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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2021.08.14
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カテゴリ: 経済・ビジネス
​ 1916(大正5)年に出版された『論語と算盤』の現代語抄訳版。
 驚かされるのは、古臭さが全く感じられないこと。
 現代語に書き換えられていることも、もちろんあるのでしょうが、
 その内容が、令和の時代にも十分に当てはまり通用しそうなことが本当に多い。

 それでいて、教科書に掲載されているような著名人が随所に登場し、
 現役でバリバリと活動するエピソードが盛りだくさん。
 大河ドラマで俳優さんたちが演じるのを見ているレベルをはるかに超えて、
 自分と同じ時代を生きてきた政治家に感じるものと同様の身近さを感じさせられました。

   ***

  郭巨という人が、貧しいために親を養う財産がなく、
  しかたなく自分の子供を生き埋めにして養う人数を減らそうとした。
  そこで土を掘ったら、釜が出てきた。
  その釜のなかには、たくさんの黄金があった。
  そこでわが子を生き埋めにしないで親を養うことができた。
  これこそ親孝行の徳であるというのだ。
  もし今の世の中で、「親孝行のためにわが子を生き埋めにする」といったら、
  「馬鹿なことをする」「困ったものだ」と人から言われるに違いない。
  つまり、親孝行一つとってみても、世の進歩につれて、
  人が何を誉め、何を貶すかの基準は変わっているといってもよいと思う。(p.110)

この一文には、とても考えさせられました。
まさしく、現在も全く同じ状況です。
過去の行動を現在の尺度で計り、断罪してしまうことを是とする風潮に、
「世の進歩」を感じながらも、一種の危うさを強く感じてしまいます。

  ヨーロッパの商工業者は、互いに個人でかわした約束を尊重し、
  損害や利益があったとしても、
  一度約束した以上は、必ずこれを実行して約束を破らない。
  これは彼らの固い道徳心に含まれる「正義」や「廉直」といった考え方が、
  そのまま実践された結果なのである。
  ところが日本の商工業者は、いまだに昔の慣習から抜け出せずに、
  ややもすれば道徳という考え方を無視して、一時の利益に走ってしまう傾向がある。
  これでは困るのだ。
  欧米人も常に日本人がこの欠点を持っていることを非難し、
  商取引においては日本人を完全に信用しようとはしない。
  これはわが国の商工業者にとって大変な損失である。(p.168)

この一文には、とても驚かされました。
私自身は、一般的な日本人の行動は、これとは真逆なものだと思ってきたのですが、
100年余前の日本は、こんな感じだったのでしょうか?
国も、国民も「変わる」ことは出来るのですね。

  ところが現代の青年の師弟関係はまったく乱れてしまって、
  うるわしい師弟の交流があまり見られないのはとても憂うべきことだ。
  今の青年は師匠を尊敬しない。
  学校の生徒など、その教師をまるで落語家か講談師のように見ている。
  「講義が下手だ」とか「解釈が劣っている」とか、
  生徒としてあってはならないような口を利いている。(p.191)

この一文には、ある意味とても感心させられました。
こういうのって、100年前からずっとこんな感じなんですね。
年上世代から年下世代への「今どきの若者は……」という言い回しは、
これからも絶えることなく、ずっと続いていきそうです。





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Last updated  2021.08.14 10:16:02
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