音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2024年01月28日
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テーマ: 洋楽(3407)
“代役ギタリスト”が際立つ1980年代最後の盤


 デイヴィッド・カヴァデール率いるホワイトスネイク(Whitesnake)は、1970年代後半に登場し、1980年代いっぱいまで大きな人気を集めた。このいわば最盛期にあたる時期の最後にリリースされたのが、1989年の『スリップ・オブ・ザ・タング(Slip of the Tongue)』である。

 このアルバムには、ハプニングによって生じたある特色がある。ギタリストで曲の共作者でもあったエイドリアン・ヴァンデンバーグが、腱鞘炎によって演奏できなくなってしまった。そこで急遽メンバーとして加わったスティーヴ・ヴァイが全面的にギター演奏を引き受けた。結果、曲のクレジットにヴァンデンバーグは登場するものの、演奏には参加していないというイレギュラーなアルバムになった。代役のスティーヴ・ヴァイはアルカトラス(イングヴェイ・マルムスティーンの後任)やデイヴィッド・リー・ロスのバンドで既に活躍した経歴があり、本作の後にはソロでのキャリアを完成させていく。

 冒頭の表題曲である1.「スリップ・オブ・ザ・タング」からテンションはマックスの演奏。3.「フール・フォー・ユア・ラヴィング」は、1980年のアルバム(邦題『フール・フォー・ユア・ラヴィング』、原題は『レディ・アン・ウィリング』)に収められていた曲の再演。1980年のものもシングル化されたが、本作のセルフカバーとなったヴァージョンもシングル発売された(1980年ヴァージョンは英で13位、米で53位、1989年のこのヴァージョンは英で43位、米で37位となった)。

 他に触れておきたいナンバーとしては、6.「ウィングズ・オブ・ザ・ストーム」。本作全般に言えることだけれども、臨時加入のギタリスト、スティーヴ・ヴァイの色彩が強い。そんな中、この曲のヴァイのギターは、単に彼らしい演奏が披露されているのみならず、爽快なプレイである。あと、10.「セイリング・シップス」はカヴァデールのヴォーカルの魅力が存分に発揮された好曲で、曲後半ではヴァイらしさも発揮されていて、聴き逃がせない1曲になっていると思う。


[収録曲]

1. Slip of the Tongue
2. Cheap an' Nasty
3. Fool for Your Loving
4. Now You're Gone
5. Kittens Got Claws
6. Wings of the Storm
7. The Deeper the Love
8. Judgment Day
9. Slow Poke Music
10. Sailing Ships

1989年リリース。




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SLIP OF THE TONGUE (2019 REMASTER)【輸入盤】/WHITESNAKE[CD]【返品種別A】

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スリップ・オブ・ザ・タング<30周年記念リマスター> [ ホワイトスネイク ]




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Last updated  2024年01月28日 00時06分53秒
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