Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2023年12月14日
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カテゴリ: 霊魂論
内的霊的衝動の写しとしての美術史
第1講 ドルナハ  1916年10月8日-XXXV
第39  ジョット-キリスト追悼
 これもアレゴリー(allegory)、抽象的な概念や思想を具体的な形象によって暗示する表現技法的な絵画における寓意や寓意像ひとつです。ジオットの「キリスト追悼」はパドゥアのアレーナ礼拝堂のもので、ここでジオットは更にもう一度初期の伝説に回帰しています。この絵を、私たちが先に見た「追悼」と比較してみるのは非常に興味深いことです。先に見た絵は、ジオットの制作の初期のもので、こちらの絵は非常に後期のものです。進展を御覧いただくために、今もう一度、前に見た絵を観察してみましょう。15 ジオットの「聖フランチェスコ追悼」を参照します。ここでわかるのはつまり、彼がまったく同一のモチーフ(motif)、創作の動機となる思想や題材を、構成に関連して、初期とずっと後期にいかに把握したかということです。いわば、純粋に芸術的に見て、同じモチーフがもう一度描かれたわけですが、後期の絵において彼がずっと自由に、ひとつひとつ個別の事物に入り込んでいく能力を獲得したのは非常に興味深いことです。
記:この作品は、イエス・キリストが最後の晩餐で弟子たちに自分の肉と血を食べるように命じた場面を描いています。ジョットは、人物の表情やポーズ、空間の使い方などに独自の技法を用いて、この場面を非常にリアルに描き出しています。1304~05年のフレスコ画(200×185cm)イタリアのパドヴアのスクロヴェーニ礼拝堂ジョットの「キリスト伝」シリーズのなかで、おそらくもっとも有名な場面でしょう。十字架から降ろされたキリストを囲んで、聖母マリアや福音書記者ヨハネらがその死を嘆き悲しんでいる。
死を表わす枯れ木の根元から聖母マリアとキリストに向けて、岩山の稜線を横切らせる空間構成、動きと立体感のある人物描写、悲痛な表情をとらえた感情表現が演出されています。右上に死を象徴する1本の枯れ木が生え、その根元から岩山の稜線か左下のキリストと聖母マリアに向かう。画面下半分では、十字架から降ろされたキリストを囲み、家族や弟子たちがその死を悼んでいる。うっすらと目と口を開けた蒼白のキリストの顔を抱き寄せ、悲嘆にくれるのか聖母マリア。これほど悲痛な表情は、美術史上これがはじめてともいわれます。両足を膝にのせているのかマグダラのマリア。福音書記者ヨハネは両手を大きく広げて嘆き、それに呼応するかのように左側の女性も両手を広げている。空では10人の天使がさまざまなポーズで悲しみを表わしている。ジョットは聖書の物語をはじめて迫真的な人間ドラマに仕立てあげたのだと言えましょう。

第39:(参照図)ジョット-聖フランチェスコ追悼とジョット-キリスト追悼







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最終更新日  2023年12月14日 06時10分08秒
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