秋に咲くヒマワリ・・なのかもね。

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2015.09.13
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テーマ: TVドラマ(108)
1970年の大阪万博のときは小学校5年生でした。他の同級生がしたように万博見物を親にせがんだものの当時は日本中が万博に沸いてなかなか予約が取れず、結局8月31日から1泊2日旅行で9月1日の始業式を休む羽目になってしまい、軽い罪悪感を感じたのを今でもたまに思い出します。宿はちょっと遠くのホテル神戸という和風旅館で、母親が旅館の水がとてもおいしかったとその後何十年たっても口癖のように言っていました。このとき初めて飛行機に乗りその速さと高級感に驚き、1970年はまさに自分にとって文明開化の年でした。

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月の石の展示してある米国館は長蛇の列であきらめ、比較的入りやすかったアフリカ系のタンザニア館等や、オーストラリア館、スイス館とかに行きました。ドイツ館で昼食時に食べたケーキの美味しさは今でも忘れられません。このとき訪問したパビリオンでやさしく接してくれた国はその後今に至るまで親近感を持っていたりしてます。

岡本太郎の作った太陽の塔は、大阪万博の象徴的な建造物で、行く前からあれを見るとワクワクした高揚感、限りない未来を信じて楽しい気分にさせてくれました。大阪万博が終わって45年経ちますが、つくば万博、沖縄海洋博、花博とかのシンボルは思い出せませんが太陽の塔のことはたぶん一生わすれないでしょう。「TAROの塔」は太陽の塔の製作に関する話を中心に岡本太郎の生涯を描いたオススメの傑作です。

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岡本太郎のお母さんは歌人で小説家の岡本かの子です。かならずしも良妻賢母ではありませんでしたが、太郎が画家の道を選ぶきっかけを作り、太郎の前半生の良き指導者であったと思います。寺島しのぶさんが熱演していました。
ドラマの中の彼女の言葉で気に入ったものを記します。
・他人から高い評価を得る前にまず自分で自分を高く評価できるようにしなさい。
・自分の持つ他のすべての可能性に絶望して絵に専念しなさい。

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出版社の編集部員で太郎の「追っかけ」から秘書になり、太郎の「シャーマン」として彼の言動を筆記して次々に著作にまとめていった 岡本敏子 は太郎の後半生の指導者です。常磐貴子さんが演じます。この女優さんは20年前と比べて全然年を取っていない気がします。敏子はその後太郎の奥さんでなく養女になっていますが、実質的な奥さんだったようです。その理由について下記のwikipediaの瀬戸内寂聴さんの一節を読むと、いろんな愛の形があるだなあと思います。
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敏子が「妻」ではなく「養女」として太郎に迎えられたのは、太郎が結婚というものを望まなかったためということが、二人と親交のあった瀬戸内寂聴から語られている。但し、太郎が結婚を望まなかった理由については明確になっていない。しかし、太郎がテレビで取り上げられる際には、「太郎は両親(岡本一平・岡本かの子)の結婚生活に嫌気を感じていたため結婚を嫌い」というように触れられることが多い(知ってるつもり?!の岡本太郎の回など)。また、瀬戸内寂聴はテレビ番組の中で、「太郎さんの遺産相続の際に“妻”では数分の一が太郎の異母きょうだいに行ってしまう。養女になれば100%敏子さんのものになる。太郎さんの遺作品を管理できるのは敏子さんだけ」とも語っている(NHK BSプレミアム『太郎と敏子〜瀬戸内寂聴が語る究極の愛〜』[2011年4月1日 20:00-21:30]) 。
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主役の 岡本太郎 は劇団大人計画の 松尾スズキ さん。宮藤官九郎さん、阿部サダヲさん、池津祥子さん、平岩紙さんはじめ数々の個性的で楽しい俳優さんを育て、あまちゃんやマンハッタンラブストーリー、いま、会いにゆきます。での存在感のある演技、クワイエットルームにようこそでの原作者、監督としてマルチにすごい才能を発揮してます。今回は抑えた中にもちょっと変わったおっちゃんを見事に演じてました。
岡本太郎のWikipediaはオススメです。慶応の幼稚舎時代、歌手の藤山一郎と最下位を争ったとか、片岡鶴太郎やジミー大西の画家としての才能を評価したところが面白かったです。作品を見て「何だこれは」と一般大衆が驚くようなものを作る、といったような趣旨の言葉が、芸術に限らずビジネスマンのプレゼンにも言えそうな気がして気に入ってます。

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お父さんの 岡本一平 を演じたのは 田辺誠一 さん。画家としての道をあきらめ、かの子や太郎の芸術家としての才能を経済的に支えるため漫画家となり、朝日新聞を中心に新聞や雑誌で漫画に解説文を添えた漫画漫文という独自のスタイルを築いた人です。さりげなくひょうひょうと演じていました。田辺さん本人も絵の才能があるんですね。「隣組」という歌は一平の作詞と知りびっくり。

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建築家の 丹下健三 を演じたのは小日向文世さん。時に対立しながらも太郎の才能を認めよき理解者で友人であった丹下健三を暖かく演じており、「仁」の勝海舟役と並び好きです。

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岡本太郎「夜」:足立区綾瀬美術館 annexへ跳びます。

ドラマの中に出てきた絵画です。太郎がパリ留学時代に見た絵です。作者名は聞き漏らしましたが、美しさの中に緊張感があり好きな絵です。
2015.9.14追記
作者名の答えは上下2つのヒントに有ります。そういえば前後にそんなシーンがありました。光の当て方で絵は結構変わるものですね。
パリ思想家との交遊:現代美術作家情報サイトより

ドラマを見る時間が無い方は20分くらいで下記の番組がオススメです。
「芸術は爆発だ!」「何だ、これは!」  岡本太郎は何者? 1/2
「芸術は爆発だ!」「何だ、これは!」  岡本太郎は何者? 2/2





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Last updated  2015.09.14 07:25:25


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