Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2022年02月21日
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カテゴリ: 絶対存在論
神の存否-327
 定理二七の以降の後半の証明・系・備考
 証明 なぜなら、もしこのことのために我々がそうしたものを憎むことができるとしたら、我々はそうしたものの悲しみを喜ぶことになるであろう(この部第三部の定理二三 自分の憎むものが悲しみに刺激されることを表象する人は喜びを感ずるであろう。 これに反して自分の憎むものが喜びに刺激されることを表象すれば悲しみを感ずるであろう。そしてこの両感情は、その反対の感情が自分の憎むものにおいてより大でありあるいはより小であるのに応じて、より大であり、あるいはより小であるであろう。により)。しかしこれは仮定に反する。
 系三 我々は我々の憐れむものできるだけその不幸から脱せしめようと努めるであろう。
 証明 我々の憐れむものを悲しみに刺激するものは我々をも類似の悲しみに刺激する(前定理二六 我々は、我々の憎むものを悲しみに刺激すると表象するすべてのものをその憎むものについて肯定しようと努める。また反対に我々の憎むものを喜びに刺激すると表象するすべてのものを否定しようと努める。により)。したがって我々はそうしたものの存在を除去するすべてのことを、あるいはそうしたものを破壊するすべてのことを、想起しようと努めるであろう(この部第二部の定理一三 人間精神を構成する観念の対象は身体である、あるいは現実に存在するある延長の様態である、そしてそれ以外の何ものでもない。により)。言いかえれば我々は(この部第三部の定理九の備考 この努力が精神だけに関係する時には意志と呼ばれ、それが同時に精神と身体とに関係する時には衝動と呼ばれる。したがって衝動とは人間の本質そのもの云々。自己の維持に役立つすべてのことがそれから必然的に出て来て結局人間にそれを行なわせるようにさせる人間の本質そのものにほかならない。次に衝動と欲望との相違はといえば、欲望は自らの衝動を意識している限りにおいてもっぱら人間について言われるというだけのことである。このゆえに欲望とは意識を伴った衝動であると定義することができる。このようにして、以上すべてから次のことが明らかになる。それは、我々はあるものを善と判断するがゆえにそのものへ努力し・意志し・衝動を感じ・欲望するのではなくて、反対に、あるものへ努力し・意志し・衝動を感じ・欲望するがゆえにそのものを善と判断するということである。により)そうしたものを破壊しようとする衝動を感ずるであろう。あるいはそうしたもの破壊するように決定されるであろう。ゆえに我々は我々の憐れむものをその不幸から脱せしめようと努めるであろう。Q・E・D・=此れが証明すべきことであった。
 備考 あるものを憐れむことから生ずる、そのものに親切をしてやろうとするこの意志ないし衝動は慈悲心と呼ばれる。したがってこれは憐憫から生ずる欲望にほかならない。なお我々と同類であると我々の表象する対象に善あるいは悪をなした人に対する愛あるいは憎しみについては、この部第三部の定理二二の備考我々は我々の愛したものに憐憫を感ずる(前定理二ー 自分の愛するものが喜びあるいは悲しみに刺激されることを表象する人は、同様に喜びあるいは悲しみに刺激されるであろう。しかもこの両感情が愛されている対象においてより大でありあるいはより小であるのに応じて、この両感情は愛する当人においてもより大でありあるいはより小であるであろう。で示したように)だけでなく、また以前には我我が何の感情もいだいていなかったものに対しても、ただそのものが我々に類似する・同類であると我々が判断すれば我々はこれに憐憫を感ずる、のちに示すだろうように。したがって我々は自分と同類のものに善をなした人に対しても好意を感じ、また反対に自分と同類のものに不幸を与えた人に対しても憤慨を感ずるであろう。を見よ。
 フランス語圏ジュネーヴ共和国に生まれ、主にフランスで活躍した哲学者、政治哲学者、「結んで開いて」で有名な作曲家ジャン=ジャック・ルソー(Jean-Jacques Rousseau/1712年 - 1778年)は、憐憫の情について、自然人の行動を律しているのは、自己愛である。彼は自分の生存が可能であるように、さまざまな困難を克服する。その自分への配慮が自己愛という形をとるわけだ。この自己愛が他の人に向かうとき、そこに憐憫の情が生じる。憐憫とは自己の延長としての家族や友人に向けられた、生存への本能の社会的な現れともいえるとしています。



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最終更新日  2022年02月21日 06時01分36秒
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