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2009.11.08
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カテゴリ: 映画/SF


「マトリックス」という作品は、あらゆる側面から話題になった映画である。
特に印象的なシーンと言えば、何と言っても、エージェント・スミスが撃った弾丸をネオ(キアヌ・リーブス)がエビ反りになって避けるというあの名場面だ。
なぜここまでインパクトがあったのかと言えば、おそらく誰もがお気付きのはずだが、実際には見えるはずのない弾丸がどこをどう通り抜けて行ったのかスクリーンに映し出されてしまった点にあるようだ。20091108b
何かの雑誌に書いてあったのを思い出したのだが、西部劇などは銃を撃ったカットの次に撃たれた人のカット(よろよろと倒れるシーンなど)につながり、視聴者はそれを見て「ああ、あいつが撃たれて死んだ」と知るのである。
つまり、目に見えないほどの速さである銃撃シーンにおいては、その手法こそがアクション映画の王道であったのだ。
ところがそれを見事に打ち破ったのが本作「マトリックス」であった。
この演出は、実に衝撃的な弾丸避けのシーンとして語り継がれるようになる。

大手企業のコンピュータ・プログラマーであるトーマス・アンダーソンは、一方で天才ハッカー・ネオという裏の顔を持っていた。
ある晩、ネオのところに“白ウサギについて行け”というメッセージが届く。
ネオは謎の美女トリニティーに導かれるまま、さる人物のところまで案内される。
その人物はモーフィアスと言い、ネオに恐るべき真実を語り始めるのだった。
それは何と、今まで現実と思っていた世界が、実は仮想現実でしかないということであった。

ところで「マトリックス」という語源だが、ラテン語で子宮を表す言葉とのこと。
つまり、何かを生み出す母体という意味なのだとか。
とすると、本作は機械(コンピュータ)によって養殖される人類のことをテーマとしているのだろうか?
端正な顔立ちでどこか薄幸そうな雰囲気を漂わせる天才ハッカー・ネオ役のキアヌ・リーブスは、正にこの役を演じるために生まれて来たようなベスト・キャスティングである。
複雑なSF・アクションの世界にぐいぐいと惹き込んで行く、得体の知れない魅力に溢れる役者さんだ。
現代の銃撃戦を最新の映像と演出で楽しませてくれる、秀逸の作品なのだ。

1999年公開
【監督】ウオシャウスキー兄弟
【出演】キアヌ・リーブス、ローレンス・フィッシュバーン、キャリー=アン・モス

また見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。
See you next time !(^^)





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最終更新日  2009.11.08 11:17:24
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