音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2020年09月01日
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テーマ: 洋楽(3407)
ジェファーソン・エアプレインから独立して初の作品


 1960年代半ばに結成されて時代のアイコンとなったジェファーソン・エアプレイン。そのメンバーであったヨーマ・カウコネンとジャック・キャサディが中心となり、サイド・プロジェクト的に展開したのがホット・ツナ(ホット・トゥナ、Hot Tuna)だった。そのため、最初のうちはポール・カントナーやマーティ・バリンも参加していたが、やがてホット・ツナは上記2人のバンドとして、ジェファーソン・エアプレインから独立を果たしていく。

 最終的に、カウコネンとキャサディは1973年にジェファーソン・エアプレインを脱退した(その結果、ジェファーソン・エアプレインは解散することになり、これに続く再編でジェファーソン・スターシップが1974年に誕生する)。その一方で、ホット・ツナは独自の作品を1974年初頭にリリースした。それがホット・ツナ名義での4枚目となった本盤『フォスフォレッセント・ラット(The Phosphorescent Rat)』である。

 ホット・ツナの特徴というと、ブルースというイメージが強いだろう。とはいえ、本盤は、確かにカウコネンのギターが冴えていて目立つのだけれど、全体としては、かなりロックなサウンドに仕上がっている。注目したい曲をいくつか挙げてみたい。前半(LP時代のA面)で聴き逃がしてはならないと思うのは、3.「イージー・ナウ」。ジェファーソン・エアプレインっぽい曲ではあるのだけれど、曲調も演奏も文句なしで、本盤の私的一押しナンバーである(ちなみに、この曲は2011年の『ステディ・アズ・シー・ゴーズ』で新録が収められた)。

 一方、後半(LPのB面)で注目したいのは、インスト曲が2曲含まれている点。7.「シーウィード・ストラット」と10.「サリー、ホエアド・ユー・ゲット・ユア・リカー・フロム」がその2曲であるが、“渾身の”というよりは“さらりと”彼らのイメージしていた音楽の一部を披露しているのがよい。他に筆者のお勧め曲としては、4.「出口のない片すみ」、5.「デイ・トゥ・デイ・アウト・ザ・ウィンドウ・ブルース」なんかも挙げたいところだが、そうやって挙げていくと、結局はほぼ全曲ということになってしまいそうな気がする。

 ホット・ツナの音楽というのは、実のところ、筆者にとって“波長の合う音楽”なんだろうと思う。そんなこともあり、チャートアクションとしては、本盤はようやく全米150位以内に入ったぐらいだったものの、筆者的には1970年代の名盤選を作るなら、このアルバムはそのリストの候補に挙がる1枚だと内心思っていたりする。


[収録曲]

1. I See the Light
2. Letter to the North Star
3. Easy Now
4. Corners Without Exits
5. Day to Day Out the Window Blues
6. In the Kingdom
7. Seeweed Strut
8. Living Just for You
9. Soliloquy for 2
10. Sally, Where'd You Get Your Liquor From?

1974年リリース。




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Hot Tuna ホットツナ / Phosphorescent Rat 【CD】

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【輸入盤CD】HOT TUNA / PHOSPHORESCENT RAT (RMST) (ホット・ツナ)




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Last updated  2020年09月01日 17時18分45秒
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