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「花澄! 焼けたみたいだよー」 真奈がオーブンの音に反応してる。 わたしと真奈はキッチンに行って、オーブンを開けた。「おーキレイに焼けてるー」 いいにおい。 チョコレートケーキって感じ。 焦げてないし、いい感じ。 竹串をさして中身をチェック。 ん。 大丈夫だ。 わたしと真奈、笑顔になっちゃう。「すげーいいにおい」 においにつられてか、優也がキッチンにやってきた。「あげないよ。竜也のために作ったんだもん」 竜也のためって強調しちゃう。「マジかよ……」「真奈にもらったんでしょ?」「それとコレとは別」 全く……調子いいんだからー。「真奈、それ、切って。紅茶入れるから……」「んー、何等分したらい?」「えーっと……」 何等分だ? お父さんと朱紀斗の分もいるから……。「8等分して?」「了解」 今、みんなで食べてもあと3つ残るから、お父さんとお母さんと朱紀斗の分、ちゃんと残るもんね。「はい。竜也、バレンタイン……」 わたし、一番初めに竜也にケーキを出した。「ありがと……」 竜也が照れてるのが分かる。 何か……。 うれしくなっちゃう。 やっぱり……。 竜也だね。 ちゃんと今日渡せてよかった。 ケーキも成功したし……。 前日までは気持ちの面でもバタバタしてたけど……。 悩んでたこともいい思い出かも。 そうなる時がくるんだよね。 バレンタインにファースト・キス。 ちょっと。 ロマンチックだよね……? >>>つづく
2006年01月31日
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「あのさ……オレ、話の内容、つかめてないんだけど?」 竜也が言う。「ちょっと花澄のこと、からかっらんだよ。竜也がキスだけですむかって……」「はぁ?」「ものの見事にはまったね」 優也がうれしそう。「昨日の花澄は冗談言っても通じなかったからね……竜也とはキスしない! 会わない! って言い切ったから」 真奈がわたしを見た。 それを言わせたのはどこの誰よ……。「お前らさ……オレと花澄で遊んでない?」 呆れた様子の竜也。「いじめがいがあるよな。特に花澄」 優也がそう言ってわたしのことを見たんだ。「し、失礼な……」 何よー。 竜也と付き合いだしてから何かからかわれてるんだよねー。 特に優也。 もともと真奈にもいろいろ言われてたけど、優也も真奈と一緒になってるんだもん。 これから先が思いやられるよ……。 でも……。 こうやってでも一緒に笑ってくれるのがうれしい。 だって、いくら竜也と付き合い始めたからっていっても、やっぱりみんな友達だもん。 真奈なんて特にそうなんだけど、からかってはくるけど、心配してくれてるんだよね。 支えてくれる。 もしかしたら、一番心配してくれてるのかもしれない。 深夏もそう。 いつも気にかけてくれる。 きっと、優也も郁己もそうなんだよね。 そう思うと、みんながいてよかったって思う。 わたし、竜也ばっかりかまってられないよ(笑) 竜也を含めてみんなで遊ばなきゃね。 >>>つづく
2006年01月30日
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「キスしたんだろ?」 優也があっけらかんと言う。 えっ……。「おまっ……ストレートに言うな!」 赤い顔で竜也が止めてる。 もう……。 優也と郁己にもバレてたんだ……。 そうよね……。 バレないわけがないか……。「花澄、キスだけでよかったな」 郁己がわたしを見る。「それ、どういう意味だよ!」 竜也がむきになってる。「言葉通りの意味よ!」 真奈が口を挟んだ。「花澄に手ぇ出すなって言ったでしょ?」「だ、出してないだろ!」「キスしてんじゃないの!」 真奈の言葉で竜也が何も言えなくなってる。「花澄は竜也とキスするの、嫌がってたんだからねー」「ちょっ……真奈!」 言っていいことと悪いことがあるよー。「花澄、それ……」「やっ……それはね……優也が……」「優也?」 竜也が優也を見た。「オレ?」 優也がキョトンとしてる。「昨日のことだろ」 郁己が分かったように言う。 わたし、コクンとうなずいた。「あーお前、あんなの真に受けるなよー」「はぁ~?」「それで、竜也とキスしたくないとかいってたの?」「だって……」 あんなふうに言われたらさ……。 誰だって……。「こいつ、口だけだって。そこまでする勇気ないから……」 優也がそう笑ってるの。 信じられない。 何それ。 あれだけ悩んだわたしは何?「でも郁己も……」「右に同じ」 う、うそ……。 郁己は信じてたのにー。 優也はともかく、郁己は……。 何てことなのよー。 >>>つづく
2006年01月29日
