Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2021年05月07日
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カテゴリ: 絶対存在論
神の存否-44
 スピノザ当時の貿易立国ネーデルランドの自由都市群もオレンジ公隆盛以降はなり鳴りを潜め、自由を求めてスペインを脱出したユダヤ系商人の息子のスピノザの思想に迫害を持って生涯を苦しめます。其の最たる問題はスピノザは「偏見」にあると付録にて訴えます。「ところで、ここに私が指摘しようとするすべての偏見は次の一偏見に由来している。その一偏見というのは云々。一般に人々はすべての自然物が自分たちと同じく目的のために働いていると想定していること、のみならず人々は神自身がすべてをある一定の目的に従って導いていると確信していること、これである。なぜなら彼らはこう言う、神はすべての物を人間のために造り、神を尊敬させるために人間を造った、と。。だから私はまずこの偏見を考察しよう。それには第一に、なぜ多くの人々がこの偏見に甘んじ、またなぜすべての人が生来この偏見をいだく傾向があるかの理由を探究する。次にそれが誤っていることを示し、最後にいかにしてこの偏見から善と悪、功績と過罪、賞讃と非難、秩序と混乱、美と醜その他こうした種類の他のことどもに関する諸偏見が生じたかを示そう。」に続いて、すべての偏見は次の一偏見、自然、偏見者にあっては言い換えれば神格が何ら無駄なこと、更に言い換えれば人間の役に立たぬことをしないことを示そうと試みながら、彼らは自然と神々とが人間と同様に狂っていることを示したにすぎないように思われると、偏見に鉄槌を下します。此れを量子重力論に当て嵌めて思考すれば、誰かがインプットした情報で成り立つコンピューターが人間に役立つ情報を引き出すように、宇宙が成立したように取れることからの偏見への鉄槌です。現代に危機が叫ばれるオゾン層破壊や地球温暖化は、其の罪過は人類そのものではなく、倫理的な生活を送る人間にも危難を及ぼしているのにも関わらず、スピノザは断言します。「見るがいい、事態はついにいかなる結末になったかを!。 自然におけるかくも多くの有用物の間にまじって少なからぬ有害物を、例えば暴風雨・地震・病気などなどを彼らは発見しなければならなかった。そこでこうした事柄は、彼らが自分たちと同種のものと判断しているような神々が人間の加えた侮辱のゆえに、あるいは敬神に際して人間の犯した過失のゆえに怒ったから起こったのだと信じた。そして日常の経験は、これに反して、有用物ならびに有害物が敬虔者にも不敬虔者にも差別なく起こることを無数の例をもって示すのであるけれども、彼らはそのゆえに昔ながらの偏見から脱することをしなかった。なぜなら、彼らにとっては、これをもろもろの不可知な事柄、何のためそれが生ずるか了解できぬ事柄の中に数え入れ、このようにして彼らの現に在る生まれながらの無知状態を維持するほうが、前述の組織全体を破壊して新しい組織を案出するよりも容易だったからである。このため彼らは、神々の判断が人間の把握力をはるかに凌駕すると確信した。そしてもし数学が一目的には関係せずに単に図形の本質と諸特質とにのみ関係する数学がー真理の他の規範を人間に示さなかったとしたら、この理由一つだけでも真理は永遠に人類に秘められたであろう。なお、数学のほかにも、人々といっても全人類から言えばごく少数の人であるがにこの共通の偏見に気づかせて物の真の認識に進むことができるようにさせた他の諸原因が挙げられうる、と結びます。


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最終更新日  2021年05月07日 06時10分04秒
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