Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2022年12月28日
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カテゴリ: 霊魂論
「神秘学概論」読解
5 霊的進化の経緯 - 2
 思考は生命力を犠牲にすることで生まれてきたという。たとえばトカゲの尻尾が生え替わり、蛸の足が再生されるような能力が失われ、そうした能力が他の分野に変容することではじめて思考することができるようになった。蜜蜂の集合魂のような在り方をこれからの進化期において人は獲得していくということだけれど、人はそのとき蜜蜂そのもののような集合体になるわけではない。かつて人は集合魂的であり、それが個においても顕現しうるものになった。その個が否定されるのではなく、その個々を踏まえながら新たな進化段階を迎えるということである。
 人間の進化経過において重要なのは、「私」ゆえに「私達」なのであって、「我々・私達」ゆえの「私」ではないということである。その進行段階が踏まえられないときに、人は容易に集合魂的な退行に陥ってしまうことになる。「国」あってゆえの「私」という発想がそうである。「国家」は個々の人間の生命の尊重ゆえの国家であり、個々の人間生命を疎かにする国家権力機関はその機能を果しているとは言い難い。「自由の哲学」が重要であるのも、その進化の経緯においてそれが踏まえられる必要があるからである。人は集合的になることで容易に「私」を超えてゆこうとするのだが、「私」を超えるのではなく、「私」が拡大変容するということでなくては、それは単に退行にすぎないだろう。霊的な事象に関わるときにも、唯物論的な考え方が不要だということではなく、その唯物論的な観点が不充分であるというふうに捉える必要がある。つまり、唯物論的な目的を持って得られたものを否定するのではなく、それを踏まえながら新たな認識へと上昇志向させていくということ。感覚的な観察をおざなりにするということでなく、それを踏まえて先に進むということである。人間精神における「物質は光になろうとしている」というのも、物質そのものを踏まえながら、それがいかに霊的なものであるかということを深く認識しなければならないということでもあろう。「物質は光になろうとしている」とは物質が質量・体積を持たないエネルギーそのものをば霊的なものに比肩しています。そういう意味でも、霊的なものを否定するのではなく、また霊的なものを礼讃するのでもなく、いかに世界の諸事象を囚われなく観察することのできる観点が得られるかということが重要なのである。



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最終更新日  2022年12月29日 05時46分55秒
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