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わたし、そう呟いて、真奈から目をそらした。「はっ? 今、何て……」 うわぁー。 顔、熱いー。 で、でもっ! キスしただけだから……。「花澄? もしかして……襲われた?」「なっ……そ、そんな……」 わたし、真奈を見て首を振る。 お、襲われるだなんて……。 そんな状況だったら、ここにいない。 こんな平然としてらんないよ。「あーっ、キスしちゃった?」 コクン。 わたしはうなずいた。「そっか……」 真奈が静かに言う。 あー。 やっぱり恥ずかしい。 こういうの、苦手だよ。 人事だっら大丈夫なんだけど……。 自分のこととなるとね……。「……ついにキスしちゃったか……」 真奈がそう言ってわたしを見た。 すると、クルッときびすを返して、リビングに歩き出した。 えっ?「優也―郁己―」 えっ……? うそ……。「ちょっ……真奈―」 わたし、洗剤のついたてを洗うと、慌てて真奈を追いかける。「ちょっとー聞いた?」 真奈が優也と郁己を見た。「もー真奈!」 やめてよー。 竜也もいるんだからーっ! >>>つづく
2006年01月28日
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「そっ、そんなこと……」 あるわけない。 それ以上だなんて……。「いくら竜也でもそこまでしないって!」「そうだけど……」 男の子と女の子の考え方ってやっぱり違うじゃない? それを思うとねぇ……。 わたしはそこまで望んでないけど、竜也だって、やっぱり男だし……。 郁己たちの言うことが正しいのかなぁ? って思っちゃうじゃない。「卵白、混ぜるよー」 真奈が泡立てた卵白をココアを混ぜたほうに混ぜ合わせてる。「うん。型、用意したよ」 わたし、真奈の前にさし出した。 そして、真奈が生地を型に流し込んで、オーブンに入れて60分。 今年こそ、うまくいくはず。「はい。片付け片付け」 真奈がテーブルの上のものを流しに置く。「さすが真奈。今回は手際がいいね」「昨日の今日だもん。作り方も頭の中に入ってる」 そっかー。 真奈って、暗記するのも得意だしね。「そういえば、昨日のケーキ、優也たちにあげたの?」「ん、あげたあげた。だって、もう1回作るのめんどくさいもん」「やっぱり……」 そうだと思った……。「それに、昨日電話したら、ふたりともヒマって言うし……」「それで何故に家に?」 そんとこが引っ掛かるところなのよ。「花澄ん家電話したら、竜也が行くとこないし、家にいるかもしれんって言うから……」 何だそれ。「で、だったらそれはヤバイってことになって……」「ヤバイ?」「うん。昨日さ、優也が竜也に挑発したらしいのよ……」 優也のやつ……。 そういうことばっかりしかしないんだから……。 竜也を挑発するのだけはやめてよ……。「昼から朱紀斗くんも出掛けるって言ってたから、邪魔しに行かないとヤバイかなと思って……」 そ、そういうことだったんだ……。「で、ちょっと様子を見に来たってわけ」 真奈がわたしを見た。「……遅いよ……」 >>>つづく
2006年01月27日
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「えっ?」「竜也がキスだけですむと思う? って……」「あーうん……」 そういえば……。 言われてた。 だから、竜也と一緒にいるのがイヤだったんだもん。「だからあんなに嫌がってたんだー深夏と、竜也のことであんなに嫌がるのはめずらしいって話してたんだ」「だってー郁己にまで言われたんだよ? すっごい真実味があるんだもん」 優也ならともかく、郁己だからね……。「まぁね……これ、全部混ぜるよ?」「ん」 真奈が泡立てた卵黄に湯せんで溶かしたチョコと生クリームを混ぜ始めた。 そして、ふるいにかけた小麦粉とココアを混ぜる。「花澄、オーブンは? 予熱してある?」「うん」「160℃だよ? あってる?」「あってるよ!」 去年の失敗をまだ根に持ってるんだからー。 ちゃんと何度も確認したから、大丈夫だもん。「卵白は?」「あっ、これこれ」 わたし、卵白の入ったボールを真奈にさし出す。「泡立てるね」「ん」「でもさぁ、たかがキスくらいで……」「だからーキスだけだったら別にあんなに悩まないって」「それ以上も期待してたわけ?」 >>>つづく
2006年01月26日
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き、急にどうしたんだろ? こんな時にこなくても……。 余計にドキドキしてきた。「今、ケーキ作ってたの?」「えっ?」「ハンドミキサー」「あっ……」 真奈がわたしの手を見た。 わたし、ハンドミキサー持ったままだ……。「優也!」「よぉ!」「郁己! 真奈もいるのかよー」 部屋に入ると、竜也が驚いてる。「何よーわたしがいたらいけないの?」「っていうか、何だよ」「遊びに来るぐらいいいでしょ?」 負けじと真奈が言う。「花澄、ケーキ作ってるんでしょ?」 真奈がわたしを見た。「うん……」「手伝うよ」「あっ……ありがと……」「ってことで、男ども、あっちに行って!」 真奈が竜也たちをリビングへ向かわせる。 めずらしいこともあるんだ……。 真奈が率先して手伝ってくれるなんて……。「で? これを泡立てたらいいの?」「うん。お願い」 わたしは持っていたハンドミキサーを真奈に渡した。 わたしも、小麦粉をココアをふるいにかけ始める。「優也と郁己にいろいろ吹き込まれたんだって?」 >>>つづく
