音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2023年02月26日
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テーマ: 洋楽(3407)
夫婦名義での最初のアルバム


 ジョン・マーティン(John Martyn)は、1948年イギリス生まれのシンガーソングライター。フォークやジャズなどジャンル横断的な間口の広い作風のアーティストで、多くの作品を残し、2009年に60歳で没している。

 彼のデビュー盤は1967年で、本盤『ストームブリンガー!(Stormbringer!)』は1970年発表の3枚目のアルバムとなる。このアルバムと次作に当たる『ザ・ロード・トゥ・ルイン』(同じく1970年発表)は、彼個人ではなく、ジョン&ビヴァリー・マーティン(John & Beverley Martyn)の名義になっている。このビヴァリーというのは、当時のジョンの妻で、ヴォーカルはもちろんギターも演奏するアーティストである。

 ジョン・マーティンのソロ作にはいい作品は多いのだけれど、筆者はこの二人のデュオも意外と気に入っている。そんなわけで、ジョンだけでなく、ビヴァリーの活躍も目立つのがこの盤とも言える。オリジナルの収録曲10曲中4曲がビヴァリーのもので、彼女の歌声も、途中やや単調な箇所もなくはないのだけれど、全体的に情感に富んでいてなかなかいい。

 本盤の注目曲をいくつか挙げておきたい。1.「ゴー・アウト・アンド・ゲット・イット」は、アルバム冒頭から派手にならず、物悲しさを醸し出しながら淡々と歌いつつ、渋い曲展開になっているのがいい。アルバム表題曲の3.「ストームブリンガー」、アルバムを締めくくる10.「ウッド・ユー・ビリーヴ・ミー?」は、ジョン・マーティンらしさがよく表れた好ナンバー。あと、8.「トラフィック・ライト・レディ」は、地味ながら素材としての曲のよさが光る。

 ビヴァリーが中心となった4曲(2., 4., 7., 9.)の中では、2.「キャント・ゲット・ザ・ワン・アイ・ウォント」が特にいい。これら以外の場面でも、ビヴァリーの存在感は見られ、なかでも6.「ジョン・ザ・バップティスト(洗礼者ヨハネ)」のメイン・ヴォーカルとコーラスの絡みはなかなか面白い。


[収録曲]

1. Go Out and Get It
2. Can't Get the One I Want
3. Stormbringer
4. Sweet Honesty
5. Woodstock
6. John the Baptist
7. The Ocean
8. Traffic-Light Lady
9. Tomorrow Time
10. Would You Believe Me?

~以下、リマスター版CDでのボーナストラック~
11. One of Those Days (demo)
12. I Don't Know (demo)
13. John the Baptist (demo)
14. Traffic-Light Lady (demo)

1970年リリース。




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ストームブリンガー! +4 [ ジョン&ビヴァリー・マーティン ]




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Last updated  2023年02月26日 04時57分24秒
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