Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2022年05月17日
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カテゴリ: 絶対存在論
神の存否-412
 記:スピノザにおける「徳と理性」の概念は、和訳をそのままに読み込めば、亜細亜圏・オリエンタル (Oriental)文明は勿論のこと、更には、ギリシァに始まる古典哲学とも意味合いが異なるように憶えます。然し乍ら、「徳と理性」を実践倫理の要としたことに大いなる功績があるのは疑いをはさみ得ないでしょう。
 定理二四 真に有徳的に働くとは、我々においては、理性の導きに従って行動し、生活し、自己の有を推持する「*この三つ理性的行動・理性的生活・自己の生命身体的・精神的有に努める」は同じことを意味する)こと、しかもそれを自己の利益を求める原理に基づいてすることにほかならない。
 証明 真に有徳的に働くとは自己固有の本性の法則に従って働くことにほかならない(この部の定義八により)。ところが我々は認識「*妥当な認識」する限りにおいてのみ働きをなす(第三部定理三 精神の能動は妥当な観念のみから生じ、これに反して受動は非妥当な観念のみに依存する。により)。ゆえに有徳的に働くとは、我々においては、理性の導きに従って行動し、生活し、自己の有を推持すること、しかもそれを(この部第四部の定理二二の系 自己保存の努力は徳の第一かつ唯一の基礎である。なぜならこの原理よりさきには他のいかなる原理も考えられることができず(この第四部定理二一 何びとも、生存し行動しかつ生活すること、言いかえれば現実に存在することを欲することなしには幸福に生存し善く行動しかつ善く生活することを欲することができない。により)、また、この原理なしにはいかなる徳も考えられえないからである。により)自己の利益を求める原理に基づいてすること、にほかならない。Q・E・D・=此れが証明すべきことであった。
 追記:「徳と理性」に関しては20世紀の南アフリカ出身の哲学者ジョン・マクダウェル(John Henry McDowell/1942年-)は心の哲学と言語哲学の領域における功績で最もよく知られている。哲学を「治療的」なものとして捉えており、「徳と理性」を独創的に捉えている部分ではスピノザに共通します。但し、スピノザにはナザレのイエスの出現以来の、旧約ユダヤ教信者であるユダヤ教信者への迫害とユダヤ民族そのものへの偏見への挑戦、ユダヤ民族の精神的救済を目指していたことが根底にあったことは間違いないところです。



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最終更新日  2022年05月17日 06時10分05秒
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