2006年01月25日
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ピーンポーン。 急にインターホンが鳴った。 ドキッ。 わたしと竜也はあわてて離れる。 かぁぁぁっ。 顔が熱い。 だっ、誰? こんな時に……。 急に夢から現実に離された気分。 余韻に浸る余裕もないよ。 あー。 心臓に悪い。「で、出てくる……」 わたしは玄関に向かう。 ドキドキが止まらない。 顔が熱いよー。 でも……。 わたし……。 竜也とキスしちゃったんだ……。 うわっ。 そう思うと余計に顔が熱くなる。 ダメダメ。 キスしたこと考えてたら、恥ずかしくなるだけだもん。 わたし、玄関で深呼吸をすると、ドアを開けた。「真奈!」 ドアを開けると、真奈が立ってたの。「郁己! 優也も!」 ど、どうして? な、何よ……。「ヤッホー遊びに来た」 真奈が笑顔で言う。「竜也は?」 優也が覗き込む。「い、いるけど……?」「花澄、どうした?」「えっ?」「顔、赤いよ? 熱ある?」 真奈がわたしのおでこに手を当てた。「だ、大丈夫……と、とりあえずさ……あがって?」 >>>つづく
2006年01月24日
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ドキッ。 すごく……久しぶりに竜也を感じた。「危なっかしい……」「へへっ……」 わたし、テレ笑いしちゃう。 ビ、ビックリした……。 おもいっきり引っ張りすぎた。 わたしを支えてくれてる竜也の手が温かい。 男の子なんだよね……。 こんな重いわたしでも支えられるなんて……。 力……。 あるんだ……。 ドキドキドキドキ……。 急に心臓が暴れだした。 ダメ……。 心臓の音、竜也に聞こえそう……。「あ、ありがと……」 わたし、そう言って竜也を見た。 ドキドキドキ……。 竜也がじっとわたしを見てる。 吸い込まれそう……。 すごく。 すごぉーく時々なんだけど。 竜也はそんな目をする。 人を引き付ける目をする……。 そして。 竜也の顔が近づいてきて。 わたしの唇に触れたー。 やわらかい感触。 何だか夢の中にいるみたい。 すごく心地いい。 甘いかおりがする……。 そっか……。 さっき、竜也、チョコ食べてたもんね。 わたしのファースト・キスは。 甘~いチョコの味……。 >>>つづく
2006年01月23日
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わたしは流しの上のドアを開けた。 そもそも、電動ミキサーなんて使わないから、どこにあるか分からない。 だって、お菓子作るときくらいでしょ? 使うのって。 その、お菓子すら作らないから……。 どこだろ……?「花澄には高すぎ?」「えっ?」 竜也がわたしを見て笑ってる。 この棚、高いんだよね。 背伸びしてちょうど届くくらい(笑) でも、わざわざ椅子持ってくるのもめんどくさいんだよね。「どんなやつ?電動ミキサーって」「えーっと……」 どんなやつ? って言われても……。 かなり説明しにくい。「大丈夫。わたし、見つけるから……」 わたし、ちょっと離れて中を確認しながら手探りしてる感じ。 んー。 どこやったっけ? あるのはあるんだよね。 前に使った覚えあるし……。 ないかなぁ……。 そう思って、見てると、ちょっと奥にあるハンドミキサーを発見。 あったー。 一所懸命手を伸ばしてやっとのことで引っ張り出す。 と、その時。 引っ張った勢いで、足元がふらついちゃったの。 わっ……。「危なっ」 竜也がスッとわたしの背中に手を回して、支えてくれたんだ。 >>>つづく
2006年01月22日
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「花澄、これ、残りのチョコ?」 竜也が袋の中に入ってるチョコを取った。「そうだけど?」「食べていい?」 すごい笑顔なの。「いいよ」 どうせ残りのチョコだし……。 少ししかないから、何も作れないしね。 それに、竜也の顔見てたら、「ダメ!」なんて言えないよ。 すっごい食べたそうなんだもん。「花澄は食わないの?」「うん……わたしはいい」「チョコ嫌いだっけ?」「そうじゃないんだけど……」 何となく、今は食べたくない。 さっき、お昼も食べたばっかりだし……。「コレさ、本当に白くなるの?」 竜也がボールを差し出してきた。 まだ濁った黄色って感じ。「なるよ」「マジで? 手、疲れたー」「えー? もう?」 まだやり始めたばっかりじゃん。 でも、泡立てるのって、結構、疲れるんだよね。 わたしもいつも手が痛くなるもん。 あっ。 そういえば……。「あっ……電動のミキサーある……」 今、思い出した。「電動?」「うん。すごい楽だよ」「それを早く出せよ」「ゴメン。今、思い出したの。でも、どこにあったかな?」 >>>つづく
