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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2020.10.31
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カテゴリ: 文芸
​ 新型コロナウィルス感染症が拡大し、
 緊急事態宣言が出され、様々な職場で在宅勤務が行われ始めた頃から、
『ペスト』 と共に、多数の人たちに読まれることになった作品。
 私も、今回ようやく本著を手にし、読了しました。

   ***

  「たしかに、手洗い、うがい、マスクの着用、人ごみには極力近づかない。
   日本中が普段やらないことを実行しましたから。
   その結果、消費はかなり落ち込んでいます。
   町はガラガラという時期が何カ月か続きましたからな。
   旅行、コンサート、展覧会など軒並みキャンセルが続きました。
   中止も多い。経済は大打撃を受けました。」(p.43)

この作品の中で、閣僚の一人が述べた言葉ですが、
まるで、2020年の日本を見て述べているかのようです。

  「まず、不特定多数の人が集まる所には行かない。
   それには、不要不急の外出を避けることがいちばんです。
   やむをえず人に会うときには、対人距離をしっかり保つことです。
   飛沫は1メートルから2メートル以内に飛び散ります。」(p.170)

『首都感染』は、2010年12月に刊行され、2013年11月に文庫化された作品です。
信じられないほどの、既視感です。

  <ウイルスは人を区別するわけじゃない。等しく平等だ。隙を見せたものが捕まる。
   誰の言葉か覚えているでしょ>(p.195)

主人公の優司がかつて述べた言葉を、医師の岡本が電話で本人に確認した場面です。
今、まさに肝に銘じておきたい言葉です。

  このような大規模な感染症の封じ込めは、しょせん不可能なのだ。
  なるべく狭い範囲に感染をとどめて、
  その間にパンデミック・ワクチンを作って国民に接種するしか方法はない。(p.214)

『首都感染』では、中国から入り込んできたウイルスを、首都封鎖により封じ込め、
その間に、ワクチンや抗インフルエンザ薬の開発に成功し、感染は終息していきます。
それに比べ、今回のコロナウイルスは全国に感染が拡大し、厳しい状況です。
やはり、その終息はワクチンや薬剤の開発を待つしかないのでしょうか。

さて、 成毛眞 さんによる巻末の『解説』には、次のように記されています。

  そうなのです。
  わたくしは高嶋哲夫作品をこれから起こる未来の記録、
  いわば未来のノンフィクションとして読んでいるのです。(中略)
  高嶋哲夫さんはじつは小説家などではなく、
  預言者なのではないかと思っているファンも少なくないのではないでしょうか。
  たしかに東日本大震災の6年前に 『TSUNAMI』 発表したことは
  驚くべき先見性のあらわれです。(中略)
  しかし『TSUNAMI』は 『M8』 の翌年に書かれています。
  『M8』は東京直下型地震をシミュレーションした小説です。
  つまり阪神淡路大震災の9年後に書かれた首都圏版です。
  大震災といえでも、「十年一昔」となって
  人々が天災を忘れ始めたころに警告を発した小説なのです。(中略)
  ところで、本書『首都感染』は中国で流行しはじめたSARSから
  8年目に書かれた小説です。
  そろそろ人々が感染症の怖さを忘れたころに出版されました。(p.580)

高嶋さんの先見性もスゴイですが、成毛さんも相当スゴイです。





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Last updated  2020.10.31 23:46:52
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