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これまで漢方を飲む前に知っておくべき事を五つまで書いてきましたが今回が最も大切なことかもしれません。と言うのも昨年、漢方医学をさらに深く学ぶために台湾に行って、現地の先生のお話を聞き、生薬を実際に見て、ものすごい衝撃を受けたからです。漢方に対する考え方や常識を根本的に覆されました。台湾に行って私が最も衝撃を受けたのは現在の日本の漢方に使われている生薬の《質》や《加工法》の問題でした。例えば朝鮮人参などは有名な生薬ですが質としては本当に《ピンからキリ》で一本何百円から十万円を超える最高級品まであります。これは朝鮮人参に限らず、あらゆる生薬に言える話です。では、日本で売られている漢方薬は一体どれくらいの品質のものを使っているのでしょうか??Made in Japanなんだから、きっといいものを使ってるに決まってる???ところが、困ったことに、日本で一般的に使われる生薬というのは大抵の場合、かなりランクの低いものばかりだったりするのです。台湾の「目利き」と呼ばれる先生は「日本に輸出しているのは大抵とてもランクの低いもの。台湾だと家庭料理などに入れて気軽に使えるような生薬を日本では薬として使っているよ、それで効くと思うかい?」と笑いながら教えてくれました。ちなみにこの写真は先生に見せてもらった《桂皮》です。こんなに大きくて綺麗で質のいい《桂皮》は日本で見たことがありませんでした。さらに実際にかじってみると深い甘みと後から来る辛味が絶妙にマッチしていてこれまた日本で味わうことの出来ないおいしさでした。こんな感じで生薬が沢山置いてある倉庫に連れて行ってもらって生薬の実物を見せてもらいながらいろいろと教えていただきました。とにかく先生が何度も言われたのは漢方で大事なのは≪生薬の質と加工の仕方≫だという事でした。生薬の質の差で効果も変わってくる。台湾に行くまでは考えたこともなかったので衝撃でした。「ハンバーグ」に例えると使用するお肉が違うだけでおいしさが全く違ってくると言ったところでしょうか。次回は《加工法》について書いていこうと思います。ハンバーグの例えで言えば調理の仕方。です!!重要です。
2011.04.21
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さて、今回は漢方の飲み方について具体的な例をあげて考えてみましょう。ここでもまた、一番有名な葛根湯を例にとってみます。葛根湯を風邪に使う場合には、風邪の初期、つまり寒気がして首筋がこわばり、汗が出ない状態のときに飲みます。このとき、身体では外から風の邪気(風邪・ふうじゃ)が背中や首筋から身体の浅い部分(皮下)に入り込んだばかりの状態です。葛根湯はこの皮下に入った邪気を追い出すために、わざと発汗させて、汗とともに追い出そうという考え方で作られています。ここで重要になってくるのが飲み方です!!≪葛根湯は出来るだけ熱いお湯に溶かして、ふうふう冷ましながら飲むくらいがちょうど良いのです。≫汗をかかせて風の邪気を発散させようとしているのにこれを省略して冷たい水で飲んだりしたらどうでしょう?普通に考えても汗が出る感じがしませんね。せっかくの効果が充分に発揮されなくなってしまうわけです。その他の漢方についても基本的に《湯》という字がつくものはお湯に溶いて《散》や《丸》という字がつくものはそのまま飲んでという感じに考えていただければよいと思います。飲み方が大切であることについて、ご理解いただけましたでしょうか?次の記事では、漢方の材料である生薬の質についてお話しようと思います。
2011.04.21