2006年01月21日
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わたし、竜也を見た。「ケーキ?」 竜也が不思議そうな顔してる。「うん。今日……バレンタインでしょ?」「あっ、そうか」「昨日……作れなくて……今から作ってもいい?」「オレ、作る過程も見れるんだ」 竜也がうれしそう。「じゃぁ、お昼からはそれで決まりだね」 よかったー。 ちゃんと渡せて。 明日になっちゃうかと思ったよ。 こういうのもいいよね。 わたしは、お昼ご飯の片付けが終わると、早速、ケーキを作る準備をした。「オレもやっていい?」「えっ?」「ダメ?」「イヤ、ダメっていうか……」 竜也にあげるんだし……。 でも……。 一緒に作るってのもいいか? 楽しそうだもんね。「じゃぁ……一緒に作る?」「作る作る」 竜也がうれしそう。「オレ、何したらいい?」「じゃぁ、このボールに卵の黄身と白身に分けて入れて、黄身の方にグラニュー糖を入れて、白っぽくなるまで泡立ててくれる?」「了解」 早速竜也が卵を割り始めた。 結構、手つきがいいんだよね。 驚いちゃった。 わたしはチョコレートを刻み始める。 バターと一緒に湯せんで溶かすんだ。 チョコレートを刻むのって、好き。 簡単にできるし、切った後のチョコのふわふわした感触がいい。 チョコのいい香りも漂うしね。 >>>つづく
2006年01月20日
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わたしはテキパキとスパゲティーを作って、お昼にしたんだ。 朱紀斗も竜也も、「おいしい」って、食べてくれて、かなり満足。 だって、唯一の得意料理だもん(笑) これをおいしいって言ってもらえなかったら、ちょっと悲しい……。「じゃあ、姉キ、行ってくる」 食べ終わるなり、朱紀斗が立ち上がった。「もう行くの?」「うん。12時半待ち合わせ。じゃあ、竜也さん、また今度」「お、気をつけてな」「車に気をつけてね」 朱紀斗が玄関に走った。 慌ただしい……。 人のこと、言えないじゃんね。 いつも、遅い遅いって言うくせに、自分だって、ギリギリなんだし……。「朱紀斗くんって元気だよな……」「子憎たらしいでしょ?」「そうか?」「本当の朱紀斗を知らないからだよ」 わたしは笑って立ち上がる。 だって、わたしに対する態度と竜也に対する態度、全然違うもん。 そういうもんなのかもしれないけど……。「オレがやるよ」 竜也も立ち上がって、食器を片付け始めた。「ううん。大丈夫だよ。いいから座ってて」「分かった」 竜也が席に着く。 でも……。 竜也に見られてるって思うと、何だか落ち着かない。「これからどこ行こうか?」「んーどうしよ?」 何にも考えてなかった。 でも……。 特に行きたいところもないんだよね……。「今からじゃぁ、遠出もムリだからな……」「あっ……じゃぁ、これからケーキ作っていい?」 >>>つづく
2006年01月19日
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「えっ?」 竜也が驚いてる。 わたし、アサリを洗う手を止めた。「真奈さんのほうがキレイだし、一緒に歩いてても気持ちいいんじゃない?」 わたし、思わず、朱紀斗をにらんじゃう。 そんな言い方ひどくない? そりゃーね。 真奈のほうがキレイだよ? スタイルもいいし、頭もいいし……。 でもさぁ、一緒に歩いてても気持ちいいはないんじゃない? わたしに対して、すっごく失礼っていうか……。 ケンカ売ってない?「朱紀斗くん……」「姉キはさぁ……」「朱紀斗? 昼ご飯、いらないって?」 朱紀斗の言葉を遮った。 声が大きくなる。 これ以上、好き放題言わせられない。 洗ったあさりを投げ付けたい気分。「いるいる。そうだよなー竜也さんには姉キだよなー」 ったく……。 調子いいんだから……。「でも、本当のとこ、どうなんですか? 本当に姉キでよかったんですか?」「朱紀斗!」 何で確認するの! しつこい!「でも、花澄だからよかったんだよ」「えっ?」 花澄だから……?「一緒にいて安心できるっていうか……」 安心……できるんだ。 わたし……。 竜也と一緒にいてもいいんだ。「本人は落ち着きないけど……」 竜也がそう付け加えてわたしを見た。「し、失礼な!」 わたし、くるりときびすを返して、準備を始める。 でも、うれしい。 竜也がそういうふうに思っててくれたってこと。 すっごくうれしいよ。 顔がゆるんじゃう。 >>>つづく
2006年01月18日
