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転載元:Sippo 1/28(火) 13:20多頭飼育崩壊から救出された飢えた猫 15歳で譲渡され、「じい」の名返上するほど元気に15歳で引き取られたトム「私を背後から襲ってくる狂暴猫。山に捨ててきて」。そう元飼い主は言った。多頭飼育崩壊の中で、ひもじさのあまり、ご飯を持つ飼い主の背中に駆け上がっていた猫。保護された時、10歳はとうに過ぎていた。保護主から愛情を込めて呼ばれた「じい」の名前を返上するほど、譲渡先で元気になり、穏やかな老後を過ごしている。日の当たる窓辺でまったり明るく暖かな家で寄りそう 東京近県の田畑の広がる町に、15歳になる猫「トム」は暮らしている。彼の家族は、籠バッグ作家の展子(のぶこ)さんと、推定5~6歳の元放浪犬「ニィナ」だ。 トムはこの家にやって来て、まだひと月足らず。なのに、ここで生まれ育ったかのような顔で、のびのび過ごしている。大きな窓がいくつもあって、どの窓からも暖かい日差しが降り注ぐ。窓辺も、ふわふわのソファも、猫ベッドも、ストーブのそばも、どこもお気に入りだ。先住の犬ニィナも怒ることを知らない温厚な性格で、新しい猫生のいい相棒になりそうだ。 4年前に多頭飼育崩壊から保護されたときにトムが手に入れたのは「飢えのない日々」。そして今、「寄りそう家族」も手に入れた。まだ痩せていた頃(写真提供展子さん)「山に捨ててきて」と元飼い主 もともとトムは、初老の夫婦と娘が暮らす家で、お父さんに可愛がられていたという。だが、トムが3歳くらいのとき、お父さんが施設に入所。その後、庭に居ついたメス猫を母娘が家に入れた。「不妊去勢をして飼う」という習慣も情報もない農村部で、近所付き合いもない家だった。娘が家を出た後、お母さんは老いていき、未手術のまま猫たちは増え続けていった。 この飼い主が知人にSOSを出したのは、4年前の秋のこと。「私を襲う猫がいて怖い。山に捨ててきてくれないか」という電話を受けて、駆けつけたのが笑里(えり)さん親子だった。 糞尿の匂いが鼻をつく部屋に、触ることもできないノラ状態の猫たちがいっぱいいた。2匹の成猫と20数匹の子猫たちを持て余し、飼い主は、1日に1回、ひと握りのカリカリを放るだけだった。猫たちはみんな飢えてガリガリだった。 なかでも、10歳過ぎのオスの成猫は、体が大きいだけに、いちばん飢えに苦しめられていた。だから、飼い主がカリカリを放る前に、その手めがけて背中を駆け上がっていたのだろう。「恐ろしい猫」は、人恋しかったのか、笑里さんの目の前で、お腹を見せてゴロンと転がった。了解を得て、笑里さんは、その猫を緊急保護した。それが、トムだ。 笑里さんは、県内で福祉と連携した犬猫の保護・啓発活動を続けている保護団体のボランティアメンバーである。その後、トムのいた家には福祉関係者が入って、残る猫たちを新しい家に送り出した。展子さんが一目惚れした写真(写真提供笑里さん)譲渡希望がないまま4年 笑里さん宅の預かり猫となり、三度三度ご飯にありつけるようになっても、トムは、食べ物に異常な執着を見せた。カリカリの入った袋を置いておこうものなら、噛みちぎってガツガツと全部食べる。ごみ箱を漁る。「食いっぱぐれることはもうない」と理解し、落ち着くまでには、かなりの時間がかかった。 他の保護猫や保護犬を見ると、よだれをダラダラ流すほど緊張してしまうトムだったが、去勢手術後は、コロリと人懐こく穏やかな猫に変貌した。 笑里さん宅での預かり期間、トムはたくさんのことを覚えた。人間に遊んでもらうこと、しょっちゅう声をかけてもらうこと、その声に「にゃあ」と返事を返すこと、撫でてもらうこと、スリスリ甘えること、ご飯の後にゆっくり毛づくろいをすること……。もしかしたら、それは、お父さんに可愛がられていた遠い日々、毎日していたことなのかもしれない。 年も年なので、譲渡先は「1匹飼い」の条件で探し始めた。ただ、そういう条件で、しかも老年期にさしかかる猫には、なかなか譲渡は決まらず、4年近くが経った。ずっと一緒、終生の家族穏やかで可愛いシニア猫「このコがいい!」 譲渡先募集中のトムの写真を見て、一目惚れしたのが、展子さんだった。畑をさまよっていたところを保護され、動物保護指導センターから引き出されたメス犬ニィナと暮らしていた。