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2024年05月16日
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テーマ: ニュース(99696)
カテゴリ: ニュース
自民党の裏金問題が持ち上がったとき、誰が言い出したのか安倍晋三が派閥の会長になった時に「裏金はもうやめよう」と提案したのだったというまことしやかな噂が流れたのであったが、そのことについて毎日新聞専門編集委員の伊藤智永氏は、4月27日の同紙コラムに次のように書いている;




 東京地検特捜部が1月、安倍派・二階派・岸田派幹部の立件を全員見送り、「トカゲのしっぽ切り」で捜査に幕を引いた時、東京地検の新河隆志次席検事が記者会見で奇妙な説明をした。

 捜査は、安倍派幹部と会計責任者の職員が共謀して億単位の不記載を続けたとする市民からの告発を受けて行われたと報じられてきたが、特捜部は告発を受理していないので、派閥幹部の立件そのものを見送り、そもそも不起訴処分にもしていないというのだ。

 大半のメディアが黙殺する中、1月20日付本紙朝刊だけは見出しを立てて特筆した。「あくまで特捜部が独自に捜査する過程で今回の事件に広がった。告発に基づいて捜査したわけではないため、必ず不起訴処分にする必要はない」という検察幹部の解説を紹介し、「共謀の有無は、不起訴処分の当否を審理する検察審の対象外となる可能性がある」と組織防衛優先の姿勢に疑問を呈している。

 一方、昨年末から流布しているのは2021年11月に派閥会長になった安倍氏が、22年4月に突然幹部を集めて英明にも裏金中止を指示したのに7月に殺されてしまい、残された派閥幹部が言いつけを守らず裏金作りを続けていたというストーリー。賢人の遺言を守らなかった愚か者は誰だ、と犯人捜しに関心が集まった。

還流は二十数年前からあったとの証言が有力だ。長く集金の看板だった安倍氏が何も知らなかったとは解せない。 安倍氏は当時なぜ急に順法精神に目覚めたか。

 地元支持者を「桜を見る会」に毎年招待し、報告書に記載しない裏金を費用の一部に充てていたとして、後援会代表の公設第1秘書が罰金100万円を命じられたのは周知の通り。 20年9月に首相を辞めてから1年以上無役だったのは、自らの不起訴処分が検察審で不起訴不当議決され、再び不起訴となるのを待っていたからだ。

 安倍氏は3度目の首相の座を狙っていた。「桜」の泥を辛うじて拭った直後、「裏金」の沼に足を取られたらそれも遠のく。自分は立件されなくても、取り巻きが親分の名声で数億円をむさぼっていれば、腐敗権力のシンボルには違いない。持ち上げすぎるのは考えものだろう。
(専門編集委員)


2024年4月27日 毎日新聞朝刊 13版 2ページ 「土記-安倍びいきの引き倒し」から引用

 安倍晋三が存命だったら、自民党派閥の政治資金パーティー裏金問題はどうなっていたか。それは、他の自民党議員と同様に、自分以外の誰かのせいにして「自分は一切知らなかった」「秘書が勝手にやって、報告もしなかった」と言ったに違いないと思います。実際に、彼は「桜を見る会」問題のときにそのように検察官に説明して無罪放免になって、濡れ衣を着せられた秘書は罰金100万円を支払っている。しかも、最高責任者に無断で事務所のカネを違法な有権者接待に使ったことにされた秘書は、そのことで責任を問われて懲戒免職になることもなく、罰金100万円を支払った後もそのまま安倍事務所に勤務を継続したという「オチ」まで付いているのだから呆れる。そのような人物が何を血迷ったのか、「裏金はやめよう」と一度は口にしたかも知れないというのは、その裏にはまた何があったのかなかったのか、真相が明らかになるのは現役の安倍派幹部が引退するまで待つしかないだろうと思います。





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最終更新日  2024年05月16日 01時00分10秒


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