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はぁ? わたし、思わず竜也を見た。 竜也は不思議そうにわたしを見てる。 指一本ねぇ……。 大丈夫だよね? 真奈もちゃんとそう言ったんだし……。 うん。 大丈夫。 信じよう。「ってことで、バレンタイン、楽しんでね? じゃぁね」「あっ、真奈……」 真奈ってば、一方的に電話切っちゃうの。 もぉー。 信じらんない。 でも……。 何で、真奈と郁巳と優也がいるの? あっ……。 結局、昨日のケーキ、そのまま渡したのかなぁ……? それだったら、話、合うよね? 真奈のことだから、その可能性、十分あるよ。 どうせ、作るのめんどくさいーとか言って、今日、渡すことにしたんだろーな……。 でも、よく、家にいるって分かったよな。 で……。 結局、用件は何だったんだろ? まぁ、いいか。「ねぇ、真奈さんって、彼氏いないの?」「はっ?」 何言い出すの? わたし、お気に入りの赤のチェックのエプロンを着ける。「朱紀斗くん、真奈のこと、お気に入り?」 竜也がこっちにやってきた。「だって、すごくキレイじゃないですか!」「キレイだよ?」 同性のわたしだって思うもん。 真奈はキレイ。 体のバランスがいいんだよね。 わたし、昼ご飯の用意を始める。「竜也さんもそう思いますよね?」「うん……そうだな」「じゃぁさ、何で姉キを選んだの?」 >>>つづく
2006年01月17日
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竜也が恐いはずない。 そんなこと、4年も一緒にいれば分かることだもん。 竜也じゃなくて……。 キスすることが。 そこから先が。 怖いのかなぁ……? 何か……。 複雑だな……。 普通にしてるのが一番だよね。 竜也だって……。 変に意識しちゃうとダメだと思うし……。 それに、そうじゃなきゃ……。 わたしの息が詰まっちゃうよ……。 スーパーに着いて、必要なものを買うと、家に帰った。 何か……。 余分な物まで買っちゃった……。「ただいまー」 玄関を開けると、竜也と朱紀斗の話し声が聞こえた。 いつも思うんだけど……。 竜也って、うちの家族と仲がいいんだよね……。 朱紀斗は竜也のこと、慕ってるし……。「あっ、花澄帰ってきた。ちょっと待って」 電話をしてた竜也がわたしに受話器を差し出した。 ん? 誰だろ?「もしもし?」 恐る恐る受話器を取る。「もしもし? 花澄? わたし、真奈」「真奈?」 何? こんな日に電話してくるなんてめずらしい……。「何よ。結局竜也来てるんじゃない。会いたくないんじゃなかったの?」「それは……」「それはそうと、昨日のこと、聞いたよ?」「えっ?」 昨日のこと?「今さ、郁巳と優也も一緒なんだけど……」「はぁ?」 何で? 何で一緒にいるのよぉ~。「大丈夫だって。竜也は何にもしないって。わたしがちゃんと言っといたから……」「言っといたって何を?」「花澄には指一本触れんなよ! って」 >>>つづく
2006年01月16日
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わたしは部屋からお財布を取ってくると、家を出た。 ポカポカしてて気持ちいー。 両手を上げて伸びをしちゃう。 久しぶりの晴天。 2月にしたらめずらしい。 こんな日に家にいるのがもったいないくらい。 暖かいなー。 いつもより暖かい。 でも……。 まわりの気候とは裏腹にわたしの心は冷たいよ……。「……分かった」 そう言った竜也の顔が頭に浮かぶ。 すごく……切なかった……。 今日のわたし。 竜也に怯えてる。 すごく不自然。 自分で感じる。 何とかして、竜也と話さないように。 ふたりっきりにならない様にしてる……。 きっと……。 竜也も感じてる。 いつものわたしじゃないこと。 そんなんでいいのかなぁ……? 本当にそんなんで……。 いいの……? 竜也のことは好き。 大好き。 この気持ちは変わってない。 でも……。 恐いんだ……。 いつもの竜也なんだけど……。 すごく恐い……。 何にもされてない。 何も言われてない。 なのに……。 何で? どうして? どうしてわたしは竜也を恐がってるんだろ? >>>つづく
2006年01月15日
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わたし、冷蔵庫を覗いてみる。 あさりかぁ……。 っていうか……ないし……。 買いに行かなきゃいけないんじゃない? ホールトマト缶だってないし……。 作るはいいけど、材料、何にもないじゃん。 んー。 じゃぁ、買い出しに行くか……。 そうだよ! わたしが買い出しに行けば、竜也と一緒にいなくてもいいし……。 よしっ! 行こう!「朱紀斗、材料ないから、買ってくるね」「あっ、じゃぁオレも……」 竜也がそう立ち上がった。「ううん。いい。ほら、竜也、お客さんだし……わたしが行ってくる。すぐ戻ってくるし、朱紀斗もいるし……」 わたし、慌てて竜也のこと、止めちゃう。 だって……。 だってぇ……。「……分かった」 竜也がそう言ってソファーに座った。 ちょっぴり……。 淋しそうな横顔が胸に刺さる。 竜也……。 ごめん……。 でも……。 でもね。 わたしには……。 余裕がないよ……。 やっぱり……。 竜也のことがまだ、恐い……。 >>>つづく
2006年01月14日
