秋に咲くヒマワリ・・なのかもね。

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2023.04.08
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複写機分野で10年間世界シェア100%を誇り、300件の特許に守られたゼロックスに挑戦した、キヤノンの技術者と特許スタッフのお話です。ゼロックスの特許に抵触しないように独自の技術開発に努力した技術者の工夫と、それを支えゼッロクスからの特許侵害訴訟に勝った特許スタッフの2つの力があって、1970年に商品が販売され成功したことがよくわかりました。

その後、1975年にゼロックスは独占禁止法違反訴訟の判決により、競合他社(主に日本)に特許をライセンス供与することになり、4年後にゼロックスの米国での複写機シェアは100%から14%に低下したそうです。キヤノンの技術力が第一ですが、日本の複写機メーカーの躍進の裏にはライセンス供与が大きく関係していそうです。

90年代は日本企業が米国や世界市場を席捲してジャパンアズNo.1とか、バブルで山手線内の土地価格で「米国全土」が買えるとか、浮かれていましたが、この複写機のライセンス供与のように必ずしも日本の実力ばかりでないのに自国市場を荒らされてはしゃがれればやはり米国としては面白くないでしょう。その後の日本たたきと、30年以上にわたる日本経済停滞の種がまかれていたような気がします。拡大一辺倒でなく、貿易相手国の恨みを買わないような戦略を国家が先回りして調整することもあってもいいように思います。

またゼロックスは、パロアルト研究所という研究施設を持ち、マウスで操作するパソコン、デスクトップのアイコン表示、イーサネット、レーザープリンター等、現在の主流となる優れた技術を開発しましたが、多くをうまく商品化できず、その後の長期の停滞を招きました。どんなに優れた技術があっても、それを目利きするスティーブ・ジョブスのような経営者が必要とわかります。自分が中学の時は、コカ・コーラ、マクドナルド、IBM、ゼロックスはアメリカ文化の象徴でした。コダックとともに企業の盛衰は厳しいものがあります。









■参考リンク
今日のNHK「プロジェクトX」はキヤノン・コピー機開発。BS4K放送平山真子2022年2月22日 08:00 AV Watch
NHKは、ドキュメンタリー番組「プロジェクトX 4Kリストア版」にて、キヤノンのコピー機開発を題材にした「突破せよ 最強特許網 新コピー機誕生」を2月22日に放送する。チャンネルはBS4Kで、時間は16時から16時43分。
普通紙複写機(コピー機)で世界100%のシェアを誇っていたアメリカ企業。その鉄壁の特許網に挑み、新方式のコピー機を作り上げたカメラメーカー社員たちの壮絶な闘いが描かれる。
昭和30年代、米企業が世界初の普通紙複写機(コピー機)を販売し、世界シェア100%を握った。鉄壁と言われた特許網に挑んだのは、日本のカメラメーカーの社員たち。数百件、数千ページに及ぶ英文特許の山が立ちはだかった。コピー機は、物理・化学・電子・機械の最先端技術の結晶。複写プロセスは多岐にわたり、すべての過程において技術者たちは一から独自技術を創造していく。技術者と特許マンの逆転のドラマ。
司会は国井雅比古、膳場貴子。語りは田口トモロヲ。

