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2026.01.11
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カテゴリ: 教育・子育て

 著者は、児童相談所や小中学校でスクールカウンセラーとして勤務後、
 静岡英和学院大学人間社会学部専任講師となった桑島隆二さん。
 心理学博士で、臨床心理士、公認心理師でもある方です。

 本著に記された内容の概略は、次のようなものです。

   ***

文科省による調査結果では、不登校原因は「無気力・不安」が過半数を占める。
母親や担任から不登校になるまでの状況をどれだけ細かく聞いても、
不登校につながるような「トラブルに近い決定的な何か」 は見当たらないことがとても多い 。
不登校35万人のうち半数以上の原因がわからないので、
その子どもたちに対して、どのような対策を講じれば良いか誰もわかっていない状況 。

昨今の不登校対応方法は、
無理をさせない・優しく接する・丁寧に気持ちを聞いてあげるというものが主流。
この対応方法が正解であれば不登校数は減少、または横ばいになってもいいはず。
ところが現実は、子どもの絶対数が減少しているにも関わらず不登校数は増え続けており、
不登校率はこの十年でひたすら上昇を続けている。

   ***

幼さとは自分の実力を客観的に把握していないことに起因する。
そして、この幼さを作ったのは子ども自身ではなく、
いつまでも客観的な評価を見せないようにしてきた大人。

しかし、何でもできて特別であると思っていた自分が、
ある日突然、実は何にもできない普通以下の人であると気付く日が訪れる。
特別な存在だった自分が、これまで他の子に向けていた見下し、さげすむ気持ち。
それがそのまま、今度は自分に跳ね返って来るに違いない。

このとき能力の低い子ほど、距離が近い同じクラス内の子と自分を急に比較して気付くので、
教室に入れなくなってしまう。
もし、遠いどこかの誰かと自分を比較して自分の能力の低さに気付いたのであれば、
教室にいる子から自分の能力の低さを 突き付けられたわけではないので、
教室には何の問題もなく入ることができるのだが。

   ***

不登校の子どもが何も話してくれないのは、
子どもが意識レベルで期待する答えが返ってこないため、会話をする必要性を感じないから。
不登校のきっかけがあまりに些細すぎて、
大人に話しても理解してもらえないことをわかっているから。

話してくれない子どもが悪いのではなく、
察することができない大人に問題があると考えなければ、
不登校の問題はいつまでたっても前に進まない。

   ***

自己肯定感に必要なものは、自分ではなく他人からの評価。
不登校の子どもたちは自己肯定感が低いから、自己肯定感を高めてあげようということは、
その子が元気になれるような「他者からの評価」を
上からではなく横の関係から与えて褒めなければならない、ということ。

何の努力もしないけど特別な自分でいられるというのは、大人からみれば無理難題なのだが、
実は子どもにしてみれば無理難題ではない。
なぜなら今までずっと、何の努力もしていないけど
すごいね、と褒められながら接してこられたから。

人は誰でも、生まれながらにして能力に大きな差がある。
ところが今の小中学校は、できるだけそのような差を見せないように配慮してきた。
わずかな心の負担も見逃さずに取り除くべき、という考えから徹底的に配慮を行き渡らせた結果、
子どもが小さく体験する葛藤や挫折の機会を奪ってしまったのだ。

その結果、そのような差があることを知らされないまま成長し、
あるとき突然、人には差があることに自分で気付いてしまった。

   ***

では、どうすれば……
具体的には、各クラスの学力に偏りがないようにクラス編成された小学校二年生から、
通知表で相対評価と絶対評価の両方を記載する。
こうすることで、幼い時から他人との比較されることに慣れるので、
特別感を抱くことが少なくなる。
特別感を抱かなくなれば、ありのままの自分はこういうものなんだと普通に受け入れて、
普通の子どもとして育っていく。

   ***

学校に行くと自分の特別感を傷付けるようなものが視界に入ってしまうため、
自分の意志とは関係なく、気持ちと身体が自動的に反応し不安を感じてしまう。
最初にやるべきことは、原因不明の身体・精神反応で不安→学校に行かないことで安心
というループを発生しないようにすること。

学校を視界に入れないようにした次にやるべきことは、
学校に行けない苦しさと何か特別な理由があるかもしれない という子どもの思いを、
わかってあげるということ。
わかってあげるとは、子どもが抱える大変さと特別感を、
『他の言葉で言い換えて説明し、共感をしてあげること』。

子どもは、学校に行かないことで親や先生の期待に応えられず
がっかりされているということを十分にわかっている。
それでも学校に行かないのは、
精神的に見捨てられてるつらさを遥かに上回るものが、学校にはあるということ。
幼児的万能感や特別感の傷つきは、それほど深い。
ということは、子どもに「失うのは嫌だ」と思わせるほどの信頼関係を築くことが、
目指すべき関係性ということ。

スペクトラムをきちんと理解していれば、画一的な対応マニュアルによるのではなく、
一人一人個別に支援計画を立案しなければならないことがわかるはず。
また、個別支援も毎日同じでなく、その日の気分や体調に合わせて変化させる必要がある。
また 支援前に計画していたことが、
支援の途中で適宜変化していくことはよくあることであり、そうあるべき。

   ***

ざっと、こんな感じですが、
どれもこれも、実際に目の前の不登校生と向き合った経験からの言葉だと実感させられます。
今のご時世では、なかなか口にすることがはばかられるようなことも書かれていますが、
指摘されていることについては、私も納得できるところが多々ありました。





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Last updated  2026.01.11 15:52:43
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