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さて、震災の前に書いた記事から大分時間がたってしまいました。これまで漢方を始める前に其の一漢方を始める前に其の二漢方を始める前に其の三の中で、漢方を飲むときには体質にあった処方をすることが大切であり正しい証を立てて判断できる人に相談する必要があると書きました。次に大切なのは飲み方です。最近の漢方薬は、大抵は粉末(エキス剤)になっています。普通粉薬は、ざっと口に入れてさっさと水で飲むというのが一般的ではないでしょうか。しかし、漢方薬を飲む時には少し話が違ってきます!!例えば抗生物質のように、飲んで吸収されればあとは効いてくれるといったものではないのです。例外もありますが、漢方薬を飲むときはまず「香り」で次に「味」でそして「飲む時の温度」で口からお腹に入るまでに様々な感覚で味わいながら身体に変化を起こしより大きな効果を発揮していくのです!!しかし、ざっと口に入れてさっさと水で飲むとなるとそういった変化のほとんどが生まれないことになってしまうのです。次回は飲み方に関する具体的な例を挙げていこうと思います。
2011.04.21
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震災後、漢方をお届けできる状態ではない方々に不安・トラウマを解消するお手伝いが出来ないかと考えていました。そして、思い出したのが、自分でツボをタッピングする(トントンする)方法です。私たちはストレスが溜まった時にこの方法を使います。嫌なことがあった時は、そのことにどうしても気持ちが集中して頭から離れなくなってしまうことがよくありますね。そんな時にこの方法を使うと、「あれ?なぜ今までこのことばかり考えていたのかなぁ?」と頭の切り替えがスムーズにできたり、そのことを思い出しても前ほど落ち込まなくなるような気がします。この方法は事故や災害の時にも手助けになるということが言われてきました。よかったら一度試してみてください。まず、NAETという治療法から。NAET JAPANのHPより、「感情の自己治療」をご覧ください。次に、TFTという治療法から。日本TFT協会のHPより、「ストレスケアの一例」をご覧ください。治療のポイントは自分の感情を抑え込まないで、素直に吐き出してしまうことだと思います。急に感情が湧き上がってきて、涙が溢れてしまうこともあります。できれば人のいないところで、ティッシュペーパーを用意してやってみてください。新しい気持ちで、これからの一歩が踏み出せますように。
2011.04.03
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東日本を襲った大規模な地震・津波から一週間が経ちました。テレビに映った被害の状況に、誰もが激しい衝撃を受け、言葉を失いました。被害を受けた皆様には心からお見舞い申し上げます。今回の大地震の影響は非常に大きく、被災地だけにとどまりません。僕のいるところでは被害そのものは少なく、計画停電が続いている程度ですがそれでも「不安で仕方ない。眠れない。何も手につかない。つい感情的になってしまう」など、精神面からの症状を訴える方が来られるようになりました。周りの漢方の先生方に話を伺うと「阪神淡路大震災」の時もこのような症状の患者さんが多かったということです。そこで少しでもお力になりたいと思い僕らができること、漢方で出来ることをいくつか書き留めていこう思います。■「加味帰脾湯」 カミキヒトウ上記の症状に必要な漢方のひとつです。簡単に説明させてもらいます。多くの方は今回の被害により心身ともに大変な過労状態にあります。心配事や不安な要素が頭の中を渦巻いてしまうと必要以上に気血(エネルギー)を消耗してしまいます。主にエネルギーが不足するのは心(心臓)と脾(脾臓)です。専門用語で表すと「心脾両虚」という状態です。特に心では、心血不足(心臓に血が足りない状態)になります。心血不足になると気持ちが不安定になりさらに不安感や恐怖感が増してしまいます。普通なら使いすぎてしまった気血は他の臓から相互に補うところですが、「心脾両虚」のため補うことが出来ません。食べ物を消化し、エネルギー(気血)を作り出すはずの脾胃の機能が過労により低下しているためです。結果として、心に血が補われないまま気分が落ち着かずイライラしたり、やる気、元気がなくなり口数が減少し、精神不安や神経症不眠症などを起こしていき、なおさら気血が造れなくなるという悪循環に陥るのです。こういった時の症状に効果があるのが「加味帰脾湯」なのです。