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朱紀斗が竜也にそう言った後、わたしを見て、笑ったんだ。 ちょっ……。 それって……。 この家にわたしと竜也とふたりっきりってこと? そ、それは……。 ヤバイんじゃない? ううん。 絶対ヤバイって! どっか……。 どっかないの? どーしてこんな時に限って行くとこないのよー。「そうそう、姉キ、オレ、昼にあさりのスパゲティー食いたい」 朱紀斗が笑顔になる。「作れって?」「そういうこと」 マジで?「竜也さん、姉キの作るあさりスパゲティーはマジで旨いよ」「そうなんだ。食いたいな」 竜也が笑顔でわたしを見る。 ドキッ。 警戒心はあるんだけど……。 笑顔を見せられると弱いなぁ……。「わ、分かったよ……」 全く……。 何でこうなるかなぁ……? それが不思議だよ。 >>>つづく
2006年01月13日
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わたし、下に降りてくと、お母さんと竜也が玄関で話してたの。「花澄―遅いじゃない。竜也くん待たせちゃダメでしょー」「あっ、ごめん……」 何よ。 お母さん。 本当に竜也のこと、お気に入りなんだからー。「いいよ。で、どこ行くか決めた?」「それが……」「あれ、どこに行くか決まってないの? だったら、こんなところで立ち話もなんだし、竜也くん、入って!」 お母さんが笑顔になってる。「ちょっ……」「大丈夫よ! お母さん、これからお父さんとデートだから……」「はっ?」 どーりでいつもよりオシャレしてるわけだ……。 そーゆーこと……。「花澄……」 竜也がどうしようって感じでわたしを見てる。「あっ……と、とりあえず……入る?」「うん……」 竜也が家にあがってくる。 はぁ……。 何か、緊張しちゃう……。 竜也に対して、警戒心持っちゃうよ……。「じゃぁ、花澄、朱紀斗、行ってくるね。竜也くん、ゆっくりしてってね」 お母さんがルンルンで出ていく。 幸せだよねーお母さんって……。 結構休みの度に夫婦で出掛けてる。 仲いいんだよねーうちの親。 いいことなんだけどね。「竜也さん、今日、ずっと家にいるの?」「えっ……どうだろ?」 竜也がわたしを見た。 それは……。 わたしに答えを出せって言ってる?「……オレ、昼から出てくからさ、ゆっくりしていっていいよ」 朱紀斗が竜也にそう言った後、わたしを見て、笑ったんだ。 >>>つづく
2006年01月12日
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6.あま~いキス2月14日。 15回目のバレンタインデー。 憂鬱……。 結局、チョコレートケーキも作らずに寝ちゃった。 ケーキ、作る気がなくって……。 本当は、今日、竜也にも会いたくない。 でも……。 そんなことで電話する勇気こそない。 はぁ……。 どうしようかなぁ……。「姉キ、竜也さん」 朱紀斗が部屋に入ってきた。「あっ……うん……」 わたし、ため息が出る。 立ち上がる腰が重いな……。「どうかした?」「えっ?」「昨日から何か変だなーと思って……」 朱紀斗がわたしを見た。 そんなに……。 顔に出てたかなぁ……?「でも、変なのは前からかぁー」 朱紀斗が涼しい顔してる。 こ、こいつー。 いっつも一言多いんだよねー。「ほら、早く行けよ」 朱紀斗がわたしの背中を押した。 >>>つづく
2006年01月11日
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「わたし、帰る!」 わたしは立ち上がった。「えっ、花澄?」 深夏がわたしの腕をつかんだ。 もー。 絶対竜也とキスしない。 必死で考えるって……。 何を考えるのよー。 ヤダヤダ。 ぜぇーったいイヤ!「今来たばっかりじゃぁ……」「真奈が変なこと言うから!」 わたし、真奈に向かって叫ぶ。「何もゆってないじゃない」「ゆってるの! じゃぁね」 わたし、そう言うと、深夏の家を出たんだ。 ダメ……。 あれ以上、あそこにいると、何言われるかわかんないよ……。 あー。 もう、何も考えたくない。 うわー。 もう……。 明日……。 来なくていいよ……。 >>>つづく
2006年01月10日
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「花澄?」「……ダ……」「何?」「ヤダ……竜也に会いたくない!」 わたし、そう叫んで机にうつぶせになった。 ヤダ。 ヤダ。 ヤダヤダ! 竜也に会うのが恐い。 もー。 どうして? このままじゃいけない? 竜也は、今のままじゃ不満? 手つないで。 一緒に帰って。 遊んで。 それだけじゃダメ? 竜也と一緒にいるだけ。 隣にいるだけじゃ……。 竜也はダメ……なのかなぁ……。「花澄」 深夏がわたしの体を起こした。「言わなきゃ分かんない。何で竜也に会いたくないの?」「やっぱり何かされたんだー」 真奈が椅子を持って隣にやってきた。「……されてない……」「じゃぁ、何も問題ないじゃない」 そ、そういう問題じゃ……。「ねぇ、真奈……竜也に刺激しすぎたんじゃない?」「そう? でもさ、竜也にも考えがあってのことじゃない?」「考えねぇ……」「あいつ、絶対必死で考えてるよー」 真奈が笑ってる。 >>>つづく
