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Last updated  2017.06.18 23:26:57
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