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昨年、安全保障関連法 が成立した。その時、反対側の主たる論拠は、現行憲法に違反する、ということだった。日本国憲法第9条は、次のような内容だ。日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。しかし、今の憲法が、それほどありがたい絶対的なものか。第9条だけでなく、今の憲法全体、日本人が制定したものではない。1945年、第2次世界大戦で、連合国に無条件降伏した敗戦国日本は、連合国占領軍の支配下にあった。マッカーサー元帥を頂点とする連合国占領軍は、ほとんどがアメリカ軍、一部がイギリス軍だった。 マッカーサー元帥当時のアメリカ、イギリスの国情は、日本に対する憎しみに満ちていた。それは当然だろう。アメリカは、緒戦にハワイ真珠湾を爆撃され、当時アメリカ領だったフィリピンをはじめグアム島・ウェーク島も占領され、その後の南太平洋の激闘で多数の艦船や航空機と将兵の生命を失ったし、イギリスは、香港・マレー半島・シンガポール・ビルマ・ボルネオを攻略され、現地軍は降伏させられたのだから・・・・・。戦争中は、日本でも、アメリカ、イギリスを「鬼畜米英」と言っていた。そのゆえに、連合国軍は、日本が軍事的にはもちろん、産業でも経済でも、二度とアメリカ、イギリスに対抗できない国にしようとした。1945年10月に、占領軍は日本政府(東久邇宮内閣)に対して、「大日本帝国憲法(明治憲法)」を廃止し新たな憲法を制定するよう指令した。1946年2月、日本政府(幣原内閣)は「憲法改正要綱」をGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)に提出したが、GHQから拒否され、逆にGHQ案を渡されて、これに基づいて憲法を制定するように指示された。GHQ案はマッカーサー草案とも呼ばれていた。 占領下のGHQ本部 このGHQ案を基に、幣原内閣は1946年2月に憲法改正草案文を発表。同年10月、次の第一次吉田茂内閣のもとで、憲法改正案が衆議院・貴族院で可決し成立、11月3日に公布、翌1947年5月3日から施行された。現行憲法の特色は、第9条の「戦争放棄・交戦権の否認」、第25条の「国民の健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」などだ。これを基に「平和憲法」「福祉憲法」などと言われている。一方、憲法に書いてある「納税の義務」「勤労の義務」については誰も言わない。 日本国憲法」公布文書敗戦後70年間、日本が平和で来られたのは現行憲法のおかげではない。1951年以来締結継続されている「日米安全保障条約」によってアメリカ軍が駐留しているからだ。それでも今、国土の一部は、他国に占拠されたり、領海侵犯されたりしている。また、第25条に基づいて、納税しない人たちへの給付や補助金などが膨れ上がって、国債発行額(国の借金)は1100兆円にも達している。日本政府の財政状態は、もはや限界に来ているのではないか。現行憲法は理想主義に走りすぎている、と私は思う。一見結構ずくめのように見えるが、実は日本にペナルティを科した憲法だ、と私は思う。そして第96条で、憲法の改正は衆参両院の総議員の三分の二以上の賛成を要するという、高いハードルを付けた。そのため、制定後69年間「日本国憲法」は一度も改正できないままだ。この間、ドイツは、時勢の変化に合わせて、60回も憲法改正が行われているとのことだ。このままで行けば、近い将来、国土防衛も、国家経済も、破綻してしまうのではないかと、心配でならない。早く、現行憲法を改正して、自国民と領土と国家経済を自主的に守る「自主憲法」を制定すべきだ。
2016年01月15日
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