いい相棒を見つけてやろうと眺めていた保護団体のブログで、ハートをつかまれたのは、犬ではなく、猫だった。 その猫は、チョコレート色と白の毛に、深い湖のような瞳と、ハートマークにも見える黒い鼻先を持っていた。在宅で創作作業をする展子さんには、いたずら盛りの犬猫は迎えられない。写真の猫は、保護されて約4年、推定年齢14~15歳とある。写真の表情に、その年齢ならではのいじらしさがあった。 トムが参加する譲渡会に出かけた。条件は「1匹飼い」とあったが、トライアルで、まずはニィナに会わせてみることとなった。 トムがやって来たのは、昨年のクリスマスすぎ。ニィナとトムは、何ごともなく穏やかに対面した。そして、トムは、すんなり展子さんの家族になった。 保護期間中は、笑里さんたちから愛情を込めて「トムじい」と呼ばれ、「しあわせになるんだよ」と送り出されたトム。ここに来てからなんだか若返り、体つきもいっそうふっくらしてきて、足取りも軽い。「じい」の名は返上だ。「若くない猫の譲渡はなかなか決まりにくいと聞きます。でも、シニア猫や老猫は性格もよくわかって迎えられるし、年輪を経た穏やかさと可愛らしさがあって、付き合いやすいですよ」と、展子さん。 愛おしげにトムを見やり、こう話しかけた。「好きなようにのんびり長生きしてね。ずっと一緒だよ」 ニィナは、2月17日にセンターから引き出された。トムは、10月6日に多頭飼育崩壊現場から保護された。それぞれ新たな命の始まりの記念日を、その名に持っている。
2020.01.31
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転載元:FINDERS 1/28(火) 19:01耳を失った野良猫に毛糸で編んだ耳をプレゼント! 施設職員の愛ある行動で生まれ変わった姿に称賛の声猫のレディ多くの犬や猫などの動物が保護されている動物保護施設。引き取り手が見つかり第二の生活を始める動物たちも一方で、中にはさまざまな事情で引き取られずに一生を終えてしまう動物たちもいる。そんな中、アメリカの動物保護施設で保護されていた野良猫がスタッフの愛あるプレゼントによって生まれ変わったエピソードが話題を集めている。病気により耳を切除することに昨年12月に、デーン郡の動物保護施設に引き取られた野良猫の「レディ」。彼女は慢性的な耳の病気を抱えており、施設に移ったのち間もなく治療が開始された。野良猫のレディは治療を行ってきたが、獣医は病気の影響を最小限に抑えるためにレディの耳を切除することを決意。レディの耳の病状は以前より良くなることが見込まれた。ただ、レディの耳がない見た目のため、職員たちはレディがちゃんと新しい飼い主に引き取られるのか不安を募らせたと『CNN』は伝えている。耳を失ったレディを見た施設職員のアッシュ・コリンズさんは、彼女に機転の利いた贈り物をした。無くなった耳の代わりに付ける「耳カバー」をプレゼントしたのだ。その耳カバーは紫色の毛糸で編まれており、愛らしさは抜群。職員になだめられたレディはその耳カバーをすっぽりと被った。Facebookで反響。引き取り手が見つかる同施設は、この一連のストーリーをFacebookに投稿。耳カバーを付けたレディの写真を添えて「ファーコートを着たレディに会いに来てください」「レディは会いに来てくれたすべての人たちを幸せにするでしょう」とフォロワーに呼びかけた。すると、この投稿には約200件もの称賛のコメントを集め、大きな反響を見せた。「耳のヘッドバンド!なんて思いやりのあるプレゼントだ!」「まさに“ビューティフルレディ”だね」「耳が“ある”のと同じくらい、“ない”姿も素敵だ!」などと称賛の声を集めた。この投稿した次の日、なんとレディの引き取り手が見つかった。耳カバーをプレゼントしたコリンズさんは、「私はとてもハッピーです、私のかぎ編みの技術でレディに2度目のチャンスを与えることが出来て。ほんの少しでも彼女の幸せなエンディングの一部となれたことを誇りに思います」と語った。動物たちを想う職員の気持ちが、耳を失った一匹の猫を救ったのだ。今野直倫
2020.01.29
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