音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2022年04月01日
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テーマ: 洋楽(3407)
ロック・ギタリストによるポップ志向の強い盤


 かつて“ギター小僧”などと評されることが多かったニルス・ロフグレン(Nils Lofgren)は、1980年代以降、ブルース・スプリングスティーンのE・ストリート・バンドの活躍でも知られる米国人のギタリストである。1970年代は確かにギター少年がそのままアーティストになって自身のバンド(グリン)やソロで作品を発表していったかのようなイメージに当てはまるところも多分にあった。しかし、そんな彼は、1980年代に入る頃から、エレキギターに重きを置きながらもポップな方向に進み、1990年代以降になると、再びロック寄りでなおかつヴォーカルで聴かせることにも長けていった。

 以上のようなアーティストとしての変遷の中で、とくにポップなサウンドに傾いた作風と言えるのが、7作目となった本盤『ワンダーランド(Wonderland)』(1983年発表)である。このような特徴ゆえに、ファンの間でも好みが分かれるかもしれない盤だが、筆者はかなり気に入っている。ポップな方向性を持つとは言っても、ギターを聴かせる場面というのも随所に見られるし、聴きやすい明るいサウンドという志向は、成功したと思われるからだ。

 筆者お勧めの聴きどころをいくつか挙げてみたい。冒頭の1.「アクロス・ザ・トラックス」は、本作のポップ度とロック度のバランスをよく表していると思う。全面的にポップというわけでは決してなく、ギターを積極的に生かしながらの演奏という好ナンバーだと思う。これと似た方向性で成功している注目曲としては、8.「コンフィデント・ガール」もある。

 よりポップな方向性の曲としては、表題曲の6.「ワンダーランド」がある。肩の力の抜け具合もいい感じで、筆者的にはニルス・ロフグレンのお気に入りナンバーの一つになっている。少しテンポを落としたバラード風のナンバーが目立つのも本盤の特徴と言えそうで、2.「イントゥ・ザ・ナイト」や7.「ルーム・ウィズアウト・ラヴ」が個人的にはおすすめ。

 収録曲は基本的にニルス本人のペンによるが、カバーの3.「イッツ・オール・オーヴァー・ナウ」もいい。ローリング・ストーンズで知られる曲(アルバムとしては、こちらに収録)だが、ストーンズ加入もささやかれたニルス・ロフグレンらしい、聴かせどころの一つとなっているナンバーだと思う。


[収録曲]

1. Across the Tracks
2. Into the Night
3. It's All Over Now
4. I Wait for You
5. Daddy Dream
6. Wonderland
7. Room Without Love
8. Confident Girl
9. Lonesome Ranger
10. Everybody Wants
11. Deadline

1983年リリース。




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Last updated  2022年04月01日 23時10分23秒
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