ゼロックスのパロアルト研究所の栄光と衰退 広告メディア事業部2021.12.20:Right Code

Wikipedia:ゼロックス
抜粋
歴史
1959年、チェスター・カールソンが開発した電子写真技術(後にゼログラフィと改称)を使った世界初の普通紙複写機 Xerox 914 を発売し、一躍注目を集めた[4]。914は大人気となり、1961年末までにゼロックスの売り上げは約6000万ドルにまで伸びた。同社は1960年代に急成長を遂げ、1965年までに売上高は5億ドルを超えた。これにより、それまで長期に渡って同社の研究開発を支え続けた投資家は億万長者となった。1960年、ゼログラフィの研究施設「Wilson Center for Research and Technology」をニューヨーク州ウェブスターに開設した。1961年にニューヨーク証券取引所、1990年にはシカゴ証券取引所に上場した。
3年連続で売り上げ記録を更新した後の1975年に、当時 Frederic M. Scherer が率いていたアメリカ連邦取引委員会 (FTC) との間の独占禁止法違反訴訟を解決した。判決により、ゼロックスは競合他社(主に日本)に特許をライセンス供与しなければならなくなった。その4年後、ゼロックス社のアメリカでの複写機のシェアは100%から14%に低下した。
1970年、パロアルト研究所 (Xerox Palo Alto Research Center) を開設。1973年、アラン・ケイらが持ち寄った研究費を使いチャック・サッカーが Alto を開発。この試作機は、当時のミニコンピュータと同等かそれ以上の速度で動作しながらもそれより安価で、ブラウン管を使ったビットマップディスプレイ、マウス、キーボードを備えていた。ケイらはこのマシンを使って暫定的Dynabook環境(Smalltalkシステム)を構築。後に主流となる WIMP(ウィンドウ、アイコン、メニュー、ポインティングデバイス)スタイルのグラフィカルユーザインターフェース (GUI) を1977年頃までに段階的に整備した。ゼロックス社がその市場価値を見抜けなかったためケイらの想定していたパーソナルコンピュータとしてのAltoは結局製品化されることはなかったが、Altoのハードウエア技術は後述のXerox Starシステムに転用され、別部門で開発されたGUI OSを搭載したワークステーション、あるいはSmalltalkをプロフェッショナル開発者向けの統合化開発環境として位置づけなおしたエンジニアリングワークステーションとして販売されることになる。Altoは試作機ながら最終的には1500台ほど生産、世界中のゼロックスのオフィスやアメリカ政府や米軍に設置され多くの人がその能力を目にする機会を得た。それらはゼロックスの開発したLANであるイーサネットで相互接続されていた。そしてデータはパケット化されて転送された。間もなくゼロックスの技術者らがサイト間を接続するシステム 'Inter Network Routing' を開発した。当初の世界的ネットワークはゼロックス社内のものと、同じ技術を使ったアメリカ政府のものだった。他にアドビシステムズ(現:アドビ)創設者のジョン・ワーノックが開発したインタープレスや、AltoをLISPマシンにするInterlisp-Dシステムなどがある。
1979年、ゼロックスは、同社の開発に興味を持った業界関係者にも報道関係者にも門戸を開いていた。たいていは無難なデモを行なったが、Appleの従業員数名を伴いパロアルト研究所を訪れたスティーブ・ジョブズは本格的なデモンストレーションを要求。SmalltalkによるWIMPスタイルのGUIを目の当たりにすることになる。その価値を見抜いたジョブズは仕様策定中のLisaの開発でそれらを取り入れるよう方針転換した。ジョブズは後に「彼らは自分たちが何を持っているのかわかっていなかった」と語っている。1980年、ジョブズはパロアルト研究所の数名の主要な研究者をアップルに引き抜いた。マイクロソフトのビル・ゲイツもパロアルト研究所を訪れたことがあり、同様の感想を抱いたという。
1981年、ゼロックスはAltoによく似たシステム Xerox Star を発売した。後のパーソナルコンピュータで一般的となる高解像度ビットマップディスプレイ、ウィンドウシステムベースのGUI、マウス、イーサネットによるネットワーク機能、ファイルサーバ機能、プリントサーバ機能、電子メール機能などを備えていた。Xerox Star は技術的には優れていたが、価格が高すぎてあまり売れなかった。典型的なオフィスで Star 数台とプリンターとネットワークを設置するのに10万ドルもかかった。
1980年代中ごろ、アップルはゼロックスの買収を検討したことがある。これは合意には至らなかったが、代わりにアップルはAltoのGUIの使用権を購入し、より安価なパーソナルコンピュータに採用した。1984年、Macintoshが発売され、GUIとマウスを採用した初のパーソナルコンピュータとなった。
2004年9月、ゼロックスは Xerox 914 の発売45周年を迎えた。914は1959年から1976年の販売終了までに20万台以上製造された。914はアメリカ合衆国の歴史の一部とされ、スミソニアン博物館に所蔵されている。
2018年1月31日、富士フイルムホールディングスは、ゼロックスを買収して子会社化することを発表。まずゼロックスが富士フイルムから富士ゼロックスの株を買い戻すことで富士フイルムホールディングスの持ち分を減資する。これにより富士ゼロックスの株はゼロックス出資分のみとなり、ゼロックスの完全子会社となる。その上で、富士フイルムホールディングスが富士ゼロックス株の売却で得た資金でゼロックスが発行する新株を買い取って連結子会社化し、(新)富士ゼロックスとする方針。コピー機に代表されるOA機器の需要が、インターネットの普及によるペーパーレス化により減少している局面であった[8]。当初はゼロックス経営陣も経営統合に合意していたが、新株の価格に関して株主からの強い反発を受けて同年6月に統合合意を一方的に破棄したため、富士フイルムがゼロックスを相手取って損害賠償請求訴訟を起こす事態となった[9]。結局、2019年11月に富士フイルムがゼロックスから富士ゼロックスの株式を買い取り完全子会社化することで合弁を解消する合意が結ばれ、損害賠償請求訴訟も取り下げられることになった[10]。

今日のNHK「プロジェクトX」はキヤノン・コピー機開発。BS4K放送平山真子2022年2月22日 08:00:AV Watch
NHKは、ドキュメンタリー番組「プロジェクトX 4Kリストア版」にて、キヤノンのコピー機開発を題材にした「突破せよ 最強特許網 新コピー機誕生」を2月22日に放送する。チャンネルはBS4Kで、時間は16時から16時43分。
普通紙複写機(コピー機)で世界100%のシェアを誇っていたアメリカ企業。その鉄壁の特許網に挑み、新方式のコピー機を作り上げたカメラメーカー社員たちの壮絶な闘いが描かれる。
昭和30年代、米企業が世界初の普通紙複写機(コピー機)を販売し、世界シェア100%を握った。鉄壁と言われた特許網に挑んだのは、日本のカメラメーカーの社員たち。数百件、数千ページに及ぶ英文特許の山が立ちはだかった。コピー機は、物理・化学・電子・機械の最先端技術の結晶。複写プロセスは多岐にわたり、すべての過程において技術者たちは一から独自技術を創造していく。技術者と特許マンの逆転のドラマ。
司会は国井雅比古、膳場貴子。語りは田口トモロヲ。


取り逃がした未来―世界初のパソコン発明をふいにしたゼロックスの物語 単行本 – 2005/1/1ダグラス・K. スミス (著), ロバート・C. アレキサンダー (著), Douglas K. Smith



Xerox Holdings Corporation (XRX):Yahoo Finance USNasdaqGS - NasdaqGS Real Time Price. Currency in USD





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Last updated  2023.04.08 00:00:07


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