「加味帰脾湯」には15種類の生薬が入っています。まず《人参・黄耆・甘草・大棗・白朮》が脾の機能(脾気)を高めます。(補脾健脾)脾気が高まると消化吸収の機能が強まり、血の生成が促進されます。ここでエネルギーが作られていくわけです。さらに《当帰》で血をさらに増やし全身に促し(補血)《竜眼肉・酸棗仁・遠志》で心血を補い、心の状態を安定させます。(養心安神)また、《柴胡・山梔子》の鎮静,解熱,消炎作用によって自律神経系の安定をもたらし ストレスを発散しやすく働くのです。(清熱寫火、疏肝解鬱)こういった理由から上記の症状の方には「加味帰脾湯」を飲んでもらうことが改善に繋がります。つらい時期が続きます。物不足や先が見えないという不安の中負担も増えるかもしれません。しかし色々なことがある中でもやはり何をするにも身体は資本です。これから復興に向けて、被災地の方々に対して一人ひとりが協力できるように身体を養いながら頑張っていきましょう!!そして、今の状況では、被災地の方に漢方を飲んでいただくことは難しいと思います。一日でも早く安心して復興に向かえるよう祈りながら僕たちの出来ることを探していきます。
2011.03.18
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お久しぶりです。ずいぶん更新が遅れてしまいました!さてさて、前回は風邪を例にとって、漢方は体調や症状によって様々な処方を使い分けていることをお話しました。そうしないと、身体にあっていない(⇒効きもしない)漢方薬にお金だけ払い続けるということも有り得ます。結果的に効かないので長く飲む羽目になります。これで「漢方は効かない」という結論を出されてしまうのは本当にもったいないです。では、身体に合う漢方に出会うにはどうしたらよいでしょう?まず漢方は証(しょう)をしっかりと立てるところから始めなくてはなりません。そのためには、漢方や東洋医学についての知識を十分に持っている人(医者だけでなく、漢方薬局の薬剤師さんや鍼灸師さんでも詳しい方はおられます)に、きちんと診てもらうことが大切だと思います。お医者さんだから薬剤師さんだからという肩書きではなく、東洋医学の知識がしっかりあって、「患者さんの体質をきちんと把握できる」というところが一番重要なのです。そしてそういう先生方は必ず患者さんが納得行くまできちんとわかりやすく説明してくれます!!さらにそれがいい先生かどうかを決める指標でもあるのです。身体に合う漢方に出会う条件の一つです。また、漢方にはよくまずいとか臭いといったイメージがありますよね。「良薬口に苦し」です。よく聞きますよね。実はこれも漢方に関して本来はおかしな話なのです。身体に合う漢方薬というのは、その方にとってとても飲みやすく香りも悪くないということが多いです。まずいということは、そもそもその時点でその薬は身体に合っていないということになります。身体に合った漢方を飲んだ患者さんはそろっておいしい!!甘い!!飲みやすい!!こんな感想が返ってくるのです。他の人が苦くて飲めないような漢方でも、必要な人には甘く感じられるのがとても不思議なところです。といっても、これにはいくつか例外がありますが基本的には身体に合う漢方は「口に良し」なのです。つまり身体に合う漢方に出会うには東洋医学の知識がありしっかりと「証」を立てられる先生に出会うこと。そうすれば必然的に効果が期待できる漢方に出会えるのです。さらにはおいしくいただけるのです。
2011.03.10
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前回からの続編です。なぜ漢方は長く飲まないと効かないのか?今回からその理由を一つ一つ書いていこうと思います。1.そもそも体の状態にその薬が合っていないまず患者さんの現在の体の状態をよく調べそれに合った漢方を出すのは当たり前のことです。これを証(しょう)を立てるといいます。漢方に興味のある方ならばよく御存知だと思います。前回のブログで風邪に対する葛根湯の例を出しましたが一言で風邪と言っても、症状によって使う漢方は様々なのです。例を簡単に挙げていきましょう。