音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2016年06月21日
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 1989年にトム・ペティは初のソロ名義作 『フル・ムーン・フィーヴァー』 を発表したが、その次のアルバムとなる1991年の本盤『イントゥ・ザ・グレイト・ワイド・オープン(Into The Great Wide Open)』では、再びハートブレイカーズ名義で帰ってきた。前作では、ジェフ・リンのほかジョージ・ハリスンやロイ・オービソン( トラベリング・ウィルベリーズ でともに活動)のメンバーが参加し、ハートブレイカーズの面々は必要な部分のみの参加(それゆえにソロ名義となったと思われる)だった。本作『イントゥ~』では、ジェフ・リン、トム・ペティ、マイク・キャンベルという3人でのプロデュース体制はそのままに、ハートブレイカーズのメンバーがはっきりと主役の演奏になっている(ただしジェフ・リンは演奏にも参加)。

 全体としては、ジェフ・リンの影響によると思われるポップな部分を随所に残しながらも、トム・ペティ節が全開の好盤になっている。筆者のお気に入りをいくつか挙げてみたい。オープニングの1.「ラーニング・トゥ・フライ」はシングルカットもされた曲で、この曲に見られるような“軽妙さ”もしくは少し肩の抜けた部分を持ち合わせる感じは、トム・ペティの大きな魅力の一つである。逆に、同じくシングルにもなった表題曲3.「イントゥ・ザ・グレイト・ワイド・オープン」は、“重さ”や後ろに何かを背負っているような陰鬱さを湛えた、もう一方の彼の魅力が出ているように思う(7.「オール・ザ・ロング・リーズンズ」もこれと共通する特徴の見られる好ナンバー)。他には、5.「ザ・ダーク・オブ・ザ・サン」が個人的にはど真ん中直球ストライクの好曲。アルバム後半に収められた9.「アウト・イン・ザ・コールド」や11.「メイキン・サム・ノイズ」のたたみかける感じのナンバーではロッカーとしての健在ぶりが見て取られる。

 日本ではなぜだかあまり人気がない(ボブ・ディランやブルース・スプリングスティーンに比べると知名度は明らかに劣る)けれども、アメリカン・ロックの王道、強いメッセージを訴えかけるシンガーという意味では、忘れ去るわけにはいかないのがトム・ペティだと思う。60歳代となった現在も元気に活動しているので、まだまだ名作を残していってほしいと個人的に期待しているアーティストでもある。



[収録曲]

1. Learning to Fly
2. Kings Highway
3. Into the Great Wide Open
4. Two Gunslingers
5. The Dark of the Sun
6. All or Nothin'
7. All the Wrong Reasons
8. Too Good to Be True
9. Out in the Cold
10. You and I Will Meet Again
11. Makin' Some Noise
12. Built to Last

1991年リリース。





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Last updated  2016年06月21日 06時58分15秒
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