2006年01月09日
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「明日はどうすんの?」 真奈がため息を吐いた。「明日……?」「花澄? バレンタインだよ? 分かってる?」 深夏が心配そうに言う。「分かってるよ……」 そのために今日、ここにいるんだし……。 結局、ケーキだって家で作るハメになっちゃうし……。「チョコ、あげないとか言わないでしょ?」「そんなこと……」 あ……。 ちょっと待って。 あげたいけど……。 竜也に会わなきゃいけないよ? それは……。 うそ……。 どーしよ。 おもいっきり約束しちゃったよ? あっ! しかも、家に来るんだよね? それって。 それって……。 えっ。 待って……。 竜也が家に来るんでしょ? あーっ! わたし……。 とんでもないこと言ってきた。 竜也に会いたいって……。 会いたいって……。 ゆった……。 ゆっちゃったー。 た、竜也は……。 どう……。 とったのかな……? どっ、どうしよー。 これって、ヤバくない……? 絶対ヤバイよー。 >>>つづく
2006年01月08日
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真っすぐに真奈を見て言い切った。 だって……。「あの竜也だぜ? キスだけで済むと思って……」 優也の言葉が頭の中で何度もリフレインする。 イヤ……。 恐い……。 竜也はそんな人じゃない。 そう、思うんだけど……。 恐いよぉ……。 そんなの……。 そんなキス……。 したくないよ……。「なっ、何かあった?」 深夏がおずおずと言う。「何も……」「ないわけないでしょ!」 真奈が続けた。「……竜也に……何かされた?」「やっ……何もされるわけ……」「ないわなーじゃぁ、何か言われた?」 わたし、言葉が出ない。「何て?」 真奈がじっとわたしを見てる。 そんなの……。 言えないから言わないんじゃない。 あんなこと。 わたしの口から言えないよ……。 >>>つづく
2006年01月07日
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真奈!」 わたし、思わず立ち上がる。 だって。 だってぇー。 よ、欲情って……。 もっと言葉、選んでよー。「それで? 花澄はヤダ! とか言ったの?」 深夏がわたしを椅子に座らせた。「そんな……」「言えないでしょ」 真奈がわたしの言葉をさえぎった。「絶対拒むことなんてできないよ。花澄は」「真奈、言い切るねー」「ゆってるでしょ? 成長してるって……」 あっ。 真奈……。 前にもそう言ってた。 でも、どういう意味で……?「花澄はね、竜也とチュウしたいのよ。抱きしめたくって、自分の物にしたくって……」「そ、そんなことないもんっ!」 わたし、大声で立ち上がった。 体……。 熱いよ……。 そっ、そんなこと……。 チュウしたいなんて。 抱きしめたいなんて。 自分の物にしたいなんて……。「花澄?」 深夏の声が裏返ってる。「いいっ……竜也とキスしない……」「はぁ? どうしたの?」 真奈が驚いてる。「花澄、キスしたいって……」「ヤダ! しない」 >>>つづく
2006年01月06日
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わたし、慌てて深夏を見る。 深夏ってば、視線をそらすの。 もー。 やっぱり言ってたー。 深夏が何も言わないわけはないと思ってたけど……。 真奈にかかると、大事になりかねないんだもん。「花澄?」「あっ……だから……」「はい、花澄」 深夏が紅茶を出してくれた。 めずらしい……。「ありがとー」「花澄―わたしも詳しく聞きたいなー」 深夏がわたしの背中に頭を押しつけてきた。 信じられない。 全く……。 調子いいんだから……。 だから、めずらしく紅茶出してくれたんだ―。「で?」 深夏がわたしの隣に座った。「どういう状況だったわけ?」 わたしの前に座ってる真奈が身を乗り出した。「初めはね……春休み、どっか行きたいねーって話してたの……」 深夏と真奈が食い入るように見てる。「で、わたしが、温泉行きたいって言ったんだ……」「温泉?」 深夏がすっとんきょうな声を上げてる。「そうしたら、それは旅行になるから……って言われて……」「欲情したわけだ?」 >>>つづく
2006年01月05日
