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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2023.07.09
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カテゴリ: 文芸
伊坂さん の呼びかけで始まった「螺旋プロジェクト」。
 8人の作家さんたちが、「海族」vs.「山族」の対立を描いたり、
 共通キャラクター、シーン、象徴モチーフを登場させるなど、
 ルールを踏まえながら 原始から未来までの歴史物語を一斉に描いています。
 伊坂さんは、本著表題作の『シーソーモンスター』で昭和後期を、
 もう一つのお話の『スピンモンスター』で近未来のパートを担当。

   ***

『シーソーモンスター』は、北山家の嫁・宮子と姑・セツの対立を軸としながら、
義父の死に疑問を抱いた元情報員の宮子が、その真相を追う様が描かれていきます。
最後は思いもよらぬ展開で、さらに『スピンモンスター』にも影響が及ぶのですが、
後から振り返れば、なぜ気付けなかったのだろうという悔しさも残ったお話でした。

一方、『スピンモンスター』は、見知らぬ男から一通の手紙を託された配達人の水戸が、
その男の友人・中尊寺と共に、その男の死と人工知能・ウェレカセリの闇に迫るお話で、
水戸にとって因縁の相手である檜山が、その都度水戸の前に立ちはだかります。
ただし、全てが解明されてのエンディングではないため、「?」感は拭えません。

   ***

  「それでもなかなか嫌とは言えないものだよ。
   面白いことに、人はね、『大丈夫?』と訊かれれば、
   『大丈夫』とうなずいてしまうものなんだよ。
   決まり文句だ。
   大丈夫じゃない時にも、病気が悪くなっている時にも、大丈夫、と答えてしまう。
   不思議なものだね」(p.11)

「確かに、そうだなぁ」と、感心させられたところ。
「このことは、常に頭に置いておかねば」と、改めて思いました。

  「おかげで私も興味が出たんだ。
   教科書に載っている歴史上の人物が、年表のような薄っぺらいものじゃなくて、
   地面の上でちゃんと生活していた、自分たちと同じ人間だと感じられたんだ。
   聖武天皇にも頼朝にも物語はある。」(p.61)

「自分たちと同じ人間だと感じられた」
こんな風に思ってもらえるような教え方が出来れば、もう最高です。





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Last updated  2023.07.09 09:39:24
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