■風邪のごくごく初期(まだ背中やわきの下に汗を書いていない状態)に使う「葛根湯」■葛根湯と同じく風邪のごく初期だけど、より症状が強い時(インフルエンザ等)に対して使う「麻黄湯」■風邪が少し進み、背中やわきの下から、暑くもないのに汗をかきだした時に使う「桂枝湯」■風邪がさらに進み、吐き気や胃腸症状を伴い、長引いてしまったときに使う「柴胡桂枝湯」■老人や元々体力の弱い人に使う「香蘇散」風邪だけで、こんなに様々な出し方があるのです。それどころか、まだまだ沢山あります。しかし、日本の病院で出される風邪の漢方薬といえば、大抵「葛根湯」です。東洋医学を知ってる人間にはありえない話なのですが日本の医療業界ではこれが常識になってしまっています。昔の落語で、どんな症状の患者に対しても葛根湯をのませるという「葛根湯医者」が藪医者の代名詞として出てきましたが、現状をみていると、笑えない話なのかもしれません。ではどうすれば体に合った漢方に出会えるのか。次回はそちらをテーマに書いていこうと思います。
2011.02.17
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近頃寒さや乾燥のせいもあってか、多くの方からのご相談を受けていますが、その中でよく耳にすることがあります。漢方薬は長く続けて飲まないと効かない。なるほど。一般の方が持つ、漢方に対するイメージなんだと思います。果たして本当にそうでしょうか?例えば、もう何年も腰痛、高血圧で悩んでいるなどの症状でしたらわからないこともありません。しかし、病気というのは慢性病だけではありません。風邪や急性胃腸炎など、急にかかり、かつ長引かないものもあります。そういう病気に対しても長く続けて飲まないと効かない!!となると、はっきり言って薬の意味がなくなってしまいます。今すぐどうにかしたいわけですから。実は漢方薬とは本来、慢性病ではなく、急性病のために考えられてきたものなのです。そして、その病気に対して、いかに早く効かせるかということを、かれこれ二千年以上悩みぬいて来たのです。「じゃあなんでそれが現在の医療では全く役に立ってないの?」という疑問が生まれるかもしれません。確かに、病気によっては西洋医学のほうがはるかに優れている部分もあります。だからといって東洋医学や漢方が西洋医学の足元にも及ばないかというと、実際そんなことはないのです。現代に生きている私たちには、西洋医学では治せない(あるいは病気として認めてももらえない)症状がたくさんあります。そういったものに対しては、東洋医学のほうがはるかに優れていると私は考えています。ではどうして漢方薬は長く続けて飲まないと効かないのか?風邪のひきはじめに、とよく「葛根湯」が市販されていますがあれで治ったという話はあまり聞きません。いったいどこに問題があるのでしょうか?次回からその理由を一つ一つ挙げていこうと思います。みなさんにはぜひ漢方を始める前に知っていただき、より効果の出る飲み方をしていただければと思います。。
2011.02.08
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明けましておめでとうございます。本年はよろしくお願いいたします。年男の私、公私共に、あぁー最高な一年だったと感じられるような一年にしたいものです。さてさて、実は色々な方々の協力のおかげもあり去年から密か動き始めている「調律治療院」。鍼灸師の仲間とそれぞれの持ち味を活かしながら奮闘しております。今のところ毎週土曜日10:00~15:00の間、小田急線、田園都市線「中央林間」駅徒歩1分の漢方薬局「元気堂」内の一角をお借りして治療を行っております。HPは鋭意製作中です。なので、当面の間お問い合わせはこちらにお願いします⇒ chouritsu_therapy☆yahoo.co.jpこのブログでは、治療に関する事、漢方薬の小話、感じたことなどをアップしていこうと思います。よろしくお願いします。尚、メールをお送りになる際☆を@に代えてお送りください。
2011.01.04
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