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「何か、ケーキらしくなってるよ!」 真奈がオーブンを覗いてる。 すごくうれしそう。「ねぇ、コレ……」 わたし、真奈からもらった紙袋の意味が知りたくって……。「ん? 竜也の分だよ?」「いや……そうじゃなくて……」「あっ、真奈とね、ひとりで作ろうかって話になったの」 は? 意味がよく分からないんだけど……。「優也と郁巳に渡すのが、あさってでしょ? 今日作って、悪くなっても困るから……」「わたしが作るの」 真奈が笑顔になった。「うそ……」 わたし、目が点。 なっ……。 急にどうしたの? 真奈……? 何かあった? 真奈から作るって言い出すなんてめずらしい……。「何よーしょうがないでしょー深夏は潤くんで花澄は竜也なんだし……」 少し怒ったように真奈が言う。「で、練習に1回作ってたの」「そういうことか……」 納得。「そんなことよりっ!」 急に真奈が大声になった。「竜也とキスし損ねたってどういうことよ!」 >>>つづく
2006年01月04日
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5.不安なキス「よし」 何とかドキドキも治まって。 わたし、深夏の家の前で立ち止まると、気合いを入れた。 だって。 何を言われるかくらいは想像ついてる。 ここで気合い入れなきゃ。 インターホンを押して、深呼吸。 竜也の家に行くより緊張しちゃうよ。「はーい。あっ、花澄。入って入って」 わたし、深夏の家に入ると、すごく甘い匂いがしてきたの。「遅かったねーもう、焼いてる段階よ?」「うそ……早いー」 それは、早すぎない? って……。 わたし、何も作ってないじゃないー。 わたし、キッチンに向かう。「あっ、花澄、遅いー」 真奈が、待ちくたびれたって感じで座ってる。「何で? どうしたの?」 わたし、ただただ驚くだけだよ。「あっ、でも、大丈夫だよ? 竜也の分、残してあるから……」 真奈がそう言って、紙袋を差し出した。 はっ? わたし、中を覗く。 チョコだ……。 これって……。 自分で作れとか言う? >>>つづく
2006年01月03日
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し、信じられない。 ドキドキドキドキ……。 心臓が治まらない。 優也のバカッ! このドキドキ止めろー。 も、もう。 なっ、何言いだすのよー。 キスだけでって……。 そっ、そんなこと……。 あ、あるわけ……。 ねぇ……。 竜也だもん。 ……イヤ……。 竜也だから……? ま、まさか……。 ねぇー? でも……。 やっぱりやっぱり。 そうなの……? 竜也は……。 キスしちゃったら、やっぱり……。 うわーっ。 ダメ! ダメダメダメーッ! そんなの……。 ムリだよぉ……。 だって……。 あぁ……。 ……考えるだけで心臓止まりそう。 >>>つづく
2006年01月02日
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去年の11月、ブログを開設して、早2ヶ月…たくさんの方に小説を読んでいただき、コメントをいただいて…本当、ありがとうございます。小説のほうは、もっともっと勉強して、より多くの人に読んでいただける様に、なれるといいなぁ~と思っております。今年は3月に結婚式という人生最大のイベントが待っております。仕事をしながら式の準備をしながら小説を書きながら…なので、更新ができないときも出てきそうです。旦那(去年に籍だけは入れたのでもう、結婚はしてるのですね=*^-^*=)とも勤務時間が合えば、一緒に生活してるので、なかなかパソコンも使えず…温かい目で見守ってやってくださいね。最後になりますが、小説ともども、今年もよろしくお願いします☆
2006年01月01日
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郁巳が淡々と話す。 優也からって……。 わたし、優也を見ると……。 隣で苦笑してるの! 信じらんない! もー。 優也のおしゃべり! 深夏といい優也といい……。 わたしと竜也のこと、筒抜けじゃん。 郁巳にまで知られてたなんて……。 全く……。 真奈がふたりいるみたい。 昔はこんなんじゃなかったのにー。 絶対、深夏と真奈に影響されたんだー。 郁巳は大丈夫だよね? 優也みたいに変なこと言い出さないよね。「花澄、男はみんなそうだよ」 郁巳がわたしの肩に手を置いた。「えっ……」 何か……。 すごく意味深……。 それに、郁巳が言うと真実みがある……。「竜也だって、いろーんなこと考えてるだろ」 優也がニヤリと笑う。「えっ……」 ドクン。「あの竜也だぜ? キスだけで済むと思って……」「優也!」 わたし、優也に向かって叫ぶ。「とりあえず、オレら、竜也のとこ行ってくるわ」「花澄も行く?」 優也がわたしに聞く。「いっ、行かない!」 絶対ヤダ!「そ、じゃぁ気を付けてな」 優也と郁巳が竜也の家に入って行ったの。 わたしは、深夏の家に向かって歩きだす。 >>>つづく
2006年01月01日
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