音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2023年08月25日
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テーマ: 洋楽(3407)
ブギー・ロックというスタイルの確立 


 1971年に結成され、 『フォガット』 (1972年)、 『ロックン・ロール』 (1973年)、『電撃のフォガット』(1974年)とアルバム・リリースを重ねていったフォガット(Foghat)の第4作が、この『ロックンロール・アウトロー(Rock and Roll Outlaws)』である(原題通りだと『ロックンロール・アウトローズ』のはずだが、邦盤では『ロックンロール・アウトロー』とされていた)。『電撃の~』は1974年初頭であったが、本盤は同年の秋にリリースされた。

 バンドの結成・デビューからの数年間は、フォガットにとって音楽的方向性が定まっていくという期間だった。ブルース・ロック(結成時のメンバー4人のうち3人はイギリスのブルース・ロック・バンド、サヴォイ・ブラウンの元メンバーだった)からスタートし、他と同じではないサウンドを確立していく。そんな意味で、本作『ロックンロール・アウトロー』は、フォガットにとって重要なステップアップの盤だったと言えるのかもしれない。本盤では、前作に見られたハード・ブギーへの志向がより鮮明化し、彼ら独自のブギー・ロックというスタイルの確立に真っ向邁進している様子が明確に見てとられるという風に感じる。

 冒頭の1.「エイト・デイズ・オン・ザ・ロード」からして、“これが自分たちの音楽だ”と言わんばかりのノリを披露する。アルバムを聴き進んでも、中途半端に甘いバラードを挟むようなまねはしない。せいぜい4.「トラブル・イン・マイ・ウェイ」のようなテンポを少し抑えつつもブルース的なスライド・ギターが大きくフィーチャーする演奏が登場するに過ぎない。

 前半(LPのA面)1曲目の「エイト・デイズ~」と並んで、本盤でフォガット節が全開のナンバーとしては、後半最初(B面1曲目)の5.「ロック・アンド・ロール・アウトロー」がいい。とりわけこのアルバムの後半は、ブギー・ロックで押しまくるといった部分が最大のよさだと思うのだけれど、あえて1曲挙げるとすると、8.「シャトー・ラフィッテ・’59・ブギー」は必聴。この勢いに乗った疾走感はなんとも心地いい。


[収録曲]

1. Eight Days on the Road
2. Hate to See You Go
3. Dreamer
4. Trouble in My Way
5. Rock and Roll Outlaw
6. Shirley Jean
7. Blue Spruce Woman
8. Chateau Lafitte '59 Boogie

1974年リリース。




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Last updated  2023年08月25